─2008年6月号─
L.E.T.ワークショップ修了者の方へ
人は正確に聴いてもらっている時には、しばらく話し続けることがしばしばあります。もし本当は話を聴きたくなかったり、十分な時間がなかったりする時に、相手の話を聴き続けるのは間違いです。そのような時は恐らくそわそわしたり、時計を見たりといった、非言語的メッセージを相手に与えているはずです。ですから自分には他にやらなければならないことがあることを正直に話し、相手に別の機会をもったり、必要なら後で続きの時間を設けたりすることを伝える方がよいでしょう。
別の落とし穴は、相手を受け入れる気持ちがない時や相手に対して行動変容して欲しいと思っている時にアクティブ・リスニングをすることです。アクティブ・リスニングは話し手と聴き手の感情を分けることが必要であり、相手をあるがままに喜んで受け入れることです。もしこの分離がないのなら、正確に相手の話を聴くことはできないでしょう。もし、相手を受容できないと感じたり、相手に行動変容して欲しいと望んだりするのなら、私はそれを相手に伝える必要があるので、聴くことができないのです。
その他のミスとしては情報を得るためにアクティブ・リスニングを使い、その情報を使ってアドバイスや提案をする意図がある場合です。これによって相手は操られたと感じ憤慨するでしょう。
さらに、『テクニック』としてのアクティブ・リスニングは間違いです。アクティブ・リスニングの目的は自分が理解していることを伝えることであり、話し手を助けることです。ゆえに、スキルを明示するためではありません。講座が終わりに近づいた頃、私が行ったことの1つにグループの参加者に帰宅した後の想定でアクティブ・リスニングを練習させることがありました。セミナーに参加していない家族のメンバーや職場の同僚などはあなたが学習してきたであろうことに対して懐疑的で、不安、怖れ、抵抗を感じるでしょう。そんな人たちに対して対処するためにアクティブ・リスニングを練習させたのです。大切なのはあなたが習ってきたことを自分に試されていると相手が感じないことです。それ以外の秘訣はありません。あなたが習ったことに興味を持っている人であれば、それをシェアしましょう。一つの方法として、この記事のコピーを渡してもいいでしょう。
アクティブ・リスニングの一般的なミスをここに追記します。
1. 的を超す(例えば、「驚いた」ではなく「恐怖におののいた」)
2. 的に届かない(「激怒した」ではなく「動揺した」)
3. あなた自身の考えや助言を相手のメッセージに言い足す
4. 部分的に飛ばしたり、必要ないと感じたメッセージを差し引いたりする.
5. 話に遅れをとったり、前のメッセージのフィードバックをしたりする
6. せかす、次に言おうとしていることを推測して言う.
7. 話し手が言ったことを一語一句繰り返す
8. 話し手の言ったことを解釈したり、分析したりする.
これら8つの誤りは話し手よりも聴き手が実際にはコミュニケーションの舵取りをして話の主導権を奪ってしまいます。
あなたがアクティブ・リスニングは本当に複雑で、規則が多くて落とし穴が負担だと思わないために良い知らせがあります。どの規則もすべて覚える必要はありません。失敗するのではと心配する必要もありません。
有能な聴き手は意図的に相手が言っていることを理解し、それを伝えようとします。人はその意図を感じ取ります。私が相手を理解しようと意図していることが明らかに伝われば、人々は理解されたと感じるでしょう。意図は力であり、テクニックやスキルはツールあるいは方法です。
あなたの仕事の範囲や傾向により、時としてファシリテーターとして他の人たちがそれぞれの話を聴けるよう助けたり、インターパーソナルな問題を解決するのを助けたりする場面があるかも知れません。リスニング・スキルが役立つ絶好のチャンスです。
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