[ニュースレター] 2014年9月号

─2014年9月号─「助けて! 解決が止まらない!」

Date: September 8th, 2014
Blog post by: Michelle Adams

 ゴードン・モデルのワークショップ(L.E.T.、P.E.T.やシナジスティック・セリング等)を受講した方々、問題の所有権の概念を覚えていらっしゃるでしょうか(そう望みます!)。私たちの多くは、多分、ほどんどの人は傾向や欲求として、他の人が苦労していたり動揺していたりする(私たちの行動の窓で彼らが『相手が問題を持つ』エリアにいる時)のを見ると、それらを解決して回復させてあげたいと思うでしょう。
 
 私たちの目的はそういう人たちの痛みを和らげてあげることですよね?あるいは、もしかしたら...私たちが行うこの問題解決の支援が本当は私たち自身の痛みを和らげるためなのかもしれません。何故なら、相手が経験している状況を見るのは気づまりだからです。正式には私たちの仕事の一部だからかも知れないですよね?つまり、問題解決をすることが。私がリーダーである、マネジャーである、あるいは親であるならば、問題を解決して私たちの人生を上手く乗り越えることは私がすべきことですよね、そうですよね?

 問題の所有権のこの概念について私が様々な情報源から集めた情報をシェアさせて下さい!

 解決屋のあなた、よく聞いてください!

1.ゴードン・トレーニング・インターナショナル社(GTI)の創設者であるトーマス・ゴードン博士が執筆した『Leader Effectiveness Training』の書籍より:

 『責任の所在を、問題を所有している人に帰属させることは重要です。何故ならば:

 まず、チーム・メンバーが自ら問題を解決するチームのリーダーは多くの利点を享受し、利益を生む健全な投資をしています。チーム・メンバーはリーダーに依存することが少なく、自己決定でき、自分のことは自分でし、自分で問題解決をする能力があります。
 
 次に、グループ・メンバーがその人生でも仕事上でもそれ以外の状況でも出くわす個人的な問題の複雑さと多様性についてリーダーには充分な理解がほとんどありません。結果的に、問題解決の責任の所在を、支援を必要とする人に帰属させるスキルは、ほとんど情報がない問題の答えを見つけ出すという不可能なタスクからリーダーを解放してくれます。とても熟練したプロのカウンセラーであっても、他の人の問題は通常、カウンセラー自身の理解を超えている、制限されていることを認識しています。時として、とてもプレッシャーを感じますが、自分のクライアントの解決策をカウンセラーが生み出す責任は負わないようにしています。』

2.ゴードン・トレーニング・インターナショナル社(GTI)の代表取締役社長であるリンダ・アダムズ氏が執筆した『Be Your Best』の書籍より:

 『問題の所有権を相手に委ねることほどホッとして自由な気持ちになれる経験はありません。それは、あなたが問題解決の責任を負うことは金輪際ないということです。他の利点としては:

– あなたは全ての答を持っている必要があると感じるプレッシャーから解放されます。
– あなたは相手が問題解決することを許します。そうすることで、相手に自分自身の認識や判断で自立心、責任感、自信を持つよう支援します。
– あなた自身の人生、ニーズや問題に責任を持つことは、一方で相手にも同じことをする自由を許すことでもあります。
– あなたの解決策はしばしば相手にとっては最善策ではありません。
– 相手の問題に対する解決策を与えることのリスクは、もし解決策が上手く行かなかった時に相手から非難されることです。
– 相手が提示した問題の水面下にあるものを知ることは困難です。もしあなたがあなた自身の解決策にすぐに飛びつくと、相手がより深い感情や問題に触れることを阻むかも知れません。
– 相手の問題を引き受けて解決策を提案することで相手はあなたにますます依存するようになります。』

3.ゴードン・トレーニング・インターナショナル社(GTI)の認定マスター・トレーナーであるビル・スティネット博士が執筆した『How DOES L.E.T. Work Exactly?』の書籍より:

 『多くの組織では問題の所有権について多大なる混乱をきたしています。所有願望、コントロール願望、非難せずにはいられない傾向、根拠のない思い込み、その他の非生産的な行動は組織において多大なミスや安定性の欠如につながります。私はしばしば「全ての問題を所有」しようとするマネジャーに出くわします。よいパフォーマンスをあげたい、全てのことを「掌握して」いたいという願望に動機づけられているのですが、そのように組織を見るやり方は持続不可能です。このようなやり方をするマネジャーは究極的には失敗します。

 反対に、一部のマネジャーたちは機会があれば非難の矛先を変えようとします。これもまた、必勝法ではありません。もし参加者が正しいことをしようというモチベーションがあるなら、彼らは誰が問題を所有しているのかを決めるために時間をとって考え、非生産的な会話や議論を回避し、間違った問題解決をする回数を減らし、チーム・メンバー間の問題の所有権への意識を高めるでしょう。

 行動の窓は、リーダーが相手に問題への解決策を探索させるよう耳を傾け激励する必要があるのか、あるいは自分に関する明確なメッセージを送る必要があるのか、あるいは双方がお互いに問題解決をする必要があるのかを、リーダーに寸時に判断させます。とにかく、会話が良いスタートを切るでしょう。双方が、正しい会話に発展するでしょう。』

4.ゴードン・トレーニング・インターナショナル社(GTI)の認定マスター・トレーナーであるビル・スティネット博士が執筆した『Isn’t It Obvious:  Why Leaders Get Into Trouble by Giving Advice』の書籍より:

 『問題の所有権をリーダーが担う度に、リーダーは相手の問題の所有権、あるいは責任感をもぎ取ってしまいます。それを頻繁に行うと、チーム・メンバー、顧客、同僚はあなたを不快に思うようになります。彼らはリーダーに過度に依存するようになるかも知れません。有能なリーダーは組織の中での不必要な依存体質を減少させる、あるいは撲滅するように努めます。リーダーに対する過度な依存はどのチーム、どの組織にとっても不健全です。有能なチームというのは自立心と自信を育てます。

 とても生産的なチームは問題解決をする権限を与えられていると感じ、仕事を成し遂げていきます。自分たちの問題の全てについて、解決策をリーダーに求めなければならないのは、弱い、あまり能力のないチームなのです。もし、皆が上司に一字一句をチェックしてもらわなければならない組織であなたが働いたことがあるなら、それがどれほど無力なことかお分かりでしょう。優秀ということが不可能になります。
 
 まだ、この概念と奮闘していますか?お電話下さるかメールを下さい。このことについてもっとお話ししましょう。私は耳を傾けますよ。J

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[ニュースレター] 2017年7月号

─2017年7月号─「I-メッセージ:「有害な」人たちへの最善の応答」

Date: July 26th, 2017 | BY  Brian K. Miller

 アメリカとヨーロッパでは、ここ2-3年の間、「有害な」人たちを描写した自己啓発本が爆発的な人気です。「有害な」人たちに対処する時に起きる最初の問題は、彼らが誰なのかを定義することです。自然と、「有害な」人の定義は、自己啓発本の著者の世界観によるところが大きい。これは常に、通俗心理の問題です:それは既存のステレオタイプ(既成概念)を強化します。

 一方で、現実社会では、私たちはどんな人でも、人生で単に馬が合わないという人間が少なくとも一人はいるものです。彼らの価値観と私たちの価値観は一貫して正反対です。私にとって「有害な」人は、他の誰かのベスト・フレンドかも知れません。私が親愛なる友達だと思っている人が、他の誰かにとって「有害な」人かも知れません。「有害な」人たちの広義のカテゴリーはありません。しかしながら、私たちは少なくとも「有害な」人と思う人を一人は知っています。私たちの自然な反応は、あらゆる機会でこの人を避けようということですが、それは本当に最善の戦略でしょうか?

 宮本武蔵はその著書『五輪書』で、「すべてにタイミングがある。戦略のタイミングは、大きな練習なしにはマスターすることができません。」と書いています。「有害な」人に対してI-メッセージで応答する方法を学習することは、私たちの日々の人間関係をマネージする重要な戦略です。私たちがこのような方法でI-メッセージを使い始めると、I-メッセージをどのように構成するのかと、それをどのようにデリバーするのかについて多くのミスを犯すでしょう。これらはタイミングのエラーです。そして、この戦略をマスターするたった一つの方法は、練習をし続けることです。

 例として、あなたが職場のデスクに座っているとしましょう。あなたは新製品の様々なマーケティング戦略の結果の可能性を計算する新しいスプレッドシートを作成しています。あなたが予測、マーケット・バイアス、マーケットの要求等々をまとめ始めて、既に3日目です。突然、あなたの背後から、あなたがオフィスで一番嫌いな人が肩越しに現れ、次のように言います。「あなたが既存のマーケット・プロトコルの両側性転移の軸を定義しないなら、どうやって新市場を開拓できるのですか?」

 あなたは彼が何を言っているのかサッパリわかりません。わかったとしても、あなたが3日もかかって開発したスプレッドシートとは何の関係もありません。ほとんどの人にとって、最初の応答は苛立たしさです。しかし、この人は突然後ろから何の警告もなしに現れて、このような意味のない提案を大声でする傾向があります。この苛立たしい習慣は腹立たしい毎日の儀式のようになって、集中力を乱しモチベーションを下げます。対決する時が来ました。それはI-メッセージを送る時が来たという意味です。

 最初のステップは、あなたが言おうとしている直感的な応答を止めます。単に言うのを止めます。「有害な」人が一緒にいて居心地を悪くしているのは、彼らの異なる価値観です。全ての「有害な」人間関係はある種の価値観の衝突です。私たちは、価値観の衝突には解決がないことを知っています。ゆえに、この特定の時間にフォーカスします。どうして、この特定の人との遭遇が心をかき乱すのか?

 例えば、私の応答は次のようなものかも知れません。「あなたが突然、私の肩越しに現れて、鋭い批判をする時、私の最初の気持ちはあなたを完全に無視したいということです。少なくとも、あなたが私を批判する前に、少しだけ警告があるといいのですが。簡単な何か、例えば友好的な挨拶など。」

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[ニュースレター] 2009年10月号

─2009年10月号─「本当は苦手な人達とうまくやっていく方法」

L.E.T.修了者の方々へ

皆様は今月のニューズレターのタイトルについて少し奇妙に感じたかもしれません。それに加えておそらく興味を持ったのではないでしょうか。最近のL.E.T.ワークショップ開催中に一人の参加者がこの話題を持ち出していました。(本当によく話題にでていました)私はよく考えるのにとてもよい題材だと思い、これを選びました。

私と同様、あなたも今まで、もしくは今も、一緒に働くにはゾッとしてしまうような同僚がいるのではないかと思うのですが、いかがですか?あなたを怒らせるまでやりあう人、できれば避けたい人。でも、あなたの仕事をうまく遂行するにはその人と仕事をしなければならない。あなたは仕事を効果的に進める上でとてもハイレベルな専門的技術を持っているかもしれません。しかし、同僚とうまく関係を構築できないと――あなたが気に入らない人であっても――あなたの生産性、そしてあなたの会社の生産性はダメージを受けかねません。

それでは、どうやってあなたはこのような同僚と仕事上、効果的な関係を保っていけばよいかわかりますか?どうしたら彼らとの人間関係を確立し、維持し、さらには固い絆にするためにエネルギーと時間を費やしたい、なんてあなた自身は思えますか?

私の考えをご紹介します。

もし私たちに仕事が必要であるならば(必要でないという人がいるのでしょうか?)、それは同僚との人間関係を尊重し、維持していきたいということ意味しますよね。たとえ間接的にであっても。

私についていうと、まさに苦手な人に出会い、それでもその人と仕事をする必要があった場合、私の仕事を効果的にするには彼らに頼ることだと自分自身に言い聞かせることが役にたっています。そしてそれは、私も分かっていますが簡単なことではありません。でも、それ以外の方法は回避や怒り、欲求不満、不安、ストレスなどしかありません。私はこのように考えます。『オッケー、私はこの状況あるいはこの人があまり好きではないわ。でもゴードン・モデルのスキルを忠実に使えば、効果的に機能できるし仕事を達成させることができるわ』と。

実際、これらのスキルがより価値あるものとなるのはこのような時です。なぜなら率直で生産的、相手への尊重といったレベルで人と関わることができるツールだからです。

あなたのお考えはどうですか?

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[ニュースレター] 2012年8月号

─2012年8月号─「あなたの意図は一体何ですか?」

L.E.T.修了者の方々へ

先日、私は突然自分が鬱であることを認めざるを得ませんでした。私は、何と言いますか、とても怖気づいていました。私にとって、誰かにリーチアウトして『助けて』というのはそんな簡単ではありません。しかし、そうしなければならないと気付きました。何が私を助けてくれたと思いますか?当ててみて下さい。そうです。アクティブ・リスニングです。

さて、私はこのスキルについて既にたくさんのことを書いてきましたが、いつもよりはるかにこのスキルのとりこになっています。ほとんどの人にとって最も難しいスキルです。10月にサンディエゴで行われる特別なL.E.T.トレーナー・フォーラムにおいてトレーナーが一番にディスカッションしたいトピックであると挙げています。

横道に逸れましたが、助けが必要という話でしたね。私を助けてくれる人が私とは反対側のソファーに座り、一時間ほど私の話にアクティブ・リスニングをしてくれました。7-8回ほど2-3分の沈黙もありました。彼女は、「何か話したいことが他にあるのでは…?」とは言いませんでした。

その時、沈黙は金なりでした。私は彼女に何か言わなければ、彼女のペースで自分の問題を動かさなければというプレッシャーは感じませんでした。それは私のため、私のペースで、私の時間を私のアジェンダで過ごすものでした。彼女は私のためにそこにいてくれました。私を私でいさせてくれたのです。
(後で、私たちは訊き手としてこのセッションは彼女にとってどうであったかを話し合いました。彼女は以下のようにシェアしてくれました:『静かな時間を『パッシブ・リスニング』と呼んではいますが、私にとってそれは全然パッシブではありませんでした。沈黙の時、私は自分の舌を15回ほど噛みました。あなたの助けになると思われる質問やアイデアについて私は考えましたが、「いいえ!沈黙を破る誘惑を耐えなさい…今ここで彼女とともにいるだけにしなさい」と自分に言い聞かせました。』

アクティブ・リスニングの父であるカール・ロジャーズが言ったことを調べてみて下さい。『私たちが理解して聴く時、本当のコミュニケーションが起こり、批判する傾向が回避されます(『ロードブロック』を参照のこと)。これはどういう意味でしょう?それは他の人の観点から表現された考えや態度をみて、それは彼らにとってどう感じているのかを感じ、彼らが話していることについての基準枠を獲得することです(カール・ロジャーズの著書On Becoming a Personより)

私にとってどんな効果があったでしょうか?私を押しつぶしてしまいそうな問題に悩まされていたモヤモヤがなくなったのです。自由で、解放され、その日の終わりには新しい、創造的なプロジェクトや色々なことについての解決策まで考えられるようになっていました。アクティブ・リスニングの前と後とでは本当に驚くべきショッキングな効果でした。

L.E.T.のマスター・トレーナーであるBud Upshawに訊いたら(ヘルパーは)「”私のここでの意図は何ですか?”と自問してみなさい」と言われました。

ヘルパーの意図は私を助けることでした。ヘルパーにとってうなづけることでも、すぐに会話をヘルパーの思い通りに進めないことでした。意図は私が自分で問題に取り組み、解決するのを助けることでした。

「職場にそんなヘルパーがどこにいるの?」とか、「誰かのためにアクティブ・リスニングする時間はない」とか、「人の話を聞きたくないならどうするの?」とか言われるかもしれません。
そのような質問の答えをリストアップしてみました。

1.     職場で一番の聴き手であろう人を選び、守秘義務を守ってもらえるか訊いてみます。ランチに誘ってあなたと時間を過ごしてもらいます。
2.     時間がない?他の人の同じ問題で時間をどれくらいとられていますか?10分時間をとって彼らの話に耳を傾けるなら、お互いにとっていい結果になるのではないでしょうか?
3.     聴きたくない?そのような時は止めておきましょう。その気もないのに「あなたが言わんとしているのは…」などというたわごとは誰も聞きたくありません。時間があって、受け入れたいと感じている時にしましょう。最後に、信条の最初の言葉を覚えていますか?『あなたと私は、私が尊重し維持したいと考える人間関係にあります。』 ある意味、職場の同僚も尊重したい人たちではないでしょうか。アクティブ・リスニングで共感を示すことは『人に変化や学習をもたらす最も納得できる要因』です(カール・ロジャーズの著書A Way of Beingからの逸品です)。

来月は、現実に対立に対処する方法を2つ紹介します。では、皆さま、夏をエンジョイして下さい。

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[ニュースレター] 2015年11月号

─2015年11月号─「トーマス・ゴードン博士の『L.E.T.』は、なぜクラスルームで行うのか」

Date: November 9th, 2015
Blog post by: Linda Adams
 
 地元で都合よくL.E.T.リーダー研修を探すのは、時として難しいものです。今日、家庭でも普及したスマートフォンやインターネットを通じて、多くの人はL.E.T.ワークショップをオンラインで提供して欲しいと提案します。L.E.T.リーダー研修を、もっぱら対面で行い続けるニーズは、伝統や柔軟性の欠如に基づくものではありません。そこには非常に現実的な理由があります。L.E.T.リーダー研修はオンラインでは効果的に教えることができません。
 
雰囲気
 L.E.T.は、私たちの感情がどのように人間関係に影響を与えるかを、直接扱います。ワークショップは毎回異なる雰囲気や環境で行われます。それは、ワークショップに参加している受講者自身や、受講者がお互いにどのように関わり合うかで変わってきます。パーソナル・トレーナーが教材を通して受講者グループをガイドしていかない限り、感情的に緊張した雰囲気を安全な環境として維持するのは不可能です。L.E.T.ワークショップは人生を変えるほどの影響があります。そのワークショップの成功の秘訣は、訓練されたトレーナーによって導かれ、感情が安心してシェアされる空間での集中訓練です。このような環境は、教科書やビデオに基づくオンライン・セミナーという創造力の無い世界で創ることは不可能です。
 
フォーカス
 グループを分刻みで導き、休憩時間を守り、集中的な議論を奨励することのできる熟練したトレーナーの存在は、L.E.T.ワークショップで学習する本物のスキルをマスターする鍵です。理論だけを紹介する講義中心の学習プログラムとは違って、L.E.T.ワークショップでは本物のインターパーソナル・スキルが紹介され、練習の機会が与えられ、スキルが開発されます。このような種類のフォーカスは、オンライン授業やビデオによる授業では不可能です。そのような教育でのたった一つのインタラクティビティ(双方向性)は、前もってプログラムされ、前もって選択されたコンピュータ・ソフトウェアのパラメータ(測定可能な要因)だけだからです。仕事、娯楽、鳴り響く電話や玄関の呼び鈴などの気を逸らすものがあると、オンライン・プログラムでの学習の流れが中断され、L.E.T.ワークショップで教わる現実世界のインターパーソナル・スキルを学習して練習することが不可能です。
 
経験に基づいた学習
 L.E.T.ワークショップ成功の秘訣は、スキルを練習する際の遠慮のないディレクトな個人的関与です。これらのスキルは全てインターパーソナル・スキルですので、現実に人生で起きている体験談を持っている実際の人たちと練習しなければなりません。1対1のロールプレイで違いを直接経験し、その経験を事前課題で行った人間関係の演習と対比することで、スキルを実際に役立てることが可能になります。
 
グループの仲間意識
 L.E.T.ワークショップでは、個人的な対面でのインタラクションが、インストラクターや他の受講者全員とあります。このような人たちとシェアされる言語的および非言語的コミュニケーションは、オンライン・プログラムを通じて勉強できるインタラクションより、もっと深い本来の成長が望めます。グループの仲間意識は、L.E.T.ワークショップの早期に起こるぎこちないスキルの使用を通して生まれ、他の受講者と成功体験をシェアすることにより、各受講者のスキルがより洗練され、時として新しい、生涯にわたる友情の基礎を形成します。
 
人間関係
 3日間のL.E.T.ワークショップを通じて構築される人間関係は、単純なオンラインでのスタディ・プログラムやビデオによる講義では達成することは不可能です。劣悪なインターネットの接続環境、ビデオ会議のソフトがフリーズしてしまう、回線が切れてしまうなどの問題や、メール受信やテキスト・メッセージの受信問題など、トレーナーのコントロールの及ばない外部からの邪魔などの問題は全て、現実のインターパーソナルな人間関係の可能性を破壊してしまいます。このような人間関係があるからこそ、L.E.T.ワークショップは受講者同士が同じ部屋に着席して、質の高い練習をしてもらうことができるのです。他の受講者から得られる気づきで、自分自身、新しい発見へと導かれます。
 
 ゴードン・トレーニング・インターナショナル社とセカンド・ウィンド株式会社は、ゴードン・モデルの完全性を保証し、保護することに全力を尽くしています。L.E.T.ワークショップの完全性と有効性を保証するたった一つの方法は、クラスルームが基盤のセミナーでプログラムを提供し続けることです。クラスルームの環境では、現実の個人的なインタラクションが教わるスキルの実用性を強化し、これらのスキルをマスターすることで人間関係が改善されるのを目撃するという、人生を変えるほどの経験をします。本当のヒューマン・コミュニケーションやインタラクションは、コンピュータやスマートフォンのインターフェイスを通しては学習できません。ゆえに、私たちはL.E.T.ワークショップや他のプロダクトの提供をクラスルームで行うことにフォーカスし続けます。

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[ニュースレター] 2018年8月号

─2018年8月号─「人にひらめきを与え、教えるトーマス・ゴードン博士のリーダーシップに関する引用 No.4」

Date: August 11th, 2018 | BY Dr. Thomas Gordon
 
(L.E.T. bookからの引用)
 
私が問題をもつ時
 
Pages 101 – 104:
相手を効果的に支援する方法について理解したところで、今度はあなた自身を支援する方法を知る必要があります。他者との人間関係において自分たちのニーズを上手く満たすことができる人がいますが、それはなぜでしょう? 相手の行動があなたに問題を引き起こす時、どうやったらその人があなたに対して憤りを感じず、メンツを失わないで、行動を変えるような影響を与えることができるでしょうか?
私たちは皆、相手の行動が受容できないとか、私たちに問題をもたらしているとかいうメッセージを相手に伝えることを躊躇します。相手が傷ついたり、怒ったり、私たちを嫌いになったりするリスクがあります。そのような恐怖には正当な理由がない訳ではありません。誰が、あなたの行動は受容できないと言われたいでしょうか?人は高い頻度で、対決に対して、聞きたくないという否定的な反応を示します。そこから口論になるかもしれません。あるいは、相手は批判的なメッセージで報復するかも知れません。あるいは、相手は傷ついたり怒ったりして、その場を立ち去るかも知れません。あるいは、相手は防衛的になったり不愉快になったりするかも知れません。ですから、相手に対して自らを主張して対決するには、ある程度の勇気が必要です。
さらに、リーダーが対決することに不安を覚えるもう一つの重要な理由は、彼らが使用する特定の言葉が、もともとは彼らが子供だった頃、彼らに対決した大人たちから学習したもので、それが抵抗や報復を引き起こしたり、対決した相手との人間関係を傷つけたりする可能性が高いからなのです。私たちのL.E.T.ワークショップでは、インストラクターは簡単な演習を行い、その結果は一貫して、リーダーが問題を引き起こす相手に対決する時、対決のメッセージで使われる言葉は、不快だったり、脅迫的だったり、批判的だったり、道を説くものだったり、見下していたり、皮肉っぽいものだったり、対決された方の自尊心を傷つけたりするということを示します。

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[ニュースレター] 2010年11月号

─2010年11月号─「私は相手が自分で問題を解決できると信じることができますか?」

L.E.T.修了者の皆さま

相手が自分で問題を解決できると信じることが一番よい前提です。なぜならば、私たちは通常、人の問題解決能力を過小評価して過ちをおかしているからです。もちろん、人は必ずしも自分の問題に対する解決策を考えつく訳ではありません。

あなたが困っている人を助けようと申し出て、よい聴き手になろうとしても助けを必要としている人がその時に問題解決をする意思がない場合があります。そんな時には身を引いて、その人の気持ちを尊重するべきです。

それ以外の場合には、問題を抱えた人が問題が何であるかを述べて感情を吐き出すにとどまるだけなのに、明らかにそれで十分であることにあなたは驚くでしょう。解決策はなくても、聴き手からの共感が少し得られるだけでいいのです。感情を受け入れられるチャンスがあればいいのです。

助けを必要としている人が問題解決のプロセスのStep IとStep IIをするだけで前進する場合もあり、相手はあなたに話を聴いてくれたことにとても感謝し去っていきます。がっかりしないでください!多くの場合、彼らは後日あなたなしで問題解決のプロセスを完了させているか、後日あなたのところにもう少し助けて欲しいと言ってくるでしょう。

最後に、問題解決にはリソース(情報、ツール、お金)が必要であるのに、それを有していない人が多くいます。

チームメンバー: 『私はとても困っています。新しいソフトウェアを購入しなければいけないのですが、それをするだけの予算が部にあるかわかりません。』

リーダー: 『そうですね。厳しいですね。必要な金額が他のところに割り当てられていないか調べさせて下さい。後で連絡するということでいいですか?』

私たちはこのような状況を『正当な依存』と呼んでいます。相手が必要としているのにその人自身が持ち合わせていないリソースがあり、それをあなたに正当に依存しているような場合を言います。このような場合、アクティブ・リスニングは不必要というだけでなく、通常不適切なものとなります。

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[ニュースレター] 2013年11月号

─2013年11月号─「あなたは感謝に溢れている」

2013年11月12日
Blog Post by Michelle Adams

またこの季節がやってきました…ホリデー・シーズンの到来です!期待と興奮と歓びの感情に加え、私たちの多くは恐れ、ストレス、悲しみも感じます。私たち多くの人にとって、このシーズンは感情入り混じっていると思います。

この頃になると、特に感謝祭の時期ですが、父は食卓でみんなに何か一言「言わせていました」。みんなが美味しそうな七面鳥にかぶりつこうとしている時に、父は「順番に今年、最も感謝したいことを一人一人シェアしよう」と言うのです。

「えっ…マジ?今?」と私はため息をついたものでした。

みんな少し黙っていると、父が口火を切って…そしてとても驚くことを言いました。明確で、愛情たっぷりで、率直に。私が若い時には全く「わかりません」でした。しかし、時が経つにつれて、父が私たちに感謝のI-メッセージを送っていたことに気づきました。「今日、お客様に対して手伝ってくれてとても助かったよ、ミシェル」などという称賛ではなく、「お客様のために必要なものを店までわざわざ行って買ってきてくれた時、私も時間が節約できたし、本当に嬉しかったよ。それを伝えたかったのだよ。」というものでした。

確かに、父はとても自己開示的で私たち全員にとってとても良いお手本になっていました。感謝祭のシーズン、あなたもご自分の家族にとって、あるいは友達にとってそのようなお手本になれるかどうか考えてみて下さい。それは感謝祭の夕食のテーブルでなくてもいいと思います。みんなが揃う週末のどの時間であってもいいと思います。

時間をかけてご自分の家族の人たち–あなたとともに食卓について時間を共にする家族–についてよく考えてみて下さい。あなたが本当に感謝したい、本人とシェアしたい特定のことについて考えてみて下さい。そういうことを何度も考えたと思いますが、皆さんも私たちも時間を割いてそういう情報、私たちの人生でかかわる人たちへのフィードバックをそんなにしてきて来なかったのではないでしょうか?

そして、私がしたことがどのようにあなたを助け、あなたがどう感じたかを具体的に知ることは、「へい、ありがとう。よくできたよ!」と言われるより、よっぽどパワフルだと思いませんか?
皆様が感謝に満ちた平和なホリデー・シーズンを迎えられますように。

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[ニュースレター] 2016年10月号

─2016年10月号─「問題解決のミーティングのために必要な7つのベスト・プラクティス」

ミーティングは現代社会でビジネスを行う呪いです。多くの問題は一人の人間が自分で解決するには複雑過ぎます。大企業の中の異なる部署、それぞれがある問題の違う分野に対する責任、あるいは部署の中にある異なるチームが同じ問題に対する解決策を見つけ遂行する責任を持つのかも知れません。これは、企業の業務をシステム・アップグレードすることで大規模にオートメーション化する時、あるいは新製品ラインを導入する際に起こりえます。ミーティングは現代社会でビジネスを行う呪いですが、必要不可欠なものでもあります。では、どうやってミーティングをより効率的にすることができるでしょうか?
 
トーマス・ゴードン博士はミーティングの生産性を改善するための17の異なる方法を開発しました。そのうち、最も重要な7つの方法は以下の通りです。
 
ミーティングは同じ時間に同じ場所で行う。特定の問題に特化したミーティングは、いつものスケジュールで行い、毎回目的を持って行う。 ミーティングは小規模で行う(15名を超えない。5名なら尚良い)。問題に関連する各部署を代表して意思決定を行える権限を持つ人を一名特定して出席させる。同時に、その代表者が出席できない時に意思決定を委任されている代替者を選出しておく。 ミーティングは、リーダーではなくメンバーが当日のアジェンダのもっとも重要な項目が何なのかの優先順位をつけることから始める。リーダーはゴールを設定するが、グループが優先順位をつける。 不変のグラウンド・ルールを作り、ミーティングでは全ての人が貢献するチャンスを与え、誰もミーティングを独占しないようにする。 ミーティングのゴールに直接関連したアジェンダの項目にフォーカスする。当該ミーティングのゴールに関連しない問題の側面的議論へと脱線しないようにする。 お互いの得意分野をメンバーから根拠もなく推測されないようにする。ミーティングに出席する人は、代表している部署の専門知識を持ち、他のメンバーから信頼され選出される。 目的が1つ達成されたらチェックし、次のミーティングでの明らかな目的を設定する。  
トーマス・ゴードン博士の著書「Leader Effectiveness Training」では、これらのポイントの一つ一つに関してより詳細に解説しています。ここでは言及していませんが、著書ではミーティングの企画・司会について10の特徴についても書いています。しかし、これらのたった7つの原則を遂行しただけでも、ミーティングは飛躍的に効率化し、生産性が向上します。最も重要なことは、メンバーはミーティングを短く終わらせることができ、皆、ビジネスの本当の仕事――ミーティングで合意した解決策の遂行――に戻れることです。

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[ニュースレター] 2019年7月号

─2019年7月号─「地位に就くだけではリーダーではない②」

Date: July 27, 2019 | BY Dr. Thomas Gordon

 

(L.E.T. bookからの引用)

 

以下のリストの中のコーピング・メカニズムの多くは、皆さんも覚えがあるはずです。子供の頃に最も頻繁に使っていた特定のコーピング・メカニズムや、大人になった今でも使っているコーピング・メカニズムを確認したくなるでしょう。

 

  1. 抵抗、挑戦的態度、謀反、否定主義
  2. 憤り、怒り、敵意
  3. 攻撃、報復、反撃、権力者への嘲笑
  4. 嘘をつく、感情を隠す
  5. 他人を非難する、告げ口をする、騙す
  6. 支配する、威張る、弱い者いじめをする
  7. 勝ちにこだわる、負けず嫌い、完璧主義
  8. 同盟を組む、権力者に抵抗する組織をつくる
  9. 服従、従順、追従、おべっか
  10. 権力者にへつらう、ご機嫌をとる
  11. 同調、新しいことや創造的なことへの恐れ、事前に成功の保証を求める、権力者への依存
  12. 引きこもる、逃避する、空想をめぐらせる、退行する
  13. 病気になる
  14. 泣く

 

なぜ、リーダーになっただけでは成功したとは言えないのかが、よりはっきりしてきたでしょうか?事実上、リーダーという地位をつかんだぞ!ということは言えるかも知れません。たとえあなたがグループのリーダーシップをとる機会を得る前であっても、グループ・メンバーの目には、あなたは潜在的な管理者や支配者という新しいアイデンティティを持った人物として映るのですから。そして、あなたが権力と権限を実際に行使する前から、グループ・メンバーはすでにこれらのコーピング・メカニズムを組み合わせて使用することで対処する準備ができており、そうするようプログラムされているのです。

 もちろん、私はリーダーを志している人を落胆させるつもりはありません。むしろ、リーダーとグループ・メンバーとの間の人間関係を左右する独特のダイナミクスについて、私はただただ現実的でありたいのです。第一に私はこの本の論点を強調したいと思いますが、リーダーという地位にいるだけではリーダーとは言えません。なぜなら、リーダーは自動的にグループ・メンバーから尊敬され、受容されるわけではないからです。ですから、グループのリーダーシップを発揮して、グループ・メンバーにポジティブな影響を与えるためには、リーダーは特定のスキルとメソッドを学ばなければなりません。

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