[ニュースレター] 2008年12月号

─2008年12月号─「戻って修復する方法」

L.E.T.ワークショップ修了者の方へ

時々私達はL.E.T.のスキルを忘れてYou-メッセージを使ってしまったり、アクティブ・リスニングへギア・シフトし損ねたり、すべてが終わってしまうまでスキルのことを思い出せなかったりします。

忘れてしまったことで自分自身が打ちのめされてがっかりしないことが大切です。ストレスのある時には圧倒的な力が働き、皆、すっかり忘れてしまうのです。結局、私たちは権力や非難の言葉や態度に徹底的に仕込まれているのです!

2つ目に最も重要なことは、戻って修復することです!このことを踏まえて物事がごく普通に進んでいくことをよく考えてみましょう。

1.     あなたの行動の窓にあなたに問題を抱かせる行動が現れます・・・あなたの不安は増大します・・・すべてのL.E.T.スキルを忘れてしまいます・・・一番近くにあるロードブロックに手を伸ばし、使ってしまいます・・・そしてあなたはヘマをします。
2.     あなたの不安は和らぎます。・・・L.E.T.を思い出します。あなたは戻って修復する機会を作ります。

戻って修復する方法を紹介します。

1.     相手の所に行ってこんなふうに言います。『ねぇ、私、さっきは台無しにしてしまったわ。あんなふうにはしたくなかったの・・・あなたとの関係をよくしていくやり方じゃなかったわ。私が軽率だったことを謝るわ。』
2.     相手にもう一度、お互いの人間関係をよくしていくチャンスをもらえるように頼んでみます。
3.     もし、同意してくれるのなら、今度は適切なL.E.T.のスキルを使ってより効果的にその状況に対処します。

L.E.T.のスキルを忘れてしまったあるマネージャーが実生活での典型的な事例の報告をしています。

私のチームメンバーの一人であるデスクトップパブリッシャーは時々プロジェクトにおいて私の手伝いをしてくれます。つい最近、私は見込み客との重要なミーティングを2日後に控えていました。私は彼女の所へパワーポイントの資料がどうなっているのかチェックしに行きました。

そのことについて私が尋ねた時、彼女はこう言いました。『あれね、ええ、明日取りかかろうと思っていたの。』 私は言いました。『冗談いわないでよ!あさってまでに必要なのよ。』

彼女は困惑し肩をすくめていいました。『そうね、以前にあなたから締切りについて詳しく言ってもらうのが私にはどのくらい必要だか話し合ったわよね。今、他にもたくさん調節しなきゃならないプロジェクトを抱えているの。』

でも、私は彼女にアクティブ・リスニングをする気分にはなっていませんでした。(たとえ、いつまでにプロジェクトを仕上げる必要があるのかを彼女に知らせることに同意していたのを思い出したとしても) 私はパニックに陥り、自分一人でそれをやらなければならないと思うと不安でした。(私のパワーポイントの能力は最低限以下です。それなのに見込み客に印象づける資料を作る必要がありました。)

そのようなわけで、私はただ、こう言いました。『あらそう、それは素晴らしいわね。私はフリップチャートか何かを使わなければならないようね。』私はそう言ってその場を立ち去りました。私は怒り、むっとして欲求が満たされず不安でした。私は彼女と締切りについて同意はしたけれど、緊急で私には助けが必要なのを彼女は分からないのかしら?それから一日彼女とは口を聞きませんでした。そのことが私の集中力や仕事に影響してきました。帰りの通勤電車の中でもう一度今日、起きたことを振り返ってみてどこで私が失敗したのかに意識を集中させました。そして彼女の家に電話をすることに決めました。

『もしもし、クリスティン? ジェシカよ。』 『あら、こんばんは。』 彼女は何だか少し冷たい口調で言いました。『あなたはL.E.T.でどうやって戻って修復するのかを習ったのを覚えているかしら? 私、やってみようと思って。今日、あなたとの状況でやるべきことをやらなかったわ。もっと重要なのは私のやり方は自分がやりたかった方法ではなかったことなの。だから謝りたいし、もう一度やり直したいの。』 彼女は溜息をついて、そしてこう言いました。私が電話したことは嬉しいし、彼女も一日中そのことを考えていて、翌朝に私と話し合う気はないか聞こうと思っていたと言うことです。ですから私は彼女に耳を傾け始めました。―あの日、もっと早くにそうするべきだったやり方です。

『あなたは沢山の仕事を抱えて身動きがとれなくなっていたのね。能率よくしていくために締切りが必要だったのね。そうすれば時間どおりにいくものね。私が締切りについての二人の取り決めを守っていないと、欲求不満の原因になるのはいうまでもなく、あなたの仕事を中断させるし余分な仕事をする原因にもなるのね。』

『全くその通りよ。』彼女は言いました。『締切りに関してあなたと私は同意したと思っていたの。だから、あなたが私のオフィスに来てパワーポイントについて尋ねた時、信じられなかったの!それで私は、『なんてことなの!すべてを止めて、彼女をどうやって助けるのよ!って思ったわ。』

そして私は応えました。『私のとった行動がどんなにあなたを苛立たせたのか、そして今やっている仕事を差し置いてまで私を助ける気にはならなかった、というのが確かによくわかったわ。さらにこの仕事に関してはあなたに本当に頼りきっていると感じているの。パワーポイントにおいてはどうしようもないのが私を苛立たせる原因だと思うの。』

『おそらく、』彼女は言い始めました。『パワーポイントであなたが完全に私に依存していると感じないようにいくつかの秘訣をあなたに教えることができるかもしれないわ。』

『まあ、それは本当にいいわね。今はどうかしら?』私は言いました。

『こういうのはどうかしら。』 彼女は言いました。『明日、まず最初に、私のオフィスに来てもらうの。―私たち二人とも少し早い出社になるわね。―そして、私があなたのプレゼンテーションをどうやって作っているのかあなたは見ているの。いくつかメモをとって、私はあなたのミーティングに間に合うようにプレゼンテーションを仕上げるわ。』

そして、彼女と私はそれを仕上げて、彼女とはうまくいき、『修復する』時間を私が作ったことに彼女は感謝してくれました。私はホッとしましたし、私たちはよりスムーズに生産的に一緒に仕事をしました。それには本当に驚いていますし、本当に価値のある経験でした。(私のパワーポイントのスライドを見てもらいたいです。びっくりしますよ!)

最初はスキルを使うのを忘れていて、それから戻って修復するというのが実はLETで多くの時間を割く仕事です。少なくとも殆どスキルを身につけて熟練するまでは。たとえ熟練したとしても、時々戻って修復する必要があるのです。

スキルを使い忘れた後、勇気と意志を持って立ち返り、対立していたこと自体ではなく、どうして対立してしまったかについて謝り、よりよい人間関係にしていくセカンドチャンスをもらえるように頼みます。それは時として、最初から正しくスキルを使っているのと同じくらい効果的です。いや、それ以上効果的な場合もあります。

すべての幸せと悦びをあなたに!
あなたの友人、ゴードン・トレーニング社より。

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[ニュースレター] 2011年10月号

─2011年10月号─「あなたの会社の雰囲気はどうですか?」

L.E.T.修了者の皆さま

『私たちの社会において急速に新しいパターンのリーダーシップが必要とされているという観点から、社会的に有益なリーダーシップへのアプローチを考えようと試みるのはチャレンジです。』これは1955年に出版されたトマス・ゴードン博士の『グループ中心のリーダーシップ』という著書のオープニング・ラインです。ゴードン博士はそのアプローチを開発し、私たちのLeader Effectiveness Training、Conflict Resolution Workshop、Synergistic Sellingのプログラムに具現化されたモデルを創り上げました。

ゴードン・モデルの本質には情緒的雰囲気がどのような種類の組織になるかを左右するという考え方があります。人間関係において力関係に差がある時、この雰囲気の質‐‐この情緒的雰囲気‐‐は主として力を持っている人あるいは人々によって決定されます。組織や部署では、これがリーダーであり、スーパーバイザーあるいはマネジャーです。リーダーがどのようにコミュニケーションをとるかが非常に重要です。リーダーがどのようにチーム・メンバーに話すかによってチーム・メンバーにポジティブな効果をもネガティブな効果をももたらします。チーム・メンバーの人生を悲惨にも楽しくも、失望させることも自信を与えることも、やりこめることもひらめきを与えることもできるパワーをリーダーは持っています。リーダーはチーム・メンバーが従おう、調和しよう、余裕を持とう、波風を立てないようにしようというニーズを感じるような雰囲気を創りだします。あるいは、チーム・メンバーが自分たちのアイデア、提案、意見を自由に出し、問題解決の新しい方法を探り、創造的で革新的でいられる環境を創り出します。つまり、情緒的な雰囲気はチーム・メンバーが生産的で、創造的で充分に機能する能力を育てるか傷つけるかのどちらかです。

誰でもそうであるように、ほとんどのリーダーは自然にポジティブな情緒的雰囲気を創りだす方法を知っている訳ではありません。何かに効果的であるためには訓練と演習が必要です。同様に、ポジティブな情緒的雰囲気を創りだすノウハウは訓練と演習が必要です。この60年間、人間関係の科学は進化してきました。幸福に寄与してきた本質的要因が何なのか、ほとんどの場合、私たちはわかっています。どのようなコミュニケーションや対立解決スキルがあれば私たちや他の人たちが心理的にも肉体的にも健康でいられるか、私たちは知っています。そして、私たちはリーダーがこのようなスキルを学び適用すれば、ポジティブな情緒的雰囲気を創りだし、そのような環境で人々は成功し、組織への貢献を最大限にすることができるでしょう。

皆さんはどうお考えですか?

Sent by Michelle Adams, VP of Gordon Training Int’l.

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[ニュースレター] 2014年10月号

─2014年10月号─「ゴードン・モデルがどのようにあなたの会社を成功に導く支援となるのでしょう – 2顧客の事例」

Date: October 13th, 2014
Blog post by: Michelle Adams


 ひとたび人がゴードン・モデル(LET, Synergistic Selling, etc.)を自分で経験してしまうと、彼らはイエス、これは本当にうまく行くと言います。周りの人も会社もより生産的になれる、本当に。
以下の人たちが言うことを聞いてみて下さい。9つの証言だからではなく、彼らは物事の実態を見抜き、それはとても素晴らしい注意喚起としてシェアしてくれているからです。役に立つことを望みます!

 『私たちの職場はまるで自分の家のようなところ。ということは私たちの同僚や顧客は私たちの職場での家族を意味します。好むと好まざるとにかかわらず、その中間のもの全てに当てはまります。私たちの違いは組織やビジネスの協力的なファブリックを織りなす助けとなります。完璧な世界では、コミュニケーションしてお互いに上手くやる能力は、それらの人間関係や職場のファブリックの豊かさを強化してくれるはずです。L.E.T.は人が人と関わる時に起こる現実の浮き沈みを助けてくれるインタラクティブな手法です。

 リスニング・スキルづくしの3日間集中トレーニングに参加するように人にお願いするのは非現実的のようです。多くの人は自分の現在のコミュニケーション・スキルの障害に気づいていないので、コミュニケーションの基本に取り組ませるにはどうしたらいいのでしょうか?悪い習慣はなかなか死なないのに、新しいスキルはとてつもない練習努力が必要です。長年、私が受け持った多くのクラスで、幾人かの人は当初、懐疑心、無関心、クラスに出るのに気が進まないのだということを訴えましたが、最後にはとても熱心な受講者になりました。

 L.E.T.は小さなステップを踏みながら、学習する人を教え、基本的なスキルをインタラクティブな演習やディスカッションを通して復習し、開発します。その際、コミュニケーションの何故、どうしてという理由を説明します。

 各クラスで私は豊かな学習経験と、組織で働く人々に対するより深い尊敬の念と理解を経験する機会を得ました。人間関係は深まり、傷は癒え、L.E.T.に参加した人たちの間で友情が芽生えました。完全な世界はありませんが、L.E.T.は確かに私たちをより尊重できる立派な職場社会へと移行する手助けとなります。』―トレーニング・コーディネーター、フェデラル・コート・システム、テキサス州
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 『私たちは製造環境に置かれており、私たちの部署に対して9か月前にL.E.T.を紹介しました。それ以前には、私たちには多くの従業員関連の問題がありました。例えば、お互いにコミュニケーションをとるのが不可能である、当事者意識がない、問題に対処しない等に及ぶ問題です。私たちがスーパーバイザーにL.E.T.を提供してからは、自分たちの部下を管理できるようになり、物事が悪化したりせず、アクティブなコミュニケーションができるようになりました。従業員とのアクティブ・リスニングを通して、問題に耳を傾け、同僚との問題を自分自身で解決できるように従業員を支援しています。

 私たちの従業員が上手く行く度合いが確実に増えました。会社でのコミュニケーションの量が増えました。私たちは以前、とても独裁的なタイプの組織でした。一人の人が物事を決定し、それが下に降りていきます。今は、可能な限り、コミュニケーションに関わり、私たちはコミュニケーションをとるようにしています。私たちは問題解決に従業員を参加させるようにしています。従業員は会社に投資し、会社に自分たちの居場所があると感じるようになりました。それは、自分たちが会社に対して所有権を持っていると感じているからです。それは単なる仕事とか給料だけではありません。決定に同意できない従業員がいる場合は、少なくとも決定に参加した従業員が「会社は全員に意見を言う機会を解放してくれていたんですよ。皆、意志決定するチャンスはあったんですよ。あなたは参加しようとしなかったんだから、諦めなさい。次回、関わりたかったら、声をあげて発言して下さい。」私たちの会社では全てのドアが本当の意味で開かれています。
―人事部ディレクター、インターナショナル・マニュファクチャリング社、英国

 皆さんも、何かシェアしたい話、助けが必要なチャレンジ、質問があれば、伺いますよ。

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[ニュースレター] 2017年9月号

─2017年9月号─「基本的なリスニング対アクティブ・リスニング」

Date: September 25th, 2017 | BY Brian K. Miller
 
私たちのほとんどは人の話を聞きません。私たちの人間関係の多くが難しく、厄介なのは、主に人の話を聞かないからです。話を聞く代わりに、反論したり、心の中で他の人から聞いた要点を復唱したり、更に悪いことに、私たちが話し始める機会を得るまで完全に相手を無視することもあります。一部には、注目の的になりたいという人間の現実的なニーズの結果ですが、ほとんどがただ単に相手の問題に関してどうでもいいと思っている結果であります。それは彼らの問題で、私たちの問題ではないので、最優先課題は彼らが問題について話すのを止めさせることです。
残念なことに、職場での人間関係では、このような姿勢は直接相手の人が私たちに非常に現実的な問題を引き起こす何かをしたり言ったりする原因になります。その時すぐには起こらないかも知れませんが。多くの場合、私たちが人の話を聞くことを拒否するなら、数日間あるいは数週間も相手の人の中に苦痛を与えます。そして、可能な限り最悪のタイミングで、とても破壊的な行動という形で、職場で爆発するのです。
そのような瞬間が起こらないようにするためには、他の人が発しているシグナル行動で、深くその人を困らせている何かに気づくことが重要です。シグナル行動は多くの種類がありますが、それらの種類の多くは滅多に起こらないことから見分けがつきます。例えば、いつも会社に早く来ている人が、朝会を欠席したり、通常毎日同じ時間にランチに行く人が突然早く出て遅く戻って来たりする、などです。他にも泣く、大きなため息など、明らかなシグナル行動があります。頼れる人が思いがけなく報告書を遅く提出したり、いつもは遅くまで働いている人が突然早く帰ったりもシグナル行動です。行動が突然変化するなどは、ある種のシグナル行動である可能性があります。
私たちが一度シグナル行動を認識したなら、備えなければなりません。より同情的で共感的な態度をとるか否かを意識的に選択することが重要です。この問題がどのようなものであれ、私たちの問題ではないということを言い聞かせることが必要です。ですから、私たちはアドバイスや解決策を提供する資格は有していません。私たちは意識的に相手の話を注意深く聴く選択をしなければなりません。私たちがすぐにでも使い始められる4つの基本的なリスニング・スキルがあります。
 
1. 注意を払う:ペンを置き、キーボードから手を離し、電話を遠ざけたり切ったりします。

2. 沈黙:考えなしに応答しないと決心します。相手の言葉とボディーランゲージによく注意を払うことにフォーカスすると決心します。話を聴き、アドバイスを提供しないと決心します。

3. ドア・オープナー:相手の人を尋問したり、相手の問題についての事実を引き出したり、詳細な説明を求めたりすることは、全て壊滅的なロードブロックです。その代わりに、相手の人が話し続けてもいいように奨励することが重要です。相手を尋問しないで話すように奨励します。

4. 承認の応答:相手が喜んで話し続けることができるなら、そうさせてあげます。小さくささやくような言葉で相槌を打つだけで、あなたがよく聴いていることを知らせるのに十分です。「うわぁ」「本当に?」「そうですか」「それは面白いですね」など、短く、簡単な、しかし妨げない、尋問しない応答です。
 
もし、相手が解決策を見つけていないのに話すのを止めたり、相手の顔の表情から、明らかにあなたが共感的であるとは信じていないとわかったりしたら、アクティブ・リスニング・モードに移行することが必要になります。この方法では、私たちの応答はより絞られます。相手の言葉の意味と感情を私たちが理解した通りに、私たち自身の言葉で伝えます(または、私たちが誤解したことを確認するために)。
アクティブ・リスニングのフィードバックには2つの要素があります:相手の心の状態の反射と相手の言葉の意味の反復。ここで気づいていただきたいのは、私たちが返しているのは相手の言葉の意味であって言葉ではないのです。相手の言葉をただ単に繰り返すのはオウム返しです。それは、コミュニケーションにとって重大な障害となります。
 
「それはとても痛そうですね」
「あなたはとても気を悪くしたようですね」
「あなたは拒否されて孤立感を感じているように私には聞こえるのですが。」
「あなたが彼を『傲慢』と呼ぶとき、あなたが意味するところは、彼があなたを理解していない、あるいはあなたの話に耳を傾けないということですか?」
「あなたは全てを試してみたけれど、何ひとつ上手く行かないように私には聞こえます。あなたの言っていることを私は正しく聴いていますか?」
 
どのような会話でも、基本的なリスニング・スキルとアクティブ・リスニングが使われるでしょう。あなたの応答をドア・オープナーにしようかアクティブ・リスニングのフィードバックにしようかを決めかねて時間を浪費しないでください。疑わしいときには、黙ってリスニングをし続けましょう。重要なポイントは、どんな応答をしようかと時間と労力を使うより、心を開いて相手が何を言っているかを吸収します。あなたが応答にフォーカスしているなら、あなたは聴いていないということです。

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[ニュースレター] 2009年11月号

─2009年11月号─「誰が勝ち、誰が負けるのでしょう?」

L.E.T.修了者の方々へ

大辞書によれば、対立とは衝突、意見の不一致、論争、口論、けんか、激突、闘争や争い――特に長くなってしまった争いです。この言葉は何かただならぬ張りつめたものという意味合いがあります。そしてすべての人は自分たちの経験から、対立は人間関係においては不愉快で破壊的であり、それと同様にグループや組織においては非生産的でコストがかかることを知っています。しかしながら人間関係において対立は避けられないという結論からは逃れられません。その結果、いかにして対立を最小限にするか、防ぎようのない対立をどのように解決していくか、これらを発見するという2つの課題が残ります。

対立は人との関係において決して完全には避けられないのですが、とりわけリーダーが予防についての章で書かれているスキルや方法を使えば、いくつかは予防できる可能性はあります。この他にこれらに関連のあるスキルは本格的な権力闘争の状況に陥ってしまうのを防ぐのに役に立ちます。

リスニング スキル

グループのメンバーや仲間達が持っている彼ら自身の問題を解決するのを助けることができるリーダーは、予防の策を講じています。結局、チーム・メンバーの問題は仕事上、彼らの職務遂行に影響を及ぼすかもしれません。これらは明らかにそのうちにリーダーに問題をもたらし、リーダーとチーム・メンバーとの間で対立が生じる可能性があります。

ある日、あなたはグループ・メンバーの一人がいつになく不機嫌で何を言っても上の空に見えるような合図や手がかりを感じたと仮定します。この行動はどんな場合でもあなたには受け入れられないというわけではないですが、-すべての人は時々この状況に置かれますから―それにもかかわらずあなたは、もし、この状況が数日続けば、その際には1つの重要なプロジェクトを終えるためにこの人に頼っている、いう理由で彼女の仕事のパフォーマンスが低下することを心配します。確かに彼女に近づき『ホリー、今日はあなた、何か悩みがあるように見えるって私は気づいたのだけど、よかったら話してくれるかしら?今は聴く時間があるわ。』と助け舟を出すのは賢明でしょう。

しばしば、数分人の話を聴くだけで驚くべき効果が出ることもあります。彼女の感情は放出され問題解決が始まり、彼女はいくつかの解決策にさえ行きつくかもしれません。おまけに、あなたは彼女を気遣っていることを明らかに示しているということです。そしてもし問題が解決されれば、あなたのリスニングは予防の機能を果たしたことになります。その後に起こる、あなたにとって実際には受容できない出来事――例えば、プロジェクト遂行に失敗する――を予防したのです。

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[ニュースレター] 2012年9月号

─2012年9月号─「ビジネスのコレスポンデンスでゴードン・モデルを使う」

L.E.T.修了者の方々へ

L.E.T.で学ぶスキルは口頭でのやりとりを前提にデザインされています。行動の窓、アクティブ・リスニング、メソッドⅢ、I-メッセージは全て、日常生活で実際にどの言語を使おうと非常に上手く行きます。それら、同じスキルを文面によるコミュニケーションに応用することは難しくありませんが、少し配慮が必要です。日本の主要都市や他の小さな街でもほとんど毎日繰り返される現実のシナリオを考えてみましょう!
 
日本の主要都市の周りには多くの住宅街があります。そこには日常のニーズを満たすための小さなビジネスが多く存在しています。しばしば起こるのは、ビジネスが閉じる、土地が売られる、新しいオーナーが大々的な改築プロジェクトを開始する等々です。このような場合、周囲でビジネスをしている人にお知らせするのが慣習です(皆がそうするとは限りませんが!)。お知らせする時には短い、単刀直入のお知らせを郵便受けに入れます。このような内容です。
 
 
 
 _______様、
 
前略
 
中華料理店のビルの改装工事は月曜日に開始し、1ヶ月かかります。ご不便をおかけして申し訳ございません。
 
草々
 
もちろん、このように簡潔なお知らせをもらって嬉しい訳がありません。情報は完璧で正確ですが、近隣のビジネス・オーナーが日常生活への混乱をどのように感じているかに対する配慮が全くありません。改装工事が近々行われることを近隣の人々に知らせているという意味で、このお知らせは社会的および法律的な義務を果たしてはいますが、彼らの不安を和らげるものではありません。
 
代わりにI-メッセージを使ったらどうでしょうか。L.E.T.ワークショップの最終日に学んだ行動の窓の問題のないエリアにあなたのワークグループをキープする方法です。その時のI-メッセージにとても似ています。
 
 
_______様、
 
前略
 
私どもの子供服店をオープンさせるにあたっては、中華料理店のビルの改装工事が必要です。この改装工事は1ヶ月かかります。皆さまの日常生活に多大なるご不便をおかけすることは重々承知しております。この工事によってもたらされるご不便に対し、深くお詫び申し上げます。皆さまのビジネスへの影響を最小限にする努力をさせていただきますが、改装工事にともなう騒音が発生したり、車両、工事現場の作業員がエリアを行きかったりします。ご迷惑をおかけすることをお詫びするとともに、私どもがこの地元のビジネス・コミュニティに参加するためには必要なステップであることへのご理解をお願い申し上げます。
 
皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。
 
草々
 
L.E.T.で学んだスキルに基づくビジネス・コレスポンデンスは作成するのに少し長くかかりますが、できれば大きな恩恵を受けます。難しい問題をスムーズにしたり、日常の紛争を解決したり、健全なビジネスを構築し、維持するのに不可欠な重要な人間関係を守ります。

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[ニュースレター] 2015年12月号

─2015年12月号─「あなたの上司はピープル・スキルが欠如していますか?」

Date: December 15th, 2015
By:  Steve CrandallL.E.T. Master Trainer
 
 あなた、あるいは知り合いが仕事での専門知識があるという理由で昇進したけれども、ピープル・スキルが欠如していてマネジメントがあまり効果的にできないという人、手を挙げて下さい。時として見過ごしやすいのですが(それは、上司と部下の双方にとってフラストレーションの原因です)、聴いたり対決したり、実際に人を管理するスキルをマネジャーに身に付けさせることです。リーダーシップ・スキルの欠如は、時として新たに昇進したマネジャーの失脚の原因になります。Leader Effectiveness Training (L.E.T.)は、このような状況を改善します。1983年からゴードン・トレーニング・インターナショナル社のL.E.T.マスター・トレーナーであるSteve Crandall氏が、L.E.T.リーダー研修がどのように新米マネジャーに部下や組織のニーズをより良く理解するためのリスニング・スキルを提供しているかを解説してくれています。マネジャーが自分のニーズを表現し、他の人たちがマネジャーのチャレンジを理解するためのアサーティブ・スキルをL.E.T.は提供します。更に、L.E.T.は、マネジャーが関わる全ての階層の人たちとの対立を回避あるいは軽減する対立解決法、価値観の衝突のスキルも教えています。

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[ニュースレター] 2018年9月号

─2018年9月号─「人にひらめきを与え、教えるトーマス・ゴードン博士のリーダーシップに関する引用 No.5」

Date: September 17th, 2018 | BY Dr. Thomas Gordon
 
(L.E.T. bookからの引用)
 
I-メッセージとギア・シフト パート1
 
Pages 112 – 114:
 
「問題の所有権」の基本的な概念を覚えておくことは最も重要です。相手の行動があなたのニーズを満たそうとする妨げになり、あなたはその相手を変えようと試みることを決心する時、「changee(変えられる人)」ではなく、あなたが問題を所有します。「changee(変えられる人)」は問題を持ちません。実際、あなたのニーズを満たす妨げになる、まさにその行動をすることで彼女は自分のニーズを満たしているのです。あなたは彼女が自分のニーズを満たすことを非難できません――人はそのように機能するのです。ですから、たとえあなたが問題を持つという事実について腹を立てるのも全くもって当然のことではありますが、あなたに問題を生じさせる行動をする、その人については怒らないで下さい。これが、人を非難するYou-メッセージとは対極にある、人を非難しないで伝えるI-メッセージの態度です。
あなたが問題を持つという事実をchangee(変えられる人)に伝えて対決する責任をあなたが負っているとしても、結局のところ変わるか変わらないかの決断をするのは最終的にはchangee(変えられる人)です。責任の所在はchangee(変えられる人)にあります。なぜなら、あなたが問題を持っているのであり、実際にあなたがchangee(変えられる人)に左右されるからなのです。再度言いますが、I-メッセージは効果的かつ正確に次の考え方を伝えます。すなわちそれは、あなたの問題の提示であり、changee(変えられる人)に変わるべきであるとか、どのように変わるべきであるといったことを伝えるものではないというものです。しつこいようですが、I-メッセージは助けを求める訴えであり、これが時として驚くほど説得力を持つ要因なのです。ほとんどの人は、要求、脅し、解決策、説教に対するより、助けを求める率直な訴えに対しては、より良い形で反応します。I-メッセージはYou-メッセージに比べて相手に行動変容をしてもらいやすいですが、changee(変えられる人)にとって行動を変えなければならない可能性に直面することが、しばしば不安に感じられるのも事実です。

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[ニュースレター] 2010年12月号

─2010年12月号─「皆さまにご多幸を!」

L.E.T.修了者の方々へ

さあ、2010年も残り少なくなりました。全く信じられません。だって、2010年のニューズレターにやっと慣れてきたところなのに!仕方ありません。

新年と新しい始まりにあたって、新しいスキルをどうやって学ぶか、あるいは昔習ったスキルをリフレッシュするかについての情報(記事、ブログ、ワークショップなどを通して)が満載のリンクをいくつか紹介したいと思います。

とびっきり特別な『リーダーシップ・トレーニング』のセクションが私たちのウェブサイトにもあります。そこにはリーダーシップ・トレーニングやゴードン・トレーニング・インターナショナル社のことに精通した様々な人達が書いた山のような記事やブログが掲載されており、皆さまにも非常に役立つ情報だと思います。

12月は与える季節ですから、ご自身に、お友達に、同僚に、妻(夫)に、パートナーに、上司に新しく生まれ変るためのリンクを差上げて下さい。

下記のリンクを訪れてみて下さい。新しい情報世界に導いてくれるでしょう。

http://www.gordontraining.com/leadership-training.html

役に立つ、面白い情報であることを願っています。

私たち全員、歓びに満ちた平和なホリデー・シーズンでありますように!

良い新年をお迎え下さい!

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[ニュースレター] 2013年12月号

─2013年12月号─「ゴードン・モデルを『パッケージ』にしてあなたに!」

2013年12月11日

Blog Post by Michelle Adams

これはどういう意味?そうですね。年末年始のお休みを前に、皆さまにお届けできるバーチャルなギフトがあるとしたら何かしらと考えていました。修了者コネクションでお届けできる何かを考えていたら、一つの想いがよぎったのです。ゴードン・モデルのギフトを最も簡素にお届けしようと思いつきました。準備はいいですか?さあ、どうぞ!

1.ゴードン・モデルの目標は生産的な職場での時間を増やすために、人間関係の問題を減らすことです。行動の窓の目的は、あなたがどのスキルを使うべきかを知るために誰が問題を所有しているのかを特定するのを助けることです。
2.ロードブロックとは対照的に、アクティブ・リスニングは問題を持つ相手がもっと問題について話してくれるように促してくれます。
3.アクティブ・リスニングは問題を抱える相手が表現した言葉と感情の両方を、あなたが正しく理解したかどうかを確認するために、共感的に反映させることです。
4.アクティブ・リスニングは相手に自分の感情を表現し、表面的な問題からもっと深い、もっと基本的な問題へと移行するチャンスを与えてくれます。責任の所在は相手にあり、彼ら自身が自分で問題解決するようにします。
5.You-メッセージは相手に非難の目を向けます。You-メッセージは相手をけなしたり、批判したりします。You-メッセージは人間関係を壊し、相手を変えるような動機づけに効果はありません。
6.You-メッセージとは対照的に、相手の行動があなたのニーズを阻害している時に効果的なアプローチは、I-メッセージを送ることです。あなたは自分の満たされないニーズに対する責任があります。あなたは積極的に取り組みます。あなたは相手に、その行動がどのようにあなたに影響を与えているかを伝え、相手は自発的にその行動を修正するチャンスが与えられます。
7.あなたのI-メッセージが即座にあなたを悩ませる相手の行動の変化につながらない時、I-メッセージを送ることを止めて、リスニングへとギア・シフトすることが重要です。
8.時として、相手があなたのI-メッセージを聴く時、抵抗したり防衛的になったり、傷ついたり、怒ったりします。
9.相手の話を共感的に聴くことへとギア・シフトすることは、あなたが相手のニーズを犠牲にしてまで自分のニーズを満たそうとしているのではないことを知らせます。相手の感情の温度が下がってきたら、またI-メッセージを送ることができます。
10.    I-メッセージ後のアクティブ・リスニングは感情とともにあなたと相手が対立しているかもしれないことを暗示する情報をもあらわにしてくれます。
11.    行動の窓では、『私たちが問題を所有する』セクションにともにいます。
12.    メソッドⅢはあなたのニーズも相手のニーズも満たさせるため、あなたも相手も純粋に受け入れることができる解決策に至るプロセスです。
13.    最初に、相手がメソッドⅢに参加すると同意することが重要です。そして、あなたと相手の人はそれぞれの現実のニーズを特定します。それらは、あなたがたが選んだニーズを満たす解決策とは区別されます。次のステップは、あなたがたが評価せずにいくつかの代替案を考え出すことです。それはステップ3で行われます。そして、どの解決策が両者のニーズを満たす相互にとって良い決定であるかを決めます。そこで、誰が何をいつまでに行い、解決策がうまく行っているかをいつチェックするかについて合意します。メソッドⅢでは、両者の創造性が用いられます。両者が決定に際して参加しているため、解決策を遂行する動機づけが高くなります。対立は一切悪いものとは受け止められず、解決すべき問題としか見られません。メソッドⅢは信頼を築き、人間関係を強化します。

さて、もちろん、練習、練習、練習が必要です。これまでに皆さんが学んできた新しいことと同様です。皆さんがこれまで聞いたこともないようなことを言っているつもりはありません。ゴードン・モデルは極めて単純で洗練された正攻法です。多くの人たちは上記のリストを読んで、『OK。随分簡単ね。わかったわ。』と考えてくれるはずです。

チャレンジなのは、お分かりの通り、これらのスキルを使いこなすことです。そうする前に、あなた自身が自分と対話する必要があります。声を出さないですることをお勧めします。そうでないと、あなたを困らせていることが何なのか、どのニーズが満たされていないのか、あなたが何を欲しているのか、あなたは誰なのか等々、周りの人が話し始めてしまうからです。こうなったら時として難しくなってしまいます。

ですから、ゴードン・モデル自体は簡単でも、それを成功させることは必ずしも簡単ではありません。

でも、やる価値はあるでしょう?すごい!これぞギフトですね。

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