─2009年6月号─「問題を消滅させる方法」

L.E.T.修了者の方々へ

今月の内容は『どうやってあなたの魔法の杖を作るか』ではなく、たくさん聴くためにはどうしたらよいかです。魔法のスキルであるアクティブ・リスニングについて私が話そうというのは想像がつくでしょう。

どうやって共感的に聴くことができるでしょう?私が提供できる一番良い答えは、動揺し、葛藤している人がその経験を完全に経験できるようにしてあげることです。完全に経験されたと経験はやがて消滅するというのがこの理論です。後に残るのはその経験の記憶だけです。この理論を説明するため、頭痛がしている時にする演習があります。

椅子にすわり目を閉じて深呼吸をしてリラックスしてください。
リラックスできたらあなたの頭の中を覗いてみて頭痛を『見つけて』ください 。
それからあなた自身、次のように自問してください。『どこに痛みが住み着いているのだろうか?それには形がある?どのくらい大きい?どんな色?どのくらいの水分を含んでいる?』
これらの質問を、頭痛を見つけることができなくなるまで繰り返してください。

これらの質問の目的は、私たちが自然に持っている頭痛に抵抗する感情とは全く正反対で、意識を頭痛に集中させることです。あなたが頭痛に集中すれば、あなたは無理やり痛みを経験することになり、故にその頭痛は『消滅』します。

アクティブ・リスニングはまさにこのようなことをなし得ます。あなたや相手が時々経験する動揺や痛みを『消滅』させるのに役立つのです。 

ですから、あなたが聴き役になった時、あなたの仕事は、(1) 注意を払う (2) ロードブロックを避ける (3) 救助は断る (4) 相手が言ったことや感じていることを感じ取り、あなたが理解したことをフィードバックする

例えば、相手は次のように言ったとしましょう。『私はコンピュータが怖い・・』 この時、彼が現実に話したいことは彼の妻に対してどれだけ怒っているかということかもしれません。人は動揺している内容について話し始める時、現実の問題を話しても大丈夫かどうか、まず安全な内容でテストをしてから核心に触れます。もし聴き手が相手を安心させようとするなら、例えば、気にしなくても大丈夫ですよ、何も怖がることはないですよ、コンピュータのクラスをとったらとアドバイスするなどを聴き手が言い始めたら、本当の問題は隠されたままで終わってしまうでしょう。

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