[ニュースレター] 2015年1月号

─2015年1月号─「感情が高ぶった時、どうすべきか」

 Date: January 12th, 2015
Blog Post by:  Dr. Thomas Gordon (from his L.E.T. textbook)

人間関係において対立が起こった時、時として感情が高ぶってしまうレベルにまで達し、怒りの感情がぶつかり合います。この段階ではだれも建設的な問題解決をするムードではありません。感情が渦巻いて効果的な問題解決に必要な思考ができません。このような時、アクティブ・リスニングがとても役立ちます――相手は言いたいことを言って胸のつかえを下ろし、その後、問題解決のための道を切り開きます。

人は怒ったり動揺したりすると、周りにそれを知ってほしいと思います――『私が問題解決する前に、まず私がすごく怒っていて、動揺しているってことをわかってよ。』と言わんばかりに。『あなたが私をどれだけ怒らせたか、動揺させたか見てみなさいよ!悪いと思わないの?』などと言って、人はしばしば相手を懲らしめたくなります。人が対立で湧きあがった強い感情を吐き出す別の理由は、相手に自分の要求全てに応じるように脅すためです。『私が怒っていることを十分示し、大きな声で怒鳴れば、自分の要求が通るかも知れない。』これは子供の癇癪と同様、親ならよくわかると思いますが、ベストな戦略は感情が消えるのを待つことです。
 
 次にお伝えする人事ディレクターに関わった事例は、アクティブ・リスニングがどのように怒っている人を落ち着かせ、問題解決への道を切り開いたかを物語っています。
 
 『私にとって本当にうまく行ったのはユニオン・オフィサーとの事例です。彼らの以前のスタイルは大きな不平であれ小さな不平であれ、大騒ぎします。彼らが大きな声で叫べば、マネジメントの誰かが折れて彼らを元気づけるアイデアを試み、落ち着かせるでしょう。それを20年ほどやった後、もうこれ以上打つ手がなくなってしまいました。そこで、L.E.T.ワークショップを開催した後、レポート用紙を出してこう言いました。『あなた方はみんな、本当に動揺していますが、少しだけ落ち着いて話してくれるなら、私はここにそれらを書き留めます。』このようなミーティングには象徴的な転換点があります――相手は一定の時間、わめき散らし続けます。そして、相手が『しかじかの上司がひどいことをしたから、しかじかの方法で報復しなければならないんです。』などと話す内容を私は書き留め、アクティブ・リスニングをします。相手が本当に動揺していることをフィードバックし続け、それについてもっと聴いて何かできることはないのかを見つけ出したいと伝えます。そうすると相手は通常、問題が鎮まるように心が静まります。ミーティングが終わる頃までには、反論せずに受け入れ、『OK。私たちは問題がここにあること、そしてそれを調べなければならないことを理解しました。いつ回答をいただけますか?』というようなことを言って反論せずに受け入れます。相手が戻ってくる時にはいつも、『しかじかの件について調査しましたか?』など、全く別の感情のレベルになっています。そして、私は『ええ、私が見つけた結果はこんなことでした。』などと言います。私の答は必ずしもポジティブなものではなく、相手は聞きたいと思っていたことを聞けた訳ではありません。しかし、そうであったとしても、本当に聞いてもらえたという感じで、状況全体について心が和らいでいるように見えました。
 
人の感情が高ぶっている時、『相手が本当に聴いてもらえたと感じる』ところに行きつくための、アクティブ・リスニング以外の良いツールを私は知りません。

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[ニュースレター] 2015年2月号

─2015年2月号─「権力中毒: 悪いリーダーシップの習慣を絶つことが難しいのは、どうしてか?」

Date: January 20th, 2015
Blog Post By: William D. Stinnett, Ph.D.

 『毎回、上司のところに新しいアイデアを持って行くと、話を途中で遮ってうまく行かない理由を言われ、ボツにされます。上司は私のアイデアを全部聞いてくれません。わざわざ新しいアイデアを考える必要なんてあるんでしょうか?』この上司の下で働くチーム・メンバーのほとんどの人が同じ話をします。この上司は前回のフィードバック・セッションでも同じような不満を聞いて、本当に一生懸命自分の行動を変えようとしてみたと答えていました。『私はそのような上司にはなりたくないんです。自分のチーム・メンバーの話に耳を傾けたい。彼らのアイデアを聞きたい。彼らにとって、苛立たしいことはわかっていますが、私にとっても同様に苛立たしいんです。』と上司は言いました。私は彼女の言っていることは本当だと思います。

 問題は、この上司が変わりたくないのではありません。彼女はクラスをとってみたり、別のコーチについてみたり、別のフィードバック・プロセスを始めてみたりしますが、2-3週間経つと、また同じ昔の癖に戻ってしまいます。喫煙を止めようとしたり、もっと運動をしようとしたり、痩せようとしたり、長く続いた癖を永久に直そうとした人なら誰でも、それがどれだけ大変なことかお分かりでしょう。これが新年の抱負のジレンマです。意図するところがどれだけ誠実であろうと、実行するのは耐え難いほど難しいのです。
 
 ナショナル・パブリック・ラジオで放送していた習慣(癖)についてのプログラムで、ベトナム戦争に行ったアメリカ兵の間のヘロイン中毒に関わる調査について紹介していました。『1971年5月、二人の下院議員、コネチカット州のロバート・スティールとイリノイ州のモーガン・マーフィーは公式訪問でベトナムに出向き、非常に憂慮すべきニュースを持ち帰りました。ベトナム駐留のアメリカ軍人の15%がヘロイン中毒であるというのです。』ニクソン大統領は薬物撲滅を宣言し、ベトナム戦争に行って帰還した人たちの追跡調査を依頼しました。リー・ロビンズが追跡調査をした結果、帰還した5%の人しかヘロイン中毒を再発していませんでした。多くの人は、特別に治療などを受けていませんでした(彼らは皆、ベトナムにいた頃には、何がしかの治療を受けていました。)ヘロインはもちろん、とても中毒性の高い薬物です。
 
 では、なぜベトナム帰還兵は、ほとんど中毒にならなかったのでしょうか?アメリカでヘロイン中毒になっている人たちで、同様の治療を受けていた人でも90%の確率で再発しています。あるグループは変わりたいと思っていて、別のグループは変わりたいと思っていなかったのでしょうか?その可能性は低いでしょう。行動変容に関する以前の調査では、意図や態度を修正することにフォーカスしていました。ですから、広告のキャンペーンやセラピー、コーチングなどが新しい行動に影響を与えるものとして、主軸のツールとなって使われていました。このような戦略は、人々が献血をしたり、ボランティア活動に参加したりする程度の頻度で行う行動についてはOKでしたが、喫煙や過食など、毎日あるいは毎時学習され、リピートされる習慣では、説得やセラピーのみに頼る方法は、あまり効果的ではありません。
 
 デイビッド・ニールという心理学者がこう説明しています。『行動が何回も繰り返される時、特にその人が同じ設定でその行動を繰り返す時、人がしたいと思うことを変えさせることに成功します。しかし、人がその行動をし過ぎると、その行動は人の意図に反して行われます。』これは、前述の上司の例のようです。新しいアイデアを持ったチーム・メンバーの話を、うまく行かないと言って長年にわたって遮ってきたため、その行動を変えたいと思うだけでは、トレーニングやコーチングを使ってもダメなのです。
 
 上手く行くのは、環境を変えることです。喫煙がガンを誘発するとわかった時、公に『喫煙を止めよう』キャンペーンが大々的に行われました。しかし、実際に禁煙した人はわずかしかいませんでした。喫煙率が減少し始めたのは、環境が変化した時だったのです。今日、レストラン、バー、飛行機、空港、公の建物、ほとんどの職場、ホテルなどは禁煙です。ほとんどの人は、車内や自宅での喫煙ができません。多くのビルは建物前の歩道での喫煙を禁止しています。環境が根本的に変わりました。
 
 ですから、喫煙者が喫煙の危険性を理解して変わろうとしているだけでなく、喫煙者にたばこの時間だと長年思い起こさせたきっかけが取り払われ、顕著に変えられたのです。(他に誰もたばこを吸っていません。灰皿はどこにもありません。臭いもなくなりました。)
 
 ホームレスに関連した多くの悪い習慣があります。ドラッグ中毒、アルコール中毒、家庭内暴力、人生全般についての悪い意思決定。慈善事業のいくつかが、ホームレスを路上から引き離したり、ご飯を食べさせたり、きれいにして町に帰したり、ホームレスの人たちの『手当て』をしようとしました。時々、仮設住宅やシェルターを紹介しました。ホームレスの人たちは仕事を探す、問題を解決すると約束します。数人は約束を守ります。しかひ、多くの人たちはまた路上生活に戻り、そしてシェルターに戻ってきます。サイクルは繰り返されます。
 
 彼らはホームレスでいたいのでしょうか?多分そうではないでしょう!何人かはもちろん精神の病に侵されているかも知れません。何人かは、自分でもほとんどコントロールの効かない状況に直面しているのでしょう。しかし、多くの人はまともで、能力がある人たちですが、私たちのほとんどが経験する『普通の』生活に耐えられないのです。私は何年も、ホームレスの家族を路上生活から立ち直らせ、戻らせないように支援してきた組織と仕事をしてきました。その組織の手段は隠すまでもありません。
 
 その組織は、クライエントの環境を完全に変えたのです。きちんとした住宅、家具、衣服、食料、訓練、保育園、就職支援、多くのサービスや管理を、1年、2年、あるいはもっと長く提供しました(クライエントは薬物やアルコールを止める責任を負い、自分の家の世話をしているか、子供たちを学校に行かせているかなどについて、検査を受けることを条件としています)。その組織は、クライエントが自分たちの人生を現実に変えるために必要なスキル(そして習慣)を開発するまで、充分な期間、寄り添いました。

 リーダーの行動を変えることにも同じ原理が応用できます。一つのワークショップ、一つのチーム・ビルディング・セッション、一つのコーチングの予定、一つの新たなリーダーシップ・トレーニング・プログラムだけでは、リーダーの側の持続的な行動変容を起こすことはほとんどありません。だからと言って、そのような努力が無益だとか重要ではないということではありません。より組織的な変化の過程には、不可欠な部分だと言えるでしょう。肝心なのは、古い習慣が育った環境を生み出した全ての要素と取り組む努力をすることです。ミーティング、報酬体系、目標、企業のビジョン、トレーニング、上下関係、業績測定、チームの自主性、新しいチーム・メンバーを採用するために使用される要因などは全て、望まれるリーダーシップの種類と一貫性がなければなりません。
 
そして、これらの変化は長期間にわたって促進されなければなりません。どれくらい長くというのは、もちろん、色々な要因によります。商品やプロセスの複雑性、市場の成長力、組織のサイズ、階層の数、説明責任の配分など。変わりたいということは、第一歩です。新しいスキルを学習することは、良い考えです。しかし、権力を持つ人たちが、全ての要因が考慮されるよう、最後までやり遂げるコミットメントがある環境で、前述の要因がなされなければなりません。
 
リーダーは、他の人たちがついて行こうと決めた人のことです。リーダーは権限を持っています。リーダーは他の人、組織、ビジネスに重要な影響を及ぼす決定をすることができます。そのような決定の結果はあっと驚くものである可能性があります。ことは起こります。人々はビックリして飛び上ります。あなたはすぐに結果を見ます。色々な意味で、それは薬物のようです。リーダーは、権限によって『High』になれるのです。即座に結果がでることは、ヘロインで『High』になるのと同様にスリリングかも知れません。しかし、薬は切れてきます。リーダーが決定をしなければならない時は毎回、同じ種類の結果、同じ種類の興奮を達成するためには、以前より強い権限を使わなければなりません。それは、同じウキウキ気分を味わうためには、より多くのヘロインやコカインが必要であるのと同じ原理です。
 
 協力的なリーダーシップは、同じような即効性のある元気づけにはなりません。効果を見るのには、もっと長くかかります。喫煙者は、たばこが癌の原因になることを知っています。中毒者は、ヘロインが危険であることを知っています。しかし、それは習慣になってしまったのです。悪影響はどこか、遠い将来に起こること。諦めることは、それに伴って起こる高揚感を諦めることを意味します。あなたが、リーダーシップ・トレーニングの受講に登録して、自分のリーダーシップ・スタイルを変えたいと思っても、それは簡単ではありません。より協力的な、チーム中心のアプローチのリーダーシップが、長期的には優れた成果をあげることができるとわかっていても、リーダーが仕事をやり遂げるために、権限を使う習慣への依存を止めるのには充分ではありません。結局、悪い習慣の影響は、遠い将来に起こること。
 
 チーム・メンバーが新しいアイデアを説明しようとする時に、それを遮る習慣があるリーダーは、リーダーの解決策を手にして立ち去るチーム・メンバーを見る時の満足感をギブアップしなければなりません。『やれやれ、すぐに解決できたわ。あの説明を全部聞かなくて済んだじゃない。』物事がすぐに起こるのを見る快感を、あなたはギブアップしなければなりません。時として引き下がらなければならないかも知れません。違和感があるかも知れません。心配に感じるかも知れません。2-3週間、あるいは数ヶ月は、あなたの組織、チーム、あなた自身の低水準のパフォーマンスに我慢しなければならないでしょう。皆が新しい行動を学習して、それを習慣化させられるまで我慢が必要です。それには費用がかかります。それは投資です。専念して、やる気がないと、組織の文化を変えるのに必要なこと全てを成し遂げられません。そして、組織のリーダーと他の皆が新しい習慣を形成しようと、充分な期間、努力を維持する粘り強さが必要です。
 
 もし、あなたがこのような環境に必要な変化を作り出すなら、不適切な権力の乱用は完全に場違いになるでしょう。それは、飛行機の中や病院で煙草に火をつけるようなものです。間違っていると感じるでしょう。このような状況に辿り着くには、忍耐が必要です。それは、新年の抱負より、はるかに多大な忍耐が必要です。

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[ニュースレター] 2015年4月号

─2015年4月号─「マズローの欲求段階説」

Blog Post by: Brian K. Miller
 
2015年4月ニューズレター
 
 L.E.T.の目的は、『行動の窓』の生産的な仕事の時間(『問題のないエリア』と呼びます)を最大限にすることです。時間と資源がビジネスのニーズを満たすことに向けられる時、ビジネスに関わる全ての人が成功します。もし、個人的な問題、リーダーシップの欠如、非効率な業務習慣が組織のニーズの妨げになるなら、ビジネスは赤字になり、給料を支払えなくなり、従業員を解雇せざるを得なくなり、全く最悪のケースでは、完全に解散し、残余財産を切り売りすることになります。生産的で居続ける鍵は、組織の中の全ての人のニーズが満たされる手段をとることです。しかし、時として、その『ニーズ』の厳密な本質を定義するのは難しいのです。
 
 アブラハム・マズロー(Abraham Maslow)は人間の基本的欲求(ニーズ)を説明するピラミッド構造を考案しました。マズローのピラミッドでは、低次から高次まで5つの階層があります。各階層は、個人の生活の質の高いレベルを徐々に表していきます。自己実現の欲求は、5段階のピラミッド構造の最上階にあり、ピラミッドのベースにあるのは生理的欲求です。各階層を簡単に見ていきましょう。
 
1.    生理的欲求: これは基本的で、ファンダメンタルな生命維持に必要な欲求です。例えば、食べ物、水、衣服など。
2.    安全の欲求: 野生では、人は野生生物から身を守るためにフェンスが、そして自然の力から守るためにシェルターが必要です。現代では、犯罪の被害者になったり事故でけがをしたりすることなく、自宅と会社を往復できると信じる必要があります。
3.    社会欲求と愛の欲求: 友達や家族は、私たちが悲しい時には慰めてくれ、私たちが幸せな時には一緒に喜んでくれ、自分の存在が重要であるという考えを強化してくれる社会環境を、私たちに提供してくれます。
4.    承認の欲求: 成功は満足と承認の両方をもたらします。私たちは、重要な目標に到達すると、もっと高い目標を設定する権限が与えられたように感じます。その目標に到達したことで拍手喝采を浴び、報酬を得ると、この達成感が強化され、達成し続けようと私たちをやる気にさせます。
5.    自己実現の欲求: 私たちは自分の最終目標に到達すると、どのようにそれを達成したかに他の人たちに教える権限が与えられたように感じます。私たちは、同じ道を苦労して進んでいる他の人たちに支援の手を差し伸べ、また、同じ道を歩み始めたばかりの人たちを指導します。時として、本を書いたり、同じ目標を達成しようとしている人たちを支援する学校を始めたりします。
 
 リーダーが部下やフォロワーをやる気にさせるためには、彼ら自身がどの階層の欲求を満たしたのか、彼らのチーム・メンバーはまだどの階層に取り組んでいるのかを認識できなければなりません。ある欲求はとても難しく、プロの支援を通してしか達成できないかも知れません。アルコール中毒、怒ると狂暴になる性格、仕事に対する怠慢なアプローチは、しばしば、個人がピラミッド構造のどこか低いレベルで身動きが取れなくなっているサインです。このような問題の場合、その個人を適切なプロフェッショナルに紹介することで、最善の対応ができます。
 
 習慣的に遅刻する、一時的にやる気を喪失する、あるいは過剰な労働時間などの普通の問題は、個人が目標達成のための努力をしている時に、複雑な事態を経験しているシグナルです。このような場合、アクティブ・リスニングが相手に『声に出しながら考え』、自分自身の解決策を見つける機会を提供します。
 
 もしリーダーが、気が短くて、怒りっぽく、不安を抱いているならば、リーダーは仕事で不愉快にも中断を余儀なくさせられ、現在の目標を達成して次の段階に移ることを妨害されている可能性があります。この場合、リーダーは問題を引き起こしている相手に、対決的I-メッセージで対決するべきです。私たちは誰かに対決する時にはいつも、私たちの問題が相手に問題を引き起こす現実的な可能性があることを、心に留めておく必要もあります。ゆえに、リーダーはアクティブ・リスニングにギア・シフトし、場合によってはメソッドⅢの対立解決法をする必要があります。
 
 これら3つの状況全てにおいて、最初のステップは、どの種類のニーズが満たされていないのか、どの目標が達成できていないのか、その人はどの欲求段階に到達しようと悪戦苦闘しているのかを特定することです。ほとんどの場合、第1段階の生理的欲求と第2段階の安全の欲求には問題がありません。現代のほとんどの人は、食べ物、シェルター、適度に個人の安全性が確保されています。
 
 職場では、問題を引き起こす満たされないニーズのほとんどは、第3段階か第4段階のニーズです。人が頑張ってやった良い仕事が気づかれないと、感謝されていないと感じるため、第3段階や第4段階のニーズが満たされない結果となります。もし部下や同僚が、自分の仕事が失敗したとか不公平に失敗のレッテルを貼られたと感じるならば、問題について充分な時間を割き、心を開いて話してもらうことが、自身の解決策を考え出す重要な鍵です。ゆえに、アクティブ・リスニングは常にリーダーの最もパワフルで、頻繁に使われるツールであり続けます。対決的I-メッセージの後にギア・シフトが続きます。必要に応じて、メソッドⅢの対立解決法がリーダーにとってその次に重要なツールとなります。何故ならば、リーダーは常にチーム・メンバーに組織とチーム・メンバー一人ひとりのニーズの両方について、コミュニケーションする責任があるからです。
 
 マズローの欲求のピラミッドは、チームあるいはチーム・メンバー自身のどのようなニーズがまだ満たされていないのかを、リーダーが特定するのを助けます。どのように満たされないニーズが、ある種類の行動を引き起こすのかを特定すれば、特定の行動が『行動の窓』のどこに属するかが簡単にわかります。特定の行動を『行動の窓』に正確に位置づけることで、L.E.T.のスキルの何を使えば問題解決を支援できるかが決まります。ゆえに、リーダーも部下も両者が生産的なエリアに留まることができます。個人個人が、より生産的であればある程、会社はより儲かり、社員全員が成功することが容易になります。

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[ニュースレター] 2015年5月号

─2015年5月号─「世間は良く言います: 1オンスの予防は1ポンドの治療に匹敵する」

Date: May 12th, 2015
Blog post by: Linda Adams
 
 対立を防ぎたい人は挙手して下さい!たくさんの手が挙がりましたね。まさにそれをするのを助けてくれるツールがこれです!私たちのワークショップでは、I-メッセージをいつ、どのように送るかを教えています。対決的I-メッセージの概念は、トーマス・ゴードン博士によって開発されました。リンダ・アダムズ氏が、追加説明をしており、とても役に立ちますので、是非読み進めて下さい!
 
 予防的I-メッセージは人間関係における問題や対立を予防する一つの方法です。
 
 予防的I-メッセージによって、あなたのニーズと欲求を相手に知ってもらうことができます。
 
 予防的I-メッセージの背後にある理論は、あなたが何を欲しているのか、明確なイメージがあれば、相手はあなたのニーズを満たす手伝いをしやすくなります。
 
 予防的I-メッセージは、他のI-メッセージ同様、率直、明確で自己一致しています。
 
 予防的な表明を送る3つの主要なステップは以下の通りです:
 
1.      あなたが何を欲しているのか、あるいは必要としているのか、そしてそれは何故なのかを知らなければなりません。そして、あなたのニーズを満たす可能性のある解決策に辿り着かなければなりません。
2.      あなたは自分のニーズを満たす個人的な責任を負います。
3.      あなたは自分のニーズを満たすために行動します。あなたが必要としている協力をしてくれる相手の人たち(人)に、あなたは表明します。
 

 予防的I-メッセージは2つの要素を含んでいます(3つの要素――行動、感情、影響を含む対決的I-メッセージとは異なり)。
 
1.      主張(アサーション)――あなたが何を欲しているのか、何を必要としているかの表明、そして
2.      理由――あなたのニーズの理由
 
予防的I-メッセージは、以下の場合に送ることができます。
a.     他の人が以前、あなたのニーズを満たすのをブロックした
b.     相手の人が以前、あなたがこのニーズを満たすのを促してくれた
c.     あなたのニーズに関して、その人と何らやりとりした経験がない
 
事例: あなたは絵を描くのが好きだとします。最近、あなたは絵を描くことに時間を費やしたいと思っています。あなたは、週中は仕事をしているので、時間に余裕があるのは週末だけです。静かで、妨げられることのない絵画の時間を持つことがあなたにとっては重要です。
 
あなたの自己開示:「今週、自分のための時間が欲しいです...」
 
あなたの理由:「...何故なら、今製作中の絵を終わらせたいのです。」
 
他のケースで、あなたはもっと情報を提供したい、相手にもっと自分のニーズについて話したいと思うかも知れません。
 
事例: 「体重を減らしたいので、私はエクササイズ・プログラムを始めたいと思います。」
 
いかがでしょうか?

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[ニュースレター] 2015年6月号

─2015年6月号─「リーダーとグループ・メンバー全員との間で対立があったらどうすべきか」

Date: June 8th, 2015
Blog post by:  Michelle Adams, excerpted from the L.E.T. book by Dr. Thomas Gordon
 
 フランスで最近行ったL.E.T.ワークショップで、プロジェクト・リーダーとプロジェクト・コーディネーター全員との間の対立を扱ったあるケース・スタディが表面化しました。重複したワークフローを排除することで最大限の生産性を担保することを目指して、プロジェクト・リーダーはプロジェクト・コーディネーター各人にそれぞれの進捗状況を発表してもらう週一回の長時間にわたる会議を開いていました。プロジェクト・コーディネーターが大勢いるため、各人のプレゼンテーションが短くても会議自体は長時間かかりました。

 ほとんど会議に出なかったり、毎週の会議に遅刻してきたり、会議中にそわそわしていたり、頻繁に時計を気にしていたり、一般的に他の人のプレゼンテーションを無視していたりしたプロジェクト・コーディネーターとプロジェクト・リーダーは個別のミーティングを開きました。このプロジェクト・コーディネーターにアクティブ・リスニングすることで、彼がこの毎週の会議に参加することで生産性が失われていると感じていることを知りました。何故なら、プロジェクト・コーディネーターの報告を聞くことでほとんどの時間をとられていたものの、彼らのチームの課題は彼自身とは何の関係もなかったからです。
 
 次の週の会議で、プロジェクト・リーダーは、他のプロジェクト・コーディネーターたちに、どのような価値を会議で見出すことができたかを話し合うように言いました。圧倒的な反対に遭って、プロジェクト・リーダーは毎週の会議をする必要性をなくす方法をブレーンストーミングするように言いました。ブレーンストーミングを始める前に、プロジェクト・リーダーは皆に、彼女が唯一意図するところは、既存のワークフローを重複させないことであると伝えました。何故なら、ワークフローが重複すると、生産過程で時間を更に無駄にすることになるからです。
 
 多くのアイデアが出されました。プロジェクト・リーダーは批判も議論もせず、出されたアイデアを一つずつ全てホワイトボードに書き出しました。プロジェクト・コーディネーター全員が少なくとも一つアイデアを出し終えた時、リストに載った各アイデアの強みと弱みを話し合うようにグループを促しました。自分のアドバイスや批判を差し挟まずにディスカッションをコントロールするようにプロジェクト・コーディネーターに言い、ミーティングはすぐに解決策に至りました。プロジェクト・コーディネーターたちは、最もワークする解決策は、毎週15行以下の短いE-メールを各人がグループ全員に送るというものでした。各プロジェクト・コーディネーターはE-メールをレビューし、他のプロジェクト・コーディネーターが自分のチームの仕事を重複してやっていないかをチェックします。月一回、プロジェクト・コーディネーターは集まってプロジェクト・リーダーと会議をし、コミュニケーション・フローが計画通りに上手く行っていることを確認し、2つのチームが同じ問題の解決に着手していないかをダブル・チェックします。
 
 最も問題になっているプロジェクト・コーディネーターにまずアクティブ・リスニングをし、そして次にプロジェクト・コーディネーターの全グループに対してアクティブ・リスニングします。そして彼らにメソッドⅢを一つひとつ説明し、士気とイニシアティブを失ってしまう可能性を素早く解決します。プロジェクト・コーディネーターにブレーンストーミングと解決策選択のステップのフローをコントロールさせます。そうすることで、早く効果的に選択された解決策を確実に実行してもらうことができます。

 これは、グループの個々人の目標がグループ全体の集合的目標と対立しているような状況で応用できる、ほぼ完璧な事例です。 

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[ニュースレター] 2015年7月号

─2015年7月号─「あなたはヘリコプター・リーダーですか?」

Date: July 13th, 2015
Blog posted by:  Michelle Adams (from the L.E.T. book)
 
 グループのリーダーになると、ほとんどの人は手綱をとって、好調なスタートを切り、自分ひとりで全ての問題解決をしようと課題に飛び込みたい誘惑を拒めないようです。当然のことながら、ほとんどの新米リーダーの最初の懸念事項は、なるべく早く、自分をリーダーに任命してくれた人たちに、その選択が間違っていなかったことを正当化することです。一刻も早く、良く見せたいと思っています。結局は、すぐに介入して『実権を握る』ことをしないなら、何のためのリーダーなのでしょうか?軍隊では、『指揮を執る』という表現をします。

 残念ながら、指揮を執ろうと急ぎすぎるとひどい目に遭うかも知れません。素早い改革、速攻解決、生産性の劇的増加を達成することに躍起になり、リーダーは前任者のグループ・リーダーが残したゴタゴタを一掃してくれるだろうという高い期待に応えようと、良く知られている『新任者』の誘惑に負けます。しかし、リーダーはほとんどグループ・メンバーのやる気と協力がなければ、自分だけでは改革などは成し遂げられません。そして、グループ・メンバーのやる気や協力は、すぐには得られるものではありません。グループは変化を拒否し、執拗にこれまでの習慣的やり方に固執します。これらの『グループの基準』がグループ・メンバーの行動に強い影響を与えます。
 
 例えば、グループは一般的に『普通の日の仕事』や『生産性の基準』とは何かという彼ら自身の基準を創り出しており、それらは明確にメンバーに理解されており、グループ内で非公式に強化されています。リーダーのアクションで、この基準の維持に脅威になるとみなされるものは、特にリーダーのアクションが任意のものとみなされるなら尚のこと、強硬に拒否されます。
 
 グループ内にあるこれらの抵抗勢力を、『等価交換』という観点から見てみましょう。公平な費用便益比のグループでの定義を動揺させるリーダーのアクションをグループは強硬に拒否します。つまり、仕事に費やしたエネルギー(費用)の量に関連した公平な利益(例えば、給与等)です。新任のリーダーは、この費用便益比を脅かす可能性があるとみられており、グループは組織による悪用から身を守りたいと思っています。
 
 グループは、新しい方法や手段が紹介されることにも強く拒否します。特に、それらが任意に、そして一方的にリーダーによって開始される場合。私たちは皆、どのように人が物事を一定の方法でやることに慣れているか、よくわかっています。ですから、新しい方法を覚えなければならない時には、グループ・メンバーが費やしても構わないと思っているエネルギー出力以上が求められているように思えるのです。

 多くの熱心な新リーダーは、用心深い『民生委員』のような態度を取ります。グループ・メンバーを監視して、間違いが何も起こらないように『全てを把握して』いるため、ミスも起こりません。このような『過剰監視』(あるいは、ヘリコプターのように従業員の周りをうろつくこと)には、次のような多くの事例があります。
 
– 詳細なアクティビティ、あるいは進捗状況報告書を求める
– 契約書を送る前、計画を実行する前、あるいは何かを決定する前にリーダーの承認を得るようにグループ・メンバーに要求する
– グループ・メンバーに既に割り当てられた課題を『正しく』行われたか確認するために引き継ぐ
– グループの外とのコンタクトを始める前には、メンバーは『リーダーを通して』から行かなければならない
 
 過剰監視の不可避の影響の一つは、リーダーの任意の権力行使に対する憤りです。もう一つの影響は、新しい要求に対する受動的な抵抗です(アクティビティ・レポートが、どうしてか提出されない)。グループにとって、もっと悪いのは、過剰監視はメンバーのリーダーに対する依存度を高めることです。メンバーは、全ての問題をリーダーに持ってくるようになります。メンバーの自発性が無くなります。イニシアティブが押さえつけられます。仕事での成長が止まります。リーダーは仕事が増え過ぎて、全てを自分でやらなければならなくなり、負担に感じます。ワーク・グループは、今となっては『ワンマン・オペレーション』となっています。新しい職務で、過剰監視しようとする新リーダーは、グループが持つ全ての資源の恩恵を受けずに、本当に一人でやらなければならないことに気づきます。時既に遅しです。

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[ニュースレター] 2015年9月号

─2015年9月号─「あなたは対立を解決するために権力を使いますか?」

Date: September 15th, 2015
Blog posted by:  Michelle Adams

 皆さんもご存知の通り、対立解決法には異なる方法が存在します。権力に基づくものもあれば、そうでないものもあります。この記事を読んだ後、皆さんはどのタイプの対立解決法を選ぶでしょうか?
 
 以下は権力に依存するメソッドです(トーマス・ゴードン博士が開発した専門用語:メソッドⅠ、メソッドⅡ、メソッドⅢを使用します)。
 
– メソッドⅠ―あなたが勝ち、相手が負ける

 この問題解決のアプローチは、相手に解決策を強要する権力の行使に基づくものです。メソッドⅠを使う人は、基本的に『この人間関係においては、報酬 (++)と処罰 (- -)の形式を使って、私は権力を持っています。あなたが負けなければならないとしても、私が勝ちます。』と言っています。権力がない方の人は、一般的に『私はあなたの解決策を受け入れなければなりませんが、私に対して権力を使うことに憤りを感じます。機会があれば、あなたに復讐する方策を見つけます。』というスタンスです。

– メソッドⅡ―相手が勝ち、あなたが負ける

 許容することで問題解決するアプローチは、権力を持つ人が諦めて、相手の要求に従います。力関係が同じならば、一人がもう一人の要求を受け入れます。メソッドⅠとⅡは権力の行使を伴い、2つの状況では両方とも相手を復讐に燃える、憤る敗者にします。同等の力関係にある人たち(仲間、同僚)の間であっても、様々な形の個人的な権力によって一方的な解決策を引き起こすために使われます。

 メソッドⅠとⅡは両方とも以下の前提に基づいています。
1.      一方あるいは他方が報酬と処罰を与える権力を保持している。
2.      一人の人が個人的なニーズを満たすために、相手の力の原動力に依存している。
3.      権力を持たない人は、権力を所有している人を恐れている。
4.      人間関係で一人だけが自分のニーズを満たす。
5.      相手は、例えあったとしても、部分的なニーズの満足感しか得られない。
 
 以下は、権力を使わない方法です。

– メソッドⅢ―あなたが勝ち、相手も勝つ(No-Lose)

 メソッドⅢは、権力に基づくメソッドとは異なり、非常に異なる前提に基づいています。
1.      当事者双方のニーズは、どちらも等しく重要であるとみなされる。
2.      問題は、解決策ではなくニーズという観点で提案される。
3.      権力は極端な非常事態でない限り、使われない。
 
 ここでご紹介した通り、当事者双方の姿勢は、その力関係が同等であろうとなかろうと、民主的でお互いのニーズに配慮しています。『あなたのニーズと私のニーズの両方を満たす解決策を一緒に見つけましょう。お互いが勝ち、誰も憤った敗者にならないように。』と実質的に言っています。
 
 メソッドⅢのアプローチの主な強みは、人間関係を傷つけるのではなく強化します。誰も負けず、逆にお互いが勝ちます。憤りの感情や不公平感は、よって問題解決の過程で排除され、相互尊敬や当事者全員のニーズに対する気遣いに取って代わられます。
 
 メソッドⅠやメソッドⅡの結果に居心地の悪さを感じている多くの人々は、妥協という選択肢に頼ります。誰も負けないけれども、本当は誰も勝つこともありません。お互いにできる限り勝とうとし、できる限り負けないように努力します。このアプローチは、しばしばゴードン・モデルという選択肢『No-Lose対立解決法』である『メソッドⅢ』と混同されがちです。

 妥協すると、当事者双方が不満を感じる可能性があり、解決策は双方の間に立ちはだかる壁になるかも知れません。妥協策は実際にはトレードオフと約束からなっています。お互いに相手がこの妥協策における自分の提案部分をないがしろにしないか、注意してみていなければなりません。通常、解決策の『売買』が伴い、時としてニーズは特定されないままの場合があります。勝ち負けの懸念や感情がしばしば残ってしまいます。
 
 メソッドⅢでは、第一の大きな違いは態度です。お互いが満足するWin-Winな解決策を真摯に求める気持ちが、そこにはあります。第二に重要な違いは、ニーズは解決策の前に来ることです。解決策が考慮される前に、双方のニーズが特定され、明確にされます。

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[ニュースレター] 2015年11月号

─2015年11月号─「トーマス・ゴードン博士の『L.E.T.』は、なぜクラスルームで行うのか」

Date: November 9th, 2015
Blog post by: Linda Adams
 
 地元で都合よくL.E.T.リーダー研修を探すのは、時として難しいものです。今日、家庭でも普及したスマートフォンやインターネットを通じて、多くの人はL.E.T.ワークショップをオンラインで提供して欲しいと提案します。L.E.T.リーダー研修を、もっぱら対面で行い続けるニーズは、伝統や柔軟性の欠如に基づくものではありません。そこには非常に現実的な理由があります。L.E.T.リーダー研修はオンラインでは効果的に教えることができません。
 
雰囲気
 L.E.T.は、私たちの感情がどのように人間関係に影響を与えるかを、直接扱います。ワークショップは毎回異なる雰囲気や環境で行われます。それは、ワークショップに参加している受講者自身や、受講者がお互いにどのように関わり合うかで変わってきます。パーソナル・トレーナーが教材を通して受講者グループをガイドしていかない限り、感情的に緊張した雰囲気を安全な環境として維持するのは不可能です。L.E.T.ワークショップは人生を変えるほどの影響があります。そのワークショップの成功の秘訣は、訓練されたトレーナーによって導かれ、感情が安心してシェアされる空間での集中訓練です。このような環境は、教科書やビデオに基づくオンライン・セミナーという創造力の無い世界で創ることは不可能です。
 
フォーカス
 グループを分刻みで導き、休憩時間を守り、集中的な議論を奨励することのできる熟練したトレーナーの存在は、L.E.T.ワークショップで学習する本物のスキルをマスターする鍵です。理論だけを紹介する講義中心の学習プログラムとは違って、L.E.T.ワークショップでは本物のインターパーソナル・スキルが紹介され、練習の機会が与えられ、スキルが開発されます。このような種類のフォーカスは、オンライン授業やビデオによる授業では不可能です。そのような教育でのたった一つのインタラクティビティ(双方向性)は、前もってプログラムされ、前もって選択されたコンピュータ・ソフトウェアのパラメータ(測定可能な要因)だけだからです。仕事、娯楽、鳴り響く電話や玄関の呼び鈴などの気を逸らすものがあると、オンライン・プログラムでの学習の流れが中断され、L.E.T.ワークショップで教わる現実世界のインターパーソナル・スキルを学習して練習することが不可能です。
 
経験に基づいた学習
 L.E.T.ワークショップ成功の秘訣は、スキルを練習する際の遠慮のないディレクトな個人的関与です。これらのスキルは全てインターパーソナル・スキルですので、現実に人生で起きている体験談を持っている実際の人たちと練習しなければなりません。1対1のロールプレイで違いを直接経験し、その経験を事前課題で行った人間関係の演習と対比することで、スキルを実際に役立てることが可能になります。
 
グループの仲間意識
 L.E.T.ワークショップでは、個人的な対面でのインタラクションが、インストラクターや他の受講者全員とあります。このような人たちとシェアされる言語的および非言語的コミュニケーションは、オンライン・プログラムを通じて勉強できるインタラクションより、もっと深い本来の成長が望めます。グループの仲間意識は、L.E.T.ワークショップの早期に起こるぎこちないスキルの使用を通して生まれ、他の受講者と成功体験をシェアすることにより、各受講者のスキルがより洗練され、時として新しい、生涯にわたる友情の基礎を形成します。
 
人間関係
 3日間のL.E.T.ワークショップを通じて構築される人間関係は、単純なオンラインでのスタディ・プログラムやビデオによる講義では達成することは不可能です。劣悪なインターネットの接続環境、ビデオ会議のソフトがフリーズしてしまう、回線が切れてしまうなどの問題や、メール受信やテキスト・メッセージの受信問題など、トレーナーのコントロールの及ばない外部からの邪魔などの問題は全て、現実のインターパーソナルな人間関係の可能性を破壊してしまいます。このような人間関係があるからこそ、L.E.T.ワークショップは受講者同士が同じ部屋に着席して、質の高い練習をしてもらうことができるのです。他の受講者から得られる気づきで、自分自身、新しい発見へと導かれます。
 
 ゴードン・トレーニング・インターナショナル社とセカンド・ウィンド株式会社は、ゴードン・モデルの完全性を保証し、保護することに全力を尽くしています。L.E.T.ワークショップの完全性と有効性を保証するたった一つの方法は、クラスルームが基盤のセミナーでプログラムを提供し続けることです。クラスルームの環境では、現実の個人的なインタラクションが教わるスキルの実用性を強化し、これらのスキルをマスターすることで人間関係が改善されるのを目撃するという、人生を変えるほどの経験をします。本当のヒューマン・コミュニケーションやインタラクションは、コンピュータやスマートフォンのインターフェイスを通しては学習できません。ゆえに、私たちはL.E.T.ワークショップや他のプロダクトの提供をクラスルームで行うことにフォーカスし続けます。

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[ニュースレター] 2015年12月号

─2015年12月号─「あなたの上司はピープル・スキルが欠如していますか?」

Date: December 15th, 2015
By:  Steve CrandallL.E.T. Master Trainer
 
 あなた、あるいは知り合いが仕事での専門知識があるという理由で昇進したけれども、ピープル・スキルが欠如していてマネジメントがあまり効果的にできないという人、手を挙げて下さい。時として見過ごしやすいのですが(それは、上司と部下の双方にとってフラストレーションの原因です)、聴いたり対決したり、実際に人を管理するスキルをマネジャーに身に付けさせることです。リーダーシップ・スキルの欠如は、時として新たに昇進したマネジャーの失脚の原因になります。Leader Effectiveness Training (L.E.T.)は、このような状況を改善します。1983年からゴードン・トレーニング・インターナショナル社のL.E.T.マスター・トレーナーであるSteve Crandall氏が、L.E.T.リーダー研修がどのように新米マネジャーに部下や組織のニーズをより良く理解するためのリスニング・スキルを提供しているかを解説してくれています。マネジャーが自分のニーズを表現し、他の人たちがマネジャーのチャレンジを理解するためのアサーティブ・スキルをL.E.T.は提供します。更に、L.E.T.は、マネジャーが関わる全ての階層の人たちとの対立を回避あるいは軽減する対立解決法、価値観の衝突のスキルも教えています。

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