─2011年1月号─「The Big Picture問題の全体像」
L.E.T.修了者の方々へ
時々、何かを読んで、それが思いもかけず自分にとって大きな影響を与えているということがあります。私にも2-3日前、トマス・ゴードン博士の『ゴードン・モデルの起源』という本を読んでいて、そのような経験をしました。
私はトム(トマスの愛称)と7―8年を過ごしましたが、彼の思いやりや機知、鋭敏な知力が大好きでした。彼はいつも愛情に満ち溢れ、支えてくれ、受容してくれました。そして、ティーンエイジャーであれば(私もトムに初めて会った時はティーンエイジャーでした)、自分を見てくれて、影響を深く与えてくれる人がいることに非常に感謝するでしょう。私はトムの思いやりの範囲を全く理解していませんでした…役立たずの歯の矯正ブリッジとメガネをかけたティーンエイジャーの私のことをトムは気にかけていてくれただけでなく、彼は世界全体を気にかけていたのです。親、子供、政府のリーダーたち、同僚、彼自身の家族…全ての人。
『ゴードン・モデルの起源』の最後のパラグラフを読んだ時、私はトムのビジョンの深さを思い知らされました。彼はプログラムを通して、『平等の権利、他人のニーズに対する尊敬の念、人間関係での協力、平和的対立解決などの価値観がいつか普遍的特質になるであろうこと』を信じていました。
このような価値観がある種コントロールされた環境である家庭で使われるのと、職場でマネジャーや社員を導くために使われるのは別ものです。しかし、それもまたトムのビジョンのなくてはならない部分なのです。そして、それゆえに彼のリーダーシップ・トレーニング・プログラムは極めて重要です。
仕事に行って価値ある仕事をしていて、よく聞いてもらっていて、権利を与えられていると想像してみて下さい。あなたは問題に直面する時、あるいは誰かと対立している時(なぜなら対立は起こりますし、それは全く自然なことです!)、あなたには相手を軽くあしらったり体面を傷つけたりせず、また自分のプライドを捨てず、『ただ黙って対応するようなことがない』対処法を持っています。会社が全ての人に一緒に問題解決することを奨励し、組織のリーダーシップに参加するよう奨励していると想像してみて下さい。
トマス・ゴードン博士はそれを想像しました…そして彼のリーダーシップ・トレーニング・プログラムであるL.E.T.はそのビジョンを現実のものとするための青写真なのです。
私の中の大人の部分が彼の業績に対して感謝しています。彼のライフ・ワークに感謝します。そして私の中のティーンエイジャーの部分は彼がいなくて寂しいです。
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