─2015年9月号─「あなたは対立を解決するために権力を使いますか?」
Date: September 15th, 2015
Blog posted by: Michelle Adams
皆さんもご存知の通り、対立解決法には異なる方法が存在します。権力に基づくものもあれば、そうでないものもあります。この記事を読んだ後、皆さんはどのタイプの対立解決法を選ぶでしょうか?
以下は権力に依存するメソッドです(トーマス・ゴードン博士が開発した専門用語:メソッドⅠ、メソッドⅡ、メソッドⅢを使用します)。
– メソッドⅠ―あなたが勝ち、相手が負ける
この問題解決のアプローチは、相手に解決策を強要する権力の行使に基づくものです。メソッドⅠを使う人は、基本的に『この人間関係においては、報酬 (++)と処罰 (- -)の形式を使って、私は権力を持っています。あなたが負けなければならないとしても、私が勝ちます。』と言っています。権力がない方の人は、一般的に『私はあなたの解決策を受け入れなければなりませんが、私に対して権力を使うことに憤りを感じます。機会があれば、あなたに復讐する方策を見つけます。』というスタンスです。
– メソッドⅡ―相手が勝ち、あなたが負ける
許容することで問題解決するアプローチは、権力を持つ人が諦めて、相手の要求に従います。力関係が同じならば、一人がもう一人の要求を受け入れます。メソッドⅠとⅡは権力の行使を伴い、2つの状況では両方とも相手を復讐に燃える、憤る敗者にします。同等の力関係にある人たち(仲間、同僚)の間であっても、様々な形の個人的な権力によって一方的な解決策を引き起こすために使われます。
メソッドⅠとⅡは両方とも以下の前提に基づいています。
1. 一方あるいは他方が報酬と処罰を与える権力を保持している。
2. 一人の人が個人的なニーズを満たすために、相手の力の原動力に依存している。
3. 権力を持たない人は、権力を所有している人を恐れている。
4. 人間関係で一人だけが自分のニーズを満たす。
5. 相手は、例えあったとしても、部分的なニーズの満足感しか得られない。
以下は、権力を使わない方法です。
– メソッドⅢ―あなたが勝ち、相手も勝つ(No-Lose)
メソッドⅢは、権力に基づくメソッドとは異なり、非常に異なる前提に基づいています。
1. 当事者双方のニーズは、どちらも等しく重要であるとみなされる。
2. 問題は、解決策ではなくニーズという観点で提案される。
3. 権力は極端な非常事態でない限り、使われない。
ここでご紹介した通り、当事者双方の姿勢は、その力関係が同等であろうとなかろうと、民主的でお互いのニーズに配慮しています。『あなたのニーズと私のニーズの両方を満たす解決策を一緒に見つけましょう。お互いが勝ち、誰も憤った敗者にならないように。』と実質的に言っています。
メソッドⅢのアプローチの主な強みは、人間関係を傷つけるのではなく強化します。誰も負けず、逆にお互いが勝ちます。憤りの感情や不公平感は、よって問題解決の過程で排除され、相互尊敬や当事者全員のニーズに対する気遣いに取って代わられます。
メソッドⅠやメソッドⅡの結果に居心地の悪さを感じている多くの人々は、妥協という選択肢に頼ります。誰も負けないけれども、本当は誰も勝つこともありません。お互いにできる限り勝とうとし、できる限り負けないように努力します。このアプローチは、しばしばゴードン・モデルという選択肢『No-Lose対立解決法』である『メソッドⅢ』と混同されがちです。
妥協すると、当事者双方が不満を感じる可能性があり、解決策は双方の間に立ちはだかる壁になるかも知れません。妥協策は実際にはトレードオフと約束からなっています。お互いに相手がこの妥協策における自分の提案部分をないがしろにしないか、注意してみていなければなりません。通常、解決策の『売買』が伴い、時としてニーズは特定されないままの場合があります。勝ち負けの懸念や感情がしばしば残ってしまいます。
メソッドⅢでは、第一の大きな違いは態度です。お互いが満足するWin-Winな解決策を真摯に求める気持ちが、そこにはあります。第二に重要な違いは、ニーズは解決策の前に来ることです。解決策が考慮される前に、双方のニーズが特定され、明確にされます。
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