[ニュースレター] 2016年9月号

─2016年9月号─「悪いリーダーシップをよく観察:ケーススタディ」

Date: September 6th, 2016 | BY Marie Bryson
 
もし、私の人生の中で一つだけ真実なものがあるとしたら、これです。その人と私は全てにおいて全く正反対であるということです。私はステーキが好きで、彼は牛挽肉が好きです。私はものすごいレア肉を注文するので、キッチンでは温めたオーブンに肉を滑らせるだけでOKです。彼はすごいウェルダンの肉を注文するので、真っ黒になるまでオーブンに入れておかなければなりません。私は極めてカジュアルで、彼はものすごくカッチリしています。
 
そして、仕事です。
 
私は生きるために仕事をするタイプの人間です。彼は仕事をするために生きています。彼の自然の生息地はオフィスです。休暇?休暇は彼をストレスで参らせます。なぜなら、彼は職場を離れなければならないからです。
 
最近、私は口をぽかんとあけて彼を見ることがありました。なぜなら、「今週末、上司が車にひかれてしまえばいいのに・・・」と呟いたからです。
 
この時は本当に人が変わってしまった感じで、一皮むいてサイボーグである本当の自分を見せた方がいいのではないかと思うほどでした。
 
人は仕事ではなく上司を去る
 
私たちは皆、こんなことを耳にしたことがあるはずです。案の定、最近のGallupの調査によると、半数のアメリカの労働者は人生において上司が原因で仕事を辞めたことがあると言っています。数か月前、上司が新しくなったという人を知っています。彼は新しいレポーティング・ライン(新しい上司との関係)を疎ましく思っていたことも私は知っていました。しかし、彼の口からあの言葉を聞くまでは、状況がそんなにひどいということを知りませんでした。
 
こいつは、私が生きてきたのと同じくらい長く職場にいる奴なんだ。優しい人ではないね。ほとんどの期間、彼は週に60時間は働くことを期待しているマルチ・ナショナル企業で働いてきたんだ。そして、彼はそれをこなしてきた。喜んでだよ。
 
私:「車にひかれたの?うわぁ、あなた本当に上司のことが嫌みたいだね」と言いました。相手が問題を抱えていることを認識したので、アクティブにシフトしました。
 
彼:「あいつはあれをやっているんだよ。何をするか、どうやってするかを逐一指示するんだ。あいつは皆をクズ扱いするんだ。」
 
私:「あなたの上司はあなたをマイクロマネージして、あなたの同僚に対する扱いもひどくて、あなたを苛立たせるのね。」と私はフィードバックしました。
 
彼:「そうなんだ。例えば、私は会議の席ではノートパッドでメモを取るんだよ。紙のノートだよ。いつもそうしてきた。永遠に。今日奴は文字通り、会議を止めて、グループ全員の前で私に言ったんだ。このメモを取る行為が奴をとてもいらつかせると。そして、それは具体的な何かに影響を与えている訳ではないんだ。全く何も。奴はただ単にメモ取りが嫌いなんだ。なぜなら…えっと、奴は嫌いなだけなんだ。他の皆はラップトップでメモを取っているんだけど、それがなんだっていうんだ?私は違う。私は紙に書く。会議で議論したことを覚えていないという訳ではないよ。準備しないで行くことはないから。私の仕事の質に影響はない。これが私のやり方なんだ。今、それを変えるつもりはないし、奴にどんな影響があるっていうのかサッパリわからない。」
 
私:「そうね。あなたは、上司がただ単に嫌いという以外、何も特定の理由があるわけでもなく、権限をあなたに振りかざそうとしていると感じているみたいね。」と私は言いました。
 
彼は相槌を打ち、「それでもう一つ思い出した。相槌だよ。」
 
私:「相槌…それについてもっと詳しく話してくれる?」
 
彼:2-3ヶ月前に私たちは大きなグループで会議をしていたんだ。奴は仕上げなければならないある仕事について話していたんだ。私は奴の言っていることを理解したということを承認するために、相槌を打っていたんだ。奴は私の方をまっすぐ見て言ったんだ。「私は君に相槌を打ってもらわなくてもいいんだよ。私は君に理解して欲しいだけなんだ。」
 
神聖なロードブロック8番、バットマン
 
「そして、一ヶ月前に奴が持ち出したことがあるんだ。小さな部署だし、私たちは皆、ユニークな責任がある。別の会議で、奴はプレゼンで私たちがやっていること全てをリストアップしたスライドを見せたんだ。スライドでは1つのボックスにチェックマークがなく、奴はチェックマークが入っているところについては全て素晴らしい仕事をしていると言ったんだ。チェックマークがないものについて、一体誰の責任か皆わかっていた。公の場で侮辱したんだ。それに、奴以外の皆は同意していないよ。私たちはチェックマークがないものについて責任を負っている人と彼の仕事ぶりを尊敬しているんだ。上司はどういう訳か、それを持ち出した。信じられないほど、不愉快だったよ。」
 
私たちは話し続けました。彼の元上司からの人事考課は輝かしいものでしたから、彼は心配しています。しかし、間違いなく職場のハラスメントとも思えるような上司の下での次回の人事考課について、彼は心配しています。
 
私は彼の心配について話せる人は誰かいないのか聞きました。「人事部は従業員の側に立っていると考えれば、話に行くかも。でも、わからないから最悪なんだ。」
 
もし状況が改善しないなら――そして、人事考課が去年に比べて輝かしいものではないなら――彼は新しい仕事を探し始めるかも知れません。そして、そうなってしまったら、悲しいです。なぜなら、彼はこの上下関係になるまではこの仕事に満足していたからです。
 
これは、不幸にも、悪いリーダーが認められて、大事にされ過ぎた職場の現状です。彼らが最初に感情的に健康な職場を作る責任について教育され、その責任を負わされていなければ、不必要な離職率の高さ、従業員の仕事に対する熱意の欠如、生産性の悪さというコストが組織にかかります。

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[ニュースレター] 2018年3月号

─2018年3月号─「パワハラをしないで済む方法はリスニング・スキル」

Date: March 1st, 2018 | BY Brian K. Miller

 日本において、パワハラが再びトップ・ニュースになっています。レスリング界では栄和人監督のパワハラについて告発状が出され、話題となっています。内容は割愛させていただきますが、ここで興味深いのはパワハラをされたとされるオリンピック金メダリストの伊調馨選手が告発状を出した本人ではないということです。
 パワハラは通常リーダーが反対意見を恐れて行われます。ほとんどの場合、このような恐怖を掻き立てている前提として、「準優勝はありえない」ということに集約されています。多くのリーダーはたった一つのゴールしか見えていません。部署のトップ、業界トップ、市場のトップ等々。質と価値を目指して努力することは常に重要ですが、ナンバーワンになるという強迫観念は全く有益ではありません。完全なる勝利への強迫観念は常に破壊的な力となってしまいます。その破壊的な力は自信喪失や周りの世界の全ての局面をマイクロマネージしたいというニーズに由来します。完全支配は不可能ですし、たった一人あるいはたった一つの企業しかナンバーワンになれませんから、完全支配や最高の勝利への強迫観念にはたった一つの結果しかあり得ません。それは落胆と不名誉です。不名誉への恐怖がリーダーをパワハラ依存へと導き、自分のチームを完全支配しようとします。
 パワハラの治療法はリスニング・スキルを改善することです。良い聴き手の特性は受容、共感そして誠実さです。当然ながら、リーダーが完全支配を求めるとき、これらの特性を持ち合わせることは不可能です。リーダーが絶えず受容を示すことは大切です。リーダーは、部下が持ち込む全てのアイデアに同意することはできませんし、すべきではありません。なぜならば、アイデアによっては締め切りを守ることや生産的であろうとするチームの能力を台無しにすることがあるからです。しかしながら、リーダーは全てのアイデアを受容する態度を示さなければなりません。受容は同意ではありません。
 リーダーがアイデアを提示されたときに、その利点を認識して応答する時に受容が起こります。アイデアの利点を認識するということは、リーダーが個人的な利点を認識し、アイデアを出した人の人間としての価値も認識しているのです。受容を表すことで、リーダーは個々のチーム・メンバーが創造力を働かせて考え続け、発生する問題について絶えずより良い解決策を見つけるよう促します。より多くの問題についてチーム・メンバーが創造的に、また自信を持って自ら解決することができれば、リーダーが自分の労力と時間を費やして解決に乗り出さなければならない問題というのは少なくなります。これにより、リーダーはより大きな戦略的問題、将来のプランニングやチームの総合的な方向性にフォーカスすることができるようになります。
 共感というのはマスターするには難しいスキルです。共感というのは感情の同列化ではありません。チーム・メンバーが問題に直面しているのと「同じように感じる」ことではないのです。共感は、受容の結果であり受容のパートナーでもあるのです。共感は、たとえ問題がリーダーにとって小さかろうが馬鹿げていようが、チーム・メンバーにとって不可欠で圧倒的なものであることを認識することから始まります。問題がどのようなものであろうと、その問題はチーム・メンバーにとって重要なのです。リーダーにとってチーム・メンバーの問題が実在的ではなくとも、共感は、チーム・メンバーの問題が彼らにとっては実在的であると認識することです。リーダーが手を止めて、チーム・メンバーに注意を払い、この問題がそれを訴えている人にとってとてもリアルであることを受け入れるとき、共感は明白に示されます。
 注意を払うことはリスニングのスターティング・ポイントです。チーム・メンバーは、乗り越えられないように思える幅広い問題を経験することでしょう。チーム・メンバーがそれらの問題をチーム・リーダーに相談しようとやって来た時には、電話を置いて、キーボードから手を離し、あなたがしていたことが何であろうと中断して顔をあげてチーム・メンバーの顔を直接見ることが重要です。明らかにチーム・メンバーは自分だけでは問題を解決することができませんが、それは彼らにとって非常に重要で、問題は差し迫っており、彼らはあなたの時間が必要だと感じているのです。あなたがしていることを止めて、注意を払い、この問題(考えであれ、何であれ)があなたのチーム・メンバーにとって重要であることを受容し、これらすべてを用いてチーム・メンバーが思い浮かんだ新しいアイデアを提案できるよう促します。
 リーダーは、チーム・メンバーが将来何年にもわたってビジネス・モデルを改善するみごとで創造的な解決策を見つける瞬間を予想することなど決してできません。チーム・メンバーに、そのような人生を変えるようなアイデアを持って来てもらう唯一の方法は、絶えず良いリスニング・スキルを練習することです。良いリスニング・スキルを練習してさえいれば、パワハラを拠り所にしてあなたのチームの目標を達成するよう推進することはなくなるでしょう。

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[ニュースレター] 2018年1月号

─2018年1月号─「社会的帰属意識」

Date: January 20th, 2018 | BY Brian K. Miller

 セカンド・ウィンド株式会社では1日コースを2つ提供しています。1つは「Effective Communication at Work (EC@W) 職場での効果的なコミュニケーション研修」で、もう1つは「Conflict Resolution at Work (CR@W) 職場でのNo-Lose対立解決法」です。これら2つのコースは通常3日間かけて行う「リーダー・エフェクティブネス・トレーニング」(L.E.T.リーダー研修)の3分の2の内容をカバーします。一見、チームをこれら2つのコースに送る方が、週中に3日間を割いてL.E.T.リーダー研修に送るより、より効率的に思えるでしょう。もっと理想的なのは、これら2つの研修を簡単なコンピュータ・ベースのトレーニング・プログラムに凝縮し、半日くらいで終わらせることでしょう。しかし、時間を短縮すればよいという問題でもありません。
 Abraham Maslowの「人間の欲求の段階」は人間のニーズを分類する簡潔な方法として広く引用されています。マズローのピラミッドの土台には「生理的欲求」があり、その上に「安全の欲求」、3番目に「社会的欲求」があります。マズローによると、人間関係は私たちの最もファンダメンタルなニーズです。ですから、良い人間関係が築けないと、私たちは簡単に落ち込みます。落ち込むと寝ることもできなくなるだけでなく、過食症になったり拒食症になったりして、深刻な健康問題に発展することもあります。人々は往々にして腹立たしい存在だったり癪に触ったりしますが、私たちの人生で彼らの存在は必須なのです。
 職場での人間関係は現実の人間関係です。一般的に、私たちの職場での人間関係は二次的な(補助的な)人間関係で、家族や友達に置き換わるものではないと思われがちです。しかし、職場での人間関係はしばしば私たちの基本的な人間関係を補完するものです。ある人にとっては、職場での人間関係が基本的な人間関係であることもあります。幸運にも、L.E.T.のスキルは私たちの人間関係の全てを結合する糊のような役割をします。職場での人間関係に留まらず、です。対立を乗り越えて、ニーズを交渉するスキルは、基本的な人間関係や二次的な人間関係で私たちが必要としている「社会的欲求」の基礎です。
 最近、多くの異なる形式のオンライン・トレーニングが職場関連のトレーニングの未来として認知されています。幅広く多様な機能的・技術的なスキルは、よくデザインされたコンピュータ・ベースのトレーニング・プログラムによって素早く効率的に教えることができます。コンピュータ・ベースのトレーニングはビデオやインタラクティブな演習、インタラクティブなテストから成ります。しかしながら、コンピュータ・ベースのトレーニングだけでは、私たちの同僚、家族、友達と上手く関わるのに必要なスキルを提供することはできません。L.E.T.やその他のゴードン・モデルに基づくプログラムで教えているスキルを演習してマスターするには、私たちはトレーニング期間中と期間が終了してからも実際の人たちとのインタラクションがなければなりません。
 EC@WとCR@Wは2つの異なるスキル・セットを組み込んでいます。EC@Wはほとんどのフォーカスをアクティブ・リスニングに置いていますが、CR@WはほとんどメソッドⅢにフォーカスしています。L.E.T.と同様、これら2つのプログラムは多くの異なる種類のロールプレイとその他インタラクティブな演習を含んでいます。これら3つのセミナーはインタラクションとロールプレイに重きを置いているため、同レベルの信頼が置けるコンピュータ・ベースのトレーニングを開発するのは不可能に近いのです。確かに、本当の意味でスキルをマスターするのには受講者が意識的に職場や日常生活でスキルを練習することが必要です。しかしながら、ほんの少しの信頼でもなければ、誰も人間関係でこれらのスキルを応用しようとは思いません。彼らの人間関係を結合する糊の役割をするものが欠如しているのです。
 社会的欲求は基本的な人間の欲求です。L.E.T.やEC@WやCR@Wで教えているスキルは、人が職場や家庭や、そして全ての人間関係で経験する社会的欲求のクオリティを改善することができます。コンピュータ・ベースのトレーニングはプログラミング言語を学んだり、会社の反ハラスメント規定を暗記したりすることは支援できるかも知れませんが、ライブ・セミナーで提供されるパーソナルなインタラクションや集中したロールプレイや演習だけが、日常生活で使えるアクティブ・リスニングやI-メッセージなどのスキルを習得するために信頼できる方法であり、近道です。

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[ニュースレター] 2017年12月号

─2017年12月号─「L.E.T.は競争上の優位性をもたらしますか?」

Date: December 13th, 2017 | BY Joseph Wilmot
 
1990年代後半、私はゴードン・トレーニング・インターナショナル(”GTI”)社で働いていました。私はリーダー・エフェクティブネス・トレーニング(”Leader Effectiveness Training” or “L.E.T.”)を採用していた企業のケース・スタディをまとめ、公表しました。長年お付き合いのある顧客(現在もGTI社の顧客を継続中)は、製造業の大きな民営企業です。その企業は活気が溢れ、健康的で多忙な従業員がいることでよく知られた企業です。インタビューをする中で、彼らはL.E.T.が「秘密の手段」「競争上の優位性」であると考えていることを大っぴらに認めてくれました。ドカーン!私が必要としていた引用でした。そして彼らは、素早くこう付け加えました。「他言は無用ですよ」

ガッカリ!その企業について私は公表するに至りましたが、最も価値ある情報の一部は省かざるを得ませんでした。しかし、私が言えることは、この企業はフォーチュン・マガジンの「働きがいのある会社ベスト100」のリストに載るほど有名だということです。現在に話を戻すと、私と私の妻は、2006年にハワイ州マウイ島で始めたファッション・ブティックのチェーン店を14店舗所有しています。今となっては遠慮なく、L.E.T.が私たちの会社の競争上の優位性であると言うことができます。

では、それがどのように私たちの競争優位性なのでしょうか?私たちの会社はとても複雑な何百ものパーツでできたエンジンで走る会社だと考えています。その複雑さに加えて、このエンジンのパーツには感情やニーズ、自身のマインドが存在しているのです。対立や誤解、憤りが多く噴出する機会でもあります。厄介な人たちの問題に対処するためのツールをL.E.T.は与えてくれます。それによってパーツがお互いを苦しめることなく、全ての業務を遅らせることもなく、崩壊することもありません。

嬉しいことに、私のビジネス・パートナーは妻です。ということは、私たちのパーソナルな部分も仕事上の部分も時として不鮮明になります。お互いが燃え尽きるリスクが絶えず存在しているということです。L.E.T.は私たちが問題解決に必要なツールを提供し、お互いの神経を逆撫ですることがありません。一緒に協力して働けるということはアドバンテージです。従業員との対立を解決できることもアドバンテージです。顧客や業者との対立を解決できること、健全な人間関係を維持できることもアドバンテージです。働くことが実際に楽しいと感じ、人の問題に悩まされずに生きることができるのもアドバンテージです。
今年はL.E.T.の世界に飛び込み、深く関わることができました。私は自分の会社のインハウス・トレーナーになったのです。それは、L.E.T.の価値への信頼の証しです。それゆえに、私は個人的に私たちの従業員にワークショップを教える時間を作ろうと決心したのです。そうすることで、メッセージが明確になると期待しています。私たちはL.E.T.を本当に価値あるものと認め、そしてどのレベルにいようが全ての人に学んで欲しいと思っています。

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[ニュースレター] 2017年11月号

─2017年11月号─「関連性を見つける」

Date: November 16th, 2017 | BY Brian K. Miller
 
ハーバードビジネスレビューは最近、リーダーシップ・トレーニングと企業文化の間の関係性を理解することに特化した特集号を出版しました。この特集号に記事を書いた多くのリサーチャーたちは、現代のリーダーシップ・トレーニング・プログラムが企業文化に何ら影響を与えていなかったことを危惧していました。記事は、多くのグローバル企業で問題を生み出している真の問題点については直接言及しませんでした。つまり、近年の非常に多くの新卒採用者が、現代のグローバル企業で働くために必要な基本的なソーシャル・スキルが欠如しているということです。

リーダー・エフェクティブネス・トレーニングは核であり、基本的なコミュニケーション・スキルの上に構築されています。セミナーでは、実際に使うスキルを繰り返し演習する方法に基づく実用的なトレーニング手法を重視します。この体験的な手法はハーバードビジネスレビューのリサーチャーによって取り上げられた多くの問題に答えています。しかしながら、この可能性を最大限にするためには、グローバル企業はシニア・マネジメントが養成してきた企業の主要なビジネス・コミュニケーション・チャネル、従業員の査定システム、企業文化の裏にある前提を近代化しなければならないとハーバードビジネスレビューは指摘しています。

どの企業も利益追求の事業をしています。これは従業員なら誰でも持つ最も基本的な前提でしょう。全てのグローバル企業は欲に支配されており、そしてこの欲が企業の利益追求の動機を推進するのだということを、多くの若者が高校の先生や大学の教授に教えられてきました。その結果、企業に入ってくる若者は、今まで悪だと教えられてきたことをしなければならないように感じるのです。それは、つまり株主のために利益を生み出さなければならないということです。

このような企業環境では、どのように、またどうしてすべての企業が利益追求ベースで運営されなければならないか、ということを新卒採用者に学んでもらうため、アクティブ・リスニングやギア・シフトが確実に重要となります。彼らの悩み事にアクティブ・リスニングし、それらの悩み事を反射して新卒採用者に良いフィードバックで返し、また、マネジメントの現実問題をI-メッセージで伝えることで、新卒採用者とマネジャーの双方の前提が対等な状態となり、それによって企業のニーズと新卒採用者の悩み事の両方を解決することができます。

価値観の衝突は、現代のグローバル企業において新たな物差しになりつつあります。初めて企業に入る新卒採用者の場合、これらの価値観の衝突は以前には経験したことのないほどの極端なものと感じられます。現在、自分のチームに新卒採用者を抱えるすべてのマネジャーにとってリーダー・エフェクティブネス・トレーニングで教えられるスキルをマスターすることが、未だかつてないほど重要になっています。投資利益率を最大限にするためには、シニア・マネジャーやエグゼクティブは、このような価値観の衝突が起こっていることを認識する必要があります。シニア・マネジャーと個々のチーム・リーダーの双方は、新卒採用者が自分たちの心配事をマネジメントに自由に話せ、その心配事が誠実さと共感の両方で対処される企業文化を育むために準備しておく必要があります。

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[ニュースレター] 2017年10月号

─2017年10月号─「ゴードン・モデル用語集:いつでも使える10個の用語と概念」

Date: October 27th, 2017 | BY Brian K. Miller
 
ゴードン・モデルはスキルと知識の複雑なシステムです。4つの学習段階を進み、システムをマスターするためにはかなりたくさんの時間と練習が求められます。システムの主要な構成要素を思い出してもらうためには、簡単な用語集があると助かります。ゴードン・トレーニング・インターナショナル社はゴードン・モデルの10個の主要な構成要素を定義しました。それらは以下の通りです。
 
アクティブ・リスニング
感謝のI-メッセージ
行動の窓
コミュニケーションのロードブロック
対決的I-メッセージ
宣言的I-メッセージ
ギア・シフト
メソッドⅢ
予防的I-メッセージ
問題の所有権
 
アクティブ・リスニングは、あなたが相手の言っていることを理解したことを時折フィードバックすることで確認する作業です。話し手の言っていることをよく聴く技術と科学です。このフィードバックは相手の言っていることの内容と、その時相手が感じている気持ちをあなたが解釈した通りに返すことを含みます。 感謝のI-メッセージは、役に立った行動への応答として、感謝の気持ち、称賛、報恩の念を簡素に表現することです。感謝のI-メッセージは、行動の描写とあなたがどうしてその行動を役に立ったと感じたのかを描写します。 行動の窓は想像上の窓で、私たちはそれを使って一人の人の一つの直接的な行動が、相手が問題を持つのか、相手が問題を生じさせているのか、あるいは職場で何らインパクトがないのかのどれを示唆しているのかを分類します。 コミュニケーション・ロードブロックは私たちが投げかけている普通の、毎日使っている表現です。ロードブロックは相手が自身の問題について話すのを阻みます。 対決的I-メッセージは3つのパートからなる文章で、相手のある一つの直接的な行動が問題を生じさせていると相手に伝えるために使います。この文章は問題を生じさせている行動、その行動の私への影響、私の気持ちを含みます。 宣言的I-メッセージは、誰も問題を経験していないけれど、私たちの意見が聞かれなければならないニーズを感じる時に使われます。それらは私たちが誠実に信じているもの、誠実な感情の応答、誠実な意見を、相手を脅したり攻撃したりしない方法で表現します。 ギア・シフトはI-メッセージとアクティブ・リスニングの間の動きで、どんな種類のI-メッセージでも、それを送った後には相手に否定的で感情的な反応を生じさせる可能性があります。その時にはアクティブ・リスニングへとギア・シフトします。 メソッドⅢは6つのステップからなるメソッドで、自分自身と相手との間のニーズの対立を解決するために使われます。対決的I-メッセージを送ったことによって、相手にも譲れないニーズがあることがわかった場合、まずはギア・シフトによって相手の感情を静めた上でメソッドⅢが使われます。 予防的I-メッセージは、対立以前に送られる簡単な文章です。それらは、ニーズの対立を生み出す可能性のある状況に対する自分の感情と行動にフォーカスしています。 問題の所有権は、誰が満たされないニーズを持っているのかを行動の窓によって特定することで明らかとなります。誰かが問題を持っているのか、誰も問題を持っていないのか、その状況に応じて適切なスキルがアクティブ・リスニングであったり、対決的I-メッセージであったり、感謝のI-メッセージ、宣言的I-メッセージ、予防的I-メッセージであったりします。  
これらの定義はとてもシンプルで、一般的なものです。しかしながら、ゴードン・モデルの主要な構成要素をすぐに利用できるように便利なリストにしておくと役に立ちます。このような理由で、L.E.T.ワークショップではこれらの主要な構成要素を図表で表したウォレットカードをパッケージに含めて配布しているのです。

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[ニュースレター] 2017年9月号

─2017年9月号─「基本的なリスニング対アクティブ・リスニング」

Date: September 25th, 2017 | BY Brian K. Miller
 
私たちのほとんどは人の話を聞きません。私たちの人間関係の多くが難しく、厄介なのは、主に人の話を聞かないからです。話を聞く代わりに、反論したり、心の中で他の人から聞いた要点を復唱したり、更に悪いことに、私たちが話し始める機会を得るまで完全に相手を無視することもあります。一部には、注目の的になりたいという人間の現実的なニーズの結果ですが、ほとんどがただ単に相手の問題に関してどうでもいいと思っている結果であります。それは彼らの問題で、私たちの問題ではないので、最優先課題は彼らが問題について話すのを止めさせることです。
残念なことに、職場での人間関係では、このような姿勢は直接相手の人が私たちに非常に現実的な問題を引き起こす何かをしたり言ったりする原因になります。その時すぐには起こらないかも知れませんが。多くの場合、私たちが人の話を聞くことを拒否するなら、数日間あるいは数週間も相手の人の中に苦痛を与えます。そして、可能な限り最悪のタイミングで、とても破壊的な行動という形で、職場で爆発するのです。
そのような瞬間が起こらないようにするためには、他の人が発しているシグナル行動で、深くその人を困らせている何かに気づくことが重要です。シグナル行動は多くの種類がありますが、それらの種類の多くは滅多に起こらないことから見分けがつきます。例えば、いつも会社に早く来ている人が、朝会を欠席したり、通常毎日同じ時間にランチに行く人が突然早く出て遅く戻って来たりする、などです。他にも泣く、大きなため息など、明らかなシグナル行動があります。頼れる人が思いがけなく報告書を遅く提出したり、いつもは遅くまで働いている人が突然早く帰ったりもシグナル行動です。行動が突然変化するなどは、ある種のシグナル行動である可能性があります。
私たちが一度シグナル行動を認識したなら、備えなければなりません。より同情的で共感的な態度をとるか否かを意識的に選択することが重要です。この問題がどのようなものであれ、私たちの問題ではないということを言い聞かせることが必要です。ですから、私たちはアドバイスや解決策を提供する資格は有していません。私たちは意識的に相手の話を注意深く聴く選択をしなければなりません。私たちがすぐにでも使い始められる4つの基本的なリスニング・スキルがあります。
 
1. 注意を払う:ペンを置き、キーボードから手を離し、電話を遠ざけたり切ったりします。

2. 沈黙:考えなしに応答しないと決心します。相手の言葉とボディーランゲージによく注意を払うことにフォーカスすると決心します。話を聴き、アドバイスを提供しないと決心します。

3. ドア・オープナー:相手の人を尋問したり、相手の問題についての事実を引き出したり、詳細な説明を求めたりすることは、全て壊滅的なロードブロックです。その代わりに、相手の人が話し続けてもいいように奨励することが重要です。相手を尋問しないで話すように奨励します。

4. 承認の応答:相手が喜んで話し続けることができるなら、そうさせてあげます。小さくささやくような言葉で相槌を打つだけで、あなたがよく聴いていることを知らせるのに十分です。「うわぁ」「本当に?」「そうですか」「それは面白いですね」など、短く、簡単な、しかし妨げない、尋問しない応答です。
 
もし、相手が解決策を見つけていないのに話すのを止めたり、相手の顔の表情から、明らかにあなたが共感的であるとは信じていないとわかったりしたら、アクティブ・リスニング・モードに移行することが必要になります。この方法では、私たちの応答はより絞られます。相手の言葉の意味と感情を私たちが理解した通りに、私たち自身の言葉で伝えます(または、私たちが誤解したことを確認するために)。
アクティブ・リスニングのフィードバックには2つの要素があります:相手の心の状態の反射と相手の言葉の意味の反復。ここで気づいていただきたいのは、私たちが返しているのは相手の言葉の意味であって言葉ではないのです。相手の言葉をただ単に繰り返すのはオウム返しです。それは、コミュニケーションにとって重大な障害となります。
 
「それはとても痛そうですね」
「あなたはとても気を悪くしたようですね」
「あなたは拒否されて孤立感を感じているように私には聞こえるのですが。」
「あなたが彼を『傲慢』と呼ぶとき、あなたが意味するところは、彼があなたを理解していない、あるいはあなたの話に耳を傾けないということですか?」
「あなたは全てを試してみたけれど、何ひとつ上手く行かないように私には聞こえます。あなたの言っていることを私は正しく聴いていますか?」
 
どのような会話でも、基本的なリスニング・スキルとアクティブ・リスニングが使われるでしょう。あなたの応答をドア・オープナーにしようかアクティブ・リスニングのフィードバックにしようかを決めかねて時間を浪費しないでください。疑わしいときには、黙ってリスニングをし続けましょう。重要なポイントは、どんな応答をしようかと時間と労力を使うより、心を開いて相手が何を言っているかを吸収します。あなたが応答にフォーカスしているなら、あなたは聴いていないということです。

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[ニュースレター] 2017年7月号

─2017年7月号─「I-メッセージ:「有害な」人たちへの最善の応答」

Date: July 26th, 2017 | BY  Brian K. Miller

 アメリカとヨーロッパでは、ここ2-3年の間、「有害な」人たちを描写した自己啓発本が爆発的な人気です。「有害な」人たちに対処する時に起きる最初の問題は、彼らが誰なのかを定義することです。自然と、「有害な」人の定義は、自己啓発本の著者の世界観によるところが大きい。これは常に、通俗心理の問題です:それは既存のステレオタイプ(既成概念)を強化します。

 一方で、現実社会では、私たちはどんな人でも、人生で単に馬が合わないという人間が少なくとも一人はいるものです。彼らの価値観と私たちの価値観は一貫して正反対です。私にとって「有害な」人は、他の誰かのベスト・フレンドかも知れません。私が親愛なる友達だと思っている人が、他の誰かにとって「有害な」人かも知れません。「有害な」人たちの広義のカテゴリーはありません。しかしながら、私たちは少なくとも「有害な」人と思う人を一人は知っています。私たちの自然な反応は、あらゆる機会でこの人を避けようということですが、それは本当に最善の戦略でしょうか?

 宮本武蔵はその著書『五輪書』で、「すべてにタイミングがある。戦略のタイミングは、大きな練習なしにはマスターすることができません。」と書いています。「有害な」人に対してI-メッセージで応答する方法を学習することは、私たちの日々の人間関係をマネージする重要な戦略です。私たちがこのような方法でI-メッセージを使い始めると、I-メッセージをどのように構成するのかと、それをどのようにデリバーするのかについて多くのミスを犯すでしょう。これらはタイミングのエラーです。そして、この戦略をマスターするたった一つの方法は、練習をし続けることです。

 例として、あなたが職場のデスクに座っているとしましょう。あなたは新製品の様々なマーケティング戦略の結果の可能性を計算する新しいスプレッドシートを作成しています。あなたが予測、マーケット・バイアス、マーケットの要求等々をまとめ始めて、既に3日目です。突然、あなたの背後から、あなたがオフィスで一番嫌いな人が肩越しに現れ、次のように言います。「あなたが既存のマーケット・プロトコルの両側性転移の軸を定義しないなら、どうやって新市場を開拓できるのですか?」

 あなたは彼が何を言っているのかサッパリわかりません。わかったとしても、あなたが3日もかかって開発したスプレッドシートとは何の関係もありません。ほとんどの人にとって、最初の応答は苛立たしさです。しかし、この人は突然後ろから何の警告もなしに現れて、このような意味のない提案を大声でする傾向があります。この苛立たしい習慣は腹立たしい毎日の儀式のようになって、集中力を乱しモチベーションを下げます。対決する時が来ました。それはI-メッセージを送る時が来たという意味です。

 最初のステップは、あなたが言おうとしている直感的な応答を止めます。単に言うのを止めます。「有害な」人が一緒にいて居心地を悪くしているのは、彼らの異なる価値観です。全ての「有害な」人間関係はある種の価値観の衝突です。私たちは、価値観の衝突には解決がないことを知っています。ゆえに、この特定の時間にフォーカスします。どうして、この特定の人との遭遇が心をかき乱すのか?

 例えば、私の応答は次のようなものかも知れません。「あなたが突然、私の肩越しに現れて、鋭い批判をする時、私の最初の気持ちはあなたを完全に無視したいということです。少なくとも、あなたが私を批判する前に、少しだけ警告があるといいのですが。簡単な何か、例えば友好的な挨拶など。」

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[ニュースレター] 2017年8月号

─2017年8月号─「世界的な価値観の衝突が職場に入り込んできたとき」

Date: August 31st, 2017 | BY Brian K. Miller
 
 私たちの生きている世界は今、深刻な価値観の衝突で満ちています。多くの場所で、価値観の衝突は激しい対立へと続きます。例えば、イスラム教徒によるテロは田舎地方にあるアラブ世界とグローバル経済の現代世界の間の中核になる価値観の衝突から始まっています。最近アメリカ合衆国では、いくつかの都市でドナルド・トランプ大統領を支持する人たちとドナルド・トランプ大統領はファシズム支持の独裁者であると信じている人たちとの間で暴動が起きています。日本を脅かす一つの価値観の衝突は、社会主義の韓国政府が同盟国であるアメリカ合衆国によって支持されていることに対抗して、北朝鮮の支配者である金正恩総書記が攻撃的な態度をとっていることです。このようなグローバルな価値観の衝突に関して、個人ができることはほとんどありません。あなたと私が直面する問題は、このようなグローバルな価値観の衝突が職場にまで進出する場合です。

 日本では私生活での倫理感は、職場では完全に分離されることが要求されるという思い込みが前提にあります。日本にいる多くの人たちは、職場で個人的な価値観について話すことを避けます。個人的な価値観について会話を始めようと試みるだけで、上司からの逆襲にあう羽目になるかもしれません。これはメソッドⅠの形式です。トップダウンで権力に基づくリーダーシップです。価値観の衝突が手に負えない問題になるのを回避する一助にはなりますが、憤りを生み出し、職場環境に更なるストレスを加えることにもなります。このストレスを軽減し、優秀な社員をキープし、より良い職場環境を生み出すためには、価値観の衝突を管理する多様で異なるスキルを習得することは役に立ちます。

 ゴードン・モデルでは、価値観の衝突に対処するいくつかの異なるスキルを識別し、それらをヒエラルキーで整理しています。ヒエラルキーの上の方にあるスキルは価値観の衝突を鎮圧するのに非常に効果的ですが、それらは深刻な憤りを生み出します。ヒエラルキーの下の方にあるスキルは、時として価値観の衝突で分裂を引き起こしますが、それらは憤りを最小限に抑え、人々が自分たちの個人的な価値観について自由に議論できる環境を生み出します。
 
権力を使う 偽りの受容 価値観を変えないで行動を問題解決する コンサルタントになる 対決とリスニング 予防的に教える モデリング あなた自身の価値観を変える 変えられないものを受けとめる(違いを受容する)  
ダメージが少なく、人々が自分たちの問題を自由に議論することができるオープンな環境を生み出すので、私は5番の対決とリスニングにフォーカスしたいと思います。

 異なる個人的な価値観をもつ人に対決することは、いろいろな意味で全てのゴードン・モデルの中でマスターすることが最も難しいスキルです。直感的には、常に私たちの倫理感と異なる倫理的モデルを持つ人は誰であっても拒否したくなります。私たちはそういう人たちを信頼できない、不自然な、ことによると正気とは思えない人と捉えます。私たちの個人的な価値観は他の全ての価値観より優れていると常に思っています。私たちがこの前提を職場に持ち込むとき、不愉快に思う人たちを私たちは避けます。残念ながら、時として私たちは嫌いな人と特定のプロジェクトに取り組まざるを得ないことがあります。その場合はどうしたらよいでしょうか?
まず、その人に対決します。

 「北朝鮮には核ミサイルを開発して維持する権利があるとあなたが言う時、私はギクリとさせられます。何故ならば、それらのミサイルが日本を狙っているのではないかと心配だからです。」
ここで、あなた自身の防衛や恐怖、心配について考えるのは止めましょう。相手の話を聴きましょう。相手の論理、事実、彼らが自身の意見をどのように支持しているのかについて注意を払いましょう。この人はあなたではないことを認識するのに足りるほどの共感を示しましょう。彼らはあなたではないのですから、彼らは信じたいと思うことを何でも信じていいのです。彼らの意見の中に価値を見つけましょう。良い点を見つけ、認識しましょう。

 「そうですね。良いポイントですね。どの国も自己防衛する権利がありますね。私は、核ミサイルは防衛的な武器だとは思いません。核ミサイルのたった一つの目的は攻撃して破壊することです。」
相手に同意する必要はありません。しかし、判断を下さず、批判しないで相手に意見を表明してもらうことは常に重要です。相手を攻撃しないで、あなたの個人的な価値観を防衛しましょう。

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[ニュースレター] 2017年6月号

─2017年6月号─「受容と共感」

Date: June 27th, 2017 | BY  Brian K. Miller

 どのような時にも多くのことが私たちの気分に影響を与えます。例をあげると、体の健康、直近で食べた食事、アレルギーの季節、孤立感、ごひいきのサッカー・チームの成績などです。私たちを取り巻く人の行動をどのように認識するかに影響を与えるのは私たちの気分です。ゴードン・モデルでは、私たちはこれらの異なる全ての要因を簡単なダイアグラムに凝縮しています。それは「行動の窓」です。私たちは「行動の窓」を2つのセクションに分けます。上部の受容エリアと下部の非受容エリアです。受容ラインが、それら2つのセクションを分けるラインです。上下する受容ラインは、私たちの気分に影響を与える全ての事象の物差しです。全ての事象が私たちの気分を高揚させ、気分が良い時、受容ラインはとても低い位置にあります。受容ラインが低い時、私たちはとても寛容で優しいです。その結果、通常は私たちをとても怒らせるような広範囲の行動でも、突如として面白く、滑稽で、楽しませてくれるものに感じます。しかしながら、物事がうまく行っていない時には、受容ラインは非常に高い位置に上昇し、ほとんど全ての事象が私たちを怒らせるのです。

 次のシナリオを考えてみましょう。

 あなたは寝坊をしたので、大急ぎで着替えをします。家を出ようとした時、あなたの左足の靴が完璧に壊れてしまいます。あなたは、下駄箱から二番目に良い靴に手を伸ばしますが、どういう訳か、その靴はそこにありません。下駄箱にあるのはテニス・シューズだけです。あなたは他の靴を探す時間がありませんので、それを履いて家を出ます。あなたの家から駅まで、全ての信号に引っ掛かります。今日は交通量がとても多くて交差点を全速力で横切ることもできません。あなたは駅に着いて、初めて定期券を持参していないことに気づきます。仕方なく切符を購入しようとしますが、今日に限って切符売り場は長蛇の列です。携帯電話の時計をちらっと見ると、いつもより既に20分も遅れています。あなたは、やっと切符を手にして改札を通ろうとした時、10人ほどの高校生が集団で横入りをします。どういう訳か、彼らの半分の人の定期券は使えず、彼らが改札をどうにかこうにか抜け出るのを待っていたため、あなたは更に遅れてしまいます。予定より30分遅れて、遂に電車までたどり着きます。あなたは会社に遅刻した上に、最初に出くわしたのが自分の上司です。挨拶を交わす代わりに、あなたの上司が最初に訊いたことは、あなたがどうして適切な靴を履いていないのかということです。

 このシナリオで、あなたの受容ラインは非常に高い位置にあります。全てが受容できない行動です。あなたの気分は非常に不安で、イライラして落ち着かず、爆発寸前です。

 ここで正反対のシナリオを考えてみましょう。全く同じ気分の悪い朝です。しかし、ここであなたはマネジャーで、あなたの部下がビジネス・スーツにテニス・シューズを履いて遅刻してきました。

 あなたがマネジャーか部下かで、違った応答をしますか?

 ゴードン・モデルは、人間関係に対処するためにとても効果的なツール・セットです。そのモデルの基礎は「行動の窓」です。しかし、利用できるベスト・ツールでも十分ではない時がきます。ある時点において、私たちはそれぞれ個々人で、人生で全てのことが私たちの感情的な気分を壊そうと一体となって働いている時、私たちはどのように反応するのかを決めなければなりません。ゴードン・モデルに熟練するだけでは十分ではありません。ある時には、私たち個々人は、人生は困難で全ての人が苦難を経験すると認識しなければなりません。共感は単にアクティブ・リスニングの価値あるツールというだけではありません。共感は人間の感情の核心部です。私たちは共感があれば、先ほどの事例のように、気分をぶち壊す朝でも乗り越えられます。共感は、私たちを本当の意味で人間にしてくれるものだと思います。

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