─2008年7月号─「代名詞を変える」
L.E.T.ワークショップ修了者の方へ
簡単に見えるかも知れませんが、特に私が問題を持っている相手との話し方を変えてみるだけで、その人との人間関係を劇的に改善することができます。どのように始められるのかをここに紹介します。典型的なYou-メッセージで相手について描写するかわりに、I-メッセージを代用し、私について話します。「I(私)」という第一人称を使って私について話すことです。
人生で最も影響力のある言い方は「I」とともに始まります。例えばとてもシンプルな告白の『私はあなたを愛しています。』は感動を呼ぶ言葉としてずっと知られています。・・・これとは反対に批判的なYou-メッセージを使うと『あなたは愛らしい』これでは感動は半減しそうです。
私について理解してほしいと思うのなら私は私について話をしなくてはなりません。私が望む、私が考える、私が感じる、私が知っている、などです。これ以上簡単なことがあるでしょうか?
簡単な宣言的I-メッセージは始めるには適切なものですが、受容できない相手の行動に対決するには2つもしくは3つの要素をもったメッセージが必要でしょう。
まず、私の機嫌を損ねることをする人に対して、彼、もしくは彼女が私に対してしたり、言ったりした何が私に問題を持たせたのかを明確に伝えなければなりません。具体的に言わなければ、彼らは私が何について話しているかわからないでしょう。そして、彼らがしたり、言ったりしたことは私にどのような具体的な影響を与えたか、そしてその影響に対して私がどのような気持ちでいるかを彼らに伝えなければいけません。これが3つの要素です。
(1) 非難がましくない行動の描写
(2) 具体的で明確な私への影響(時間, お金, 機会の喪失)
(3)それらの喪失に対する私の気持ち
受容できない行動を非難がましくなくいうことに注意をしてください。いつもとか全然など普遍的な言葉を私の表現から排除し、感情的な言葉や表現を避けることが重要です。対決の目的は行動を変えさせることで、教訓を与えたり罰したりすることではありません。
人々が対立について臆病である理由がいくつかあります。まず第一に、ほとんどすべての人は対決したり対決されたりした際に嫌な経験をした記憶があるからです。なぜでしょうか?世界的な基準では対決のメッセージはYou-メッセージであり、You-メッセージの対決は相手を傷つけ人間関係を壊す可能性があり、この種のメッセージは不正確で人々を仲たがいさせてしまう可能性があるのです。
人は対決に対処できるほど十分に感情的に強くはないと信じている人もいます。対決的メッセージがI-メッセージである場合はそうではないということを私は見てきました。感情を害するのはYou-メッセージです。また、対決的になると嫌われるだろう思って対決するのを躊躇する人もいます。このような推測は非難に満ちたYou-メッセージを過去に経験していることから生じます。しかし、私の言葉を信じて下さい。I-メッセージはすっかり違った応答を引き出してくれます。
人が自分を開示するI-メッセージへと対決の仕方を変える時、2つのことが起きるのだと何度もいろんな人から聞きます。まず、人々は多くの場合、いとも簡単に受容できない行動を変えてくれます。次に彼らのメッセージが対決する人についてではなく、彼ら自身についてであるため、傷ついた感情や動揺を引き起こすリスクがとても低いということです。
今起きていることだけ
時として人々は自己開示の方法を学ぶと、ある女性はそれを『家の大掃除』と表現したのですが、一気に大掃除をしようと決意する場合があります。そして、対決したい人々のリストを作り、多くはそのままにしておいた方が良いような古傷を蒸し返します。カウンセラー達はこれを『gunny sacking 』と呼んでいます。不満を貯め込み、それを一気に当事者に聞かせるので、聞かされた方は誰もそんなことに対処できません。
今起きていることだけについて対決するのが一番です。受容できない行動を変えるチャンスを相手に与えてください。なぜなら彼らはあなたを尊敬し、あなたに好意を持っており、あなたとの人間関係を尊重しているからです。そうすれば、古傷を溜め込むこともありません。過去を変えることはできないのです。過去については誰も何もできません。前進あるのみ!)
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