─2016年3月号─「ルールがワークしない時どうするか」
March 14th, 2016
By: Dr. Thomas Gordon
全ての組織にはルールがあります。全てのレベルのリーダーは自分の部下がルールを守るよう指導する責任があります。そのようなルールはグループ・メンバーが組織に入る以前から施行されていて、上層部により設定されたため、下のレベルのリーダーの『自由領域』を超えています。そのようなルールの多くは明らかにルールを守るべき人たちの参加がないまま設定されています。
ワーク・グループのメンバーがルールを破ったら、リーダーはどうすべきでしょうか?このような違反に対処しつつ、No-Loseの視点で対処する方法はありますか?
以下、ステップ・バイ・ステップの方法を箇条書きにしました。あなたのグループ・メンバーであるパットがあるルールを破ったと仮定して下さい。
1. パットがルール違反をしたことが確かであるならば、彼女がルールを知っていて理解していたか確認します。もし、そうでなければ、ルールを説明し、ルールを実施する責任があなたにあることを説明します。
2. 何らかの理由でパットがルールを守れないと感じているならば、共感的に聴きます。しかし、あなたには彼女に自由を与える権限がないことを説明します。それは、あなたの自由の領域、影響の範囲を超えています。
3. もし、パットが再度ルールを守らなかったら、あなたの行動の窓で彼女のルールを守らないという行動がどこに入るか決定しなければなりません。受容できる行動のエリア(あなたへの具体的な影響がない)にあるのか、受容できない行動のエリア(あなたへの具体的な影響がある)のか。
4. パットがルールを守らないという行動があなたにとって本当に受容できるなら、あなたは何もアクションをとらず、彼女にその結果責任とってもらいます(彼女が問題を「持つ」)。例:もし従業員が自分の車を別の人が契約しているスペースに止めても、あなたに影響はないので何もしない。
5. パットの行動があなたにとって受容できないなら(あなたが問題を「持つ」)、明瞭なI-メッセージを送ります。例:グループ・メンバーは機密文書を保護することができません。「パット、機密文書が保護されていない時、私はとても不安になります。何故なら、私は上司から責任を負わされているので、私の立場も危うくなるからです。」あなたはギア・シフトをして彼女の反応にアクティブ・リスニングする必要があるかも知れません。
6. もし、パットが依然行動を変えようとしないなら、あなたはニーズの対立に気づき、メソッドⅢを始めるでしょう。そこで、あなたはどのようなニーズがあって彼女はルールを破っているのかに気づくかも知れません。
7. もし、メソッドⅢでもあなたが受容できる解決策を見つけられないなら、以下の代替案の一つを選ぶことができます。
(a) 彼女に次回同じことが起こった際の重要性を正確に伝えます(それが何であったとしても――例えば、解雇、降格など)。
(b) 今回、その重要性がもたらす結果責任を果たさせます。
(c) 変えるのはルールの方であると決定し、あなたの上司にこの問題を報告します。
このアプローチには幾つかの仮定が存在します。人は時として、違反しているルールについて知りません。人がルールを破るのは、何かニーズを満たそうとしているからです。人は通常、訴えに応じて、あなたのニーズに慎重に対処します。ルールを破り続けるならば、人はその行動によってもたらされる結果を受け入れなければなりません。これらの仮定と、私がアウトラインした手順はリーダー・エフェクティブネスの概念と一貫しています。
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