[ニュースレター] 2025年11月号

─2025年11月号─「共感は業績にどう影響するのか?」

Date: October 15th, 2025 | BY Michelle Adams

 

もしあなたがL.E.T.の修了者であれば、相手が問題を所有しているとき(つまり、その人の行動が「行動の窓」の受容ラインの上にあるとき)に使うべきスキルがリスニング・スキル(ベーシック・リスニングとアクティブ・リスニング)であることをご存じでしょう。多くの人にとって、ゴードン・モデルにおけるリスニング・スキルは学ぶのも使うのも最も難しいスキルですが、私の考えでは最も強力なスキルです。

 

共感とは、相手の立場に立ち、相手の「意味の世界(personal world of meaning)」を理解する能力のことです。つまり、相手が現実をどう見ているか、物事をどう感じているかを理解することです。アクティブ・リスニングはまさにこの機能を果たします。

 

人が「自分は共感的に理解されている」と頻繁に感じられる環境は、その人の心理的健康と個人の成長を促進します。これは主に、そのような環境が問題解決を促し、より多くのニーズ充足をもたらすからです。人が問題を解決し、自分のニーズを満たせるようになると、マズローの欲求段階をさらに上に進み、自己実現や自己成長の新しい方法を見つけることができるようになります。

 

アクティブ・リスニングという考え方を受け入れる人もいれば、抵抗を感じる人もいます。抵抗する人のために(GLOPですみません)、アクティブ・リスニングのために時間をかけることについて、考え方や感じ方に影響を与えるかもしれない概念をいくつか提示します。

 

  1. リスニング・スキルは、相手が自分の問題について話し、その解決の責任を相手自身に残すことを助ける。

 

  1. 相手が自分の問題にうまく対処できるように支援されると、より優れた問題解決者になり、より自律的になり、リーダーやマネジャーへの依存が減る。

 

  1. 当事者は外部の人よりも多くの情報を持っており、さらにその解決策を実行するのも当事者である。

 

  1. あなたが相手の問題を解決し、その解決策が悪い結果になった場合、あなたは悪い結果の責任を負うことになる。相手の問題解決をあなたが単にサポートしているだけであれば、このような事態は回避できる。

 

  1. あなたが相手の問題をうまく解決してしまった場合、あなたは「問題解決ができる人」として見られるようになる。しかしそれでは、相手の自尊心や健全な自立は育たない。さらにどうなるか?あなたが「問題解決係」になり、自分自身のプロジェクトや締切りから引き離されてしまう。それは時間、エネルギー、お金のコストになる。

 

では、リスニングしなかったらどうなるのでしょうか?トーマス・ゴードン博士の言葉を借りれば、こうなります:

 

メンバーが自分のさまざまなニーズを満たそうとして問題に直面すると、グループ全体の有効性は必然的に低下します。人々が何かに悩んだり、不満を抱えたりしていると、仕事に影響が出るということは、ほとんど言うまでもありません。集中できなくなる人もいれば、感情を吐き出したり他のメンバーに愚痴を言ったりすることに過度に時間を使う人もいます。ミスをしたり、高い生産性への意欲を失ったりする人もいれば、リーダーや他のメンバーとのコミュニケーションを大幅に減らす人もいます。

 

職場で成功するためには、人間関係を効果的にする必要があります。つまり──アクティブ・リスニングに時間を投資してみてはいかがでしょうか?──ということです。

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