[ニュースレター] 2009年9月号

─2009年9月号─「ゴードン博士の『ゴードン・モデル』について」

L.E.T.修了者の方々へ

今月のニューズレターの題材を探している時、偶然にこの記事に出会いました。これはゴードン博士によって書き表されたもので、職場でのゴードン・モデルの目的についての概要がよくわかります。―あなたはどう感じたか教えてください!

『人間的要素が最も大切であることをすでに認識し、組織でよい人間関係が保たれるのを受容しているリーダーにとって、このモデルは貴重なスキルと方法を提供することになるでしょう。

権力によって人々に破壊的な結果をもたらすのを避けたいのであれば、このプログラムの中には力によらない選択肢が数多くあることに気づくでしょう。

あなた自身がすべての意思決定をすることを止めたいのなら、意思決定をするチームの育て方を見つけ出すでしょう。

あなたがグループメンバーに良い影響を与えるのと同様に彼らもあなたに良い影響を及ぼすようなオープンで率直な互いのコミュニケーションを望むのなら、アクティブ・リスニングとI-メッセージのスキルを身につけることで達成できるでしょう。

最終ポイント:このプログラムでは決して行わないことが1つあります。それは特定の成果や結果をこのモデルから予想することです。ゴードン・モデルは方法論だけを教えています。

これらを使ってみると、あらゆる要素が影響し、違った結果がそれぞれの職場で達成されるでしょう。あらゆる要素とは、組織が行っていること、その中で働いている人々のタイプ、組織における経済的・財政的な限界などを指します。』

プログラムに関するご質問など、お気軽にお問い合わせください。

セカンド・ウィンド株式会社

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[ニュースレター] 2012年7月号

─2012年7月号─「あなたは査定がどれくらい「好き」ですか?なくなればいいのにと思いませんか?」

L.E.T.修了者の方々へ

リーダーシップ・スタディに特化している社会科学者は一般的に生産性の高いグループにはグループ・メンバーに高いレベルのモラールやモチベーションを育成する能力のあるリーダーがいると言っています。組織で最も効果的なリーダーは、アンフェアで不可能な結果をグループ・メンバーに要求せず、組織のトップ・マネジメントの目標や要求を実現させます。これらのリーダーが示す行動パターンは共感的リスニング、非難しないI-メッセージ、参加型意思決定、各グループ・メンバーの個々人のニーズを考慮する等々の基本的リーダー・メソッドに留まりません。
 
つまり、敬意をもって部下を扱い、フラストレーションの根源を取り除くだけではグループの生産性や達成率を最大限にするには十分ではありません。効果的なリーダーは目的を達成し、良い人間関係を維持することの両方に特化していなければなりません。このようなリーダーはグループ・メンバーに対して組織の生産性の目標の重要性やこれらの目標がどのようにグループ・メンバーひとりひとりに影響を与えるかを伝えます。リーダーが生産性の目標を伝える時の行動や態度は、グループ・メンバーがどうそれらの目標を受け入れ、達成されるかを決定づけます。
 
良い人間関係スキルはこのようなレベルの成功を収めるのに重要な役割を果たします。もしリーダーがグループからのインプットを許さず、組織の目標をグループに押し付けるなら、あるいは、リーダーが組織が設定した目標に対するグループ・メンバーの考えや気持ちを聞きもせず考慮もせず、生産性目標を達成できない時にはペナルティを課すだけならば、グループ・メンバーはリーダーからも組織からも利用されているだけだと感じるでしょう。グループ・メンバーは組織と不公平な関係であると感じ、組織の生産性目標達成の意欲がなくなるでしょう。
 
一方、組織が本当にグループ・メンバーのニーズに配慮して、尊敬の念をもって組織が対応していると確信するなら、組織が不公平な要求を押し付けているとは思わないでしょう。査定の効果的な方法を開発し、グループ・メンバーが生産性目標を達成した時に実際に目で見てわかる報酬を与えることは組織の効果的リーダーが示すべき重要なスキルです。
 
グループ・メンバーはしばしば査定を恐ろしいものと感じています。切迫した運命みたいな感覚は、リーダーと組織に対する嫌悪感に通じているかもしれません。もちろん、リーダーもルーチンの査定を恐れるようになります。次回は、通常の査定のやり方の欠陥がどのようにリーダーの役割を複雑にしているのかを指摘し、ルーチンの査定を行う新しい方法を紹介します。この新しい方法は『定期的プランニング・カンファレンス』と呼ばれています。リーダーがルーチンの査定を人間関係強化のためのツールに変化させ、チーム・メンバーが自分の生産性を最大限に引き出す学習の手助けをします。

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[ニュースレター] 2015年9月号

─2015年9月号─「あなたは対立を解決するために権力を使いますか?」

Date: September 15th, 2015
Blog posted by:  Michelle Adams

 皆さんもご存知の通り、対立解決法には異なる方法が存在します。権力に基づくものもあれば、そうでないものもあります。この記事を読んだ後、皆さんはどのタイプの対立解決法を選ぶでしょうか?
 
 以下は権力に依存するメソッドです(トーマス・ゴードン博士が開発した専門用語:メソッドⅠ、メソッドⅡ、メソッドⅢを使用します)。
 
– メソッドⅠ―あなたが勝ち、相手が負ける

 この問題解決のアプローチは、相手に解決策を強要する権力の行使に基づくものです。メソッドⅠを使う人は、基本的に『この人間関係においては、報酬 (++)と処罰 (- -)の形式を使って、私は権力を持っています。あなたが負けなければならないとしても、私が勝ちます。』と言っています。権力がない方の人は、一般的に『私はあなたの解決策を受け入れなければなりませんが、私に対して権力を使うことに憤りを感じます。機会があれば、あなたに復讐する方策を見つけます。』というスタンスです。

– メソッドⅡ―相手が勝ち、あなたが負ける

 許容することで問題解決するアプローチは、権力を持つ人が諦めて、相手の要求に従います。力関係が同じならば、一人がもう一人の要求を受け入れます。メソッドⅠとⅡは権力の行使を伴い、2つの状況では両方とも相手を復讐に燃える、憤る敗者にします。同等の力関係にある人たち(仲間、同僚)の間であっても、様々な形の個人的な権力によって一方的な解決策を引き起こすために使われます。

 メソッドⅠとⅡは両方とも以下の前提に基づいています。
1.      一方あるいは他方が報酬と処罰を与える権力を保持している。
2.      一人の人が個人的なニーズを満たすために、相手の力の原動力に依存している。
3.      権力を持たない人は、権力を所有している人を恐れている。
4.      人間関係で一人だけが自分のニーズを満たす。
5.      相手は、例えあったとしても、部分的なニーズの満足感しか得られない。
 
 以下は、権力を使わない方法です。

– メソッドⅢ―あなたが勝ち、相手も勝つ(No-Lose)

 メソッドⅢは、権力に基づくメソッドとは異なり、非常に異なる前提に基づいています。
1.      当事者双方のニーズは、どちらも等しく重要であるとみなされる。
2.      問題は、解決策ではなくニーズという観点で提案される。
3.      権力は極端な非常事態でない限り、使われない。
 
 ここでご紹介した通り、当事者双方の姿勢は、その力関係が同等であろうとなかろうと、民主的でお互いのニーズに配慮しています。『あなたのニーズと私のニーズの両方を満たす解決策を一緒に見つけましょう。お互いが勝ち、誰も憤った敗者にならないように。』と実質的に言っています。
 
 メソッドⅢのアプローチの主な強みは、人間関係を傷つけるのではなく強化します。誰も負けず、逆にお互いが勝ちます。憤りの感情や不公平感は、よって問題解決の過程で排除され、相互尊敬や当事者全員のニーズに対する気遣いに取って代わられます。
 
 メソッドⅠやメソッドⅡの結果に居心地の悪さを感じている多くの人々は、妥協という選択肢に頼ります。誰も負けないけれども、本当は誰も勝つこともありません。お互いにできる限り勝とうとし、できる限り負けないように努力します。このアプローチは、しばしばゴードン・モデルという選択肢『No-Lose対立解決法』である『メソッドⅢ』と混同されがちです。

 妥協すると、当事者双方が不満を感じる可能性があり、解決策は双方の間に立ちはだかる壁になるかも知れません。妥協策は実際にはトレードオフと約束からなっています。お互いに相手がこの妥協策における自分の提案部分をないがしろにしないか、注意してみていなければなりません。通常、解決策の『売買』が伴い、時としてニーズは特定されないままの場合があります。勝ち負けの懸念や感情がしばしば残ってしまいます。
 
 メソッドⅢでは、第一の大きな違いは態度です。お互いが満足するWin-Winな解決策を真摯に求める気持ちが、そこにはあります。第二に重要な違いは、ニーズは解決策の前に来ることです。解決策が考慮される前に、双方のニーズが特定され、明確にされます。

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[ニュースレター] 2018年7月号

─2018年7月号─「人にひらめきを与え、教えるトーマス・ゴードン博士のリーダーシップに関する引用 No.3」

Date: July 7th, 2018 | BY Dr. Thomas Gordon

(L.E.T. bookからの引用)

感情 part 1
Pages 81 – 83:
 
人は、およそ幼少の頃から感情を良くないものであり危険なもの─良い人間関係の敵─というふうに見なすよう教え込まれています。人は、自分自身の感情または自分を取り巻く他人の感情を恐れながら育ちます。なぜなら、彼らは生活の中で、大人たちから次のようなメッセージをたくさん受け取ってきたからです。

  
「自分の弟を嫌いだなんて、二度と言わないでちょうだい。」
  
「起こったことに、がっかりすべきじゃないよ。」
  
「何か良いことが言えないなら、何も言わないでちょうだい。」
  
「そのことを後悔しないで。明日はきっと良くなるよ。」
  
「恐れるものなんて、何もないよ。」
  
「そんなに気を落とさないで。」
  
「プライドを捨てなさい。」
  
「口を慎みなさい、お嬢さん。」

 
やがて、私たちは感情を表現することをこの上さらに固く禁止される事態に遭遇します。それは、仕事の世界です。私たちはそこで、感情が職場には全くもってふさわしくないと警告を受けるのです。どういうわけか、感情や喜怒哀楽は、私たちが職場で望む人間関係に要求される合理性や希薄さとは正反対のものとみなされています。心配事を職場に持ち込まず、口を閉ざす行動が、職場で働く人間としてふさわしいものと考えられています。人は、これらの行動が高く評価され、長い目でみれば報いられると感じているのです。

感情 part 2
 
この蔓延している抑圧的なグループ規範は、心理的健康を損ねることに寄与するに留まらず、組織的な有効性において逆効果です。誰でもよく知っているように、人々と仕事をしていると、必然的に穏やかなものから強いものまで、ありとあらゆる感情が発生します。焦燥、怒り、フラストレーション、失望、痛み、恐れ、つまらなさ、絶望、憎悪、苦痛、落胆などなど。こういった感情を経験することが不健康なのではなく、それを抑制することのほうが不健康なのです。あなたの感情を絶えず押し殺すことは、間違いなく「あなたの健康に害をなすもの」で、最終的に潰瘍、頭痛、胸焼け、高血圧症、けいれん性結腸または他のあらゆる心因性の問題を引き起こします。抑制された感情は、仕事からあなたの気を散らせ、あなたの有効性も減少させます。

Page 85:
 
感情は一時的なものです。誰かが、「こんな仕事は大嫌いだ!」「サラとは一緒に仕事できない」「ここでは、誰も私の仕事を評価してくれない!」などと言った場合、ほとんどの人はこうした感情が、どちらかと言えば永続的で変えられないもののように思うことが多いようです。そして通常、感情が強ければ強いほど、それはより決定的で取り消せないように聞こえます。たとえば、もし私の妻が玄関で私を迎えながら「私はあなたにひどく腹を立てているの!」と言ったとしたら、私の咄嗟の反応は、何か気に障ることを言ったようだな、妻は二度と私に対して今までと同様の気持ちを抱かないだろうな、といったものになるでしょう。「もう二度と一緒には、どこへも行かないから」と子供が思わず口走ったとしたら、親御さんたちもまた似たような反応をするでしょう。

 
幸いにも、ネガティブな感情はかなり一時的なことがあります。その理由の一つは、「あなたの注意を十分に引きたいの」とか「あなたがどれくらい私に嫌な思いをさせたかを知って欲しいの」といった気持ちを伝えるために、人々はわざと強い否定的な感情をコミュニケーションの記号として選択するからです。

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[ニュースレター] 2010年10月号

─2010年10月号─「あなたが・・・する時、私は・・・と感じます。なぜなら・・・だから。」

L.E.T. 修了者の皆さま

あなたが・・・する時、私は・・・と感じます。なぜなら・・・だから。
(今さら聞けないI-メッセージとYou-メッセージの全て)
 
1.  You-メッセージは相手を判断したり、評価したり、非難したりして、その人に恥をかかせたり傷つけたりします。 『あなたは思いやりがない』、『あなたは遅刻した』、『あなたは間違っている』など。You-メッセージは人間関係を傷つけます。
 
2.  I-メッセージは自己開示です。それはあなたについて描写します。それは本物で、正直で、自己一致しています。それはあなたの気持や経験を表現したものです。I-メッセージはあなた自身の内的現実のみを表現しているので、他者の評価や判断、解釈は含みません。

ゴードン・モデルは4つの異なる種類のI-メッセージを提供しています。
 
1.  宣言的I-メッセージ はあなたの信念、考え、好きなもの、嫌いなもの、態度、感情、意見、意図を開示します。
 
例:

『昨日のミーティングで私の意見を支持してくれて感謝しています。』
・『私は飛行機に乗るのが嫌いです。』
・『私は踊るのが好きです。』
・『私は精神的ですが、宗教的ではありません。』

2.  応答的I-メッセージは他人からの受容しがたいリクエストに応答する自己開示です。『できません』とか『できないと思います』と言う(これは責任放棄です)のとは反対に、自分の感情に責任を持ちます。応答的I-メッセージは2つの部分からなります―あなたの感情とリクエストを承諾した際に生じるであろうあなたへの影響(あなたの理由)。
 
:
『いいえ、日にちを変更するのは嫌です。なぜなら、私は既に休暇の予定を入れてしまったから。』
・『いいえ、スピーチをするのは嫌です。あがってしまいますし、私の業績はあまりいいと思っていませんから。』
・『今日はランチに行きたくありません。今ダイエット中ですから、レストランに行くと誘惑にかられますから。』
 
3.  予防的I-メッセージは他の人からの協力やサポートをあなたが必要としていることを開示します。あなたが何を望んでいるかがわかれば、他の人もあなたのニーズを満たそうとしてくれるでしょう。予防的I-メッセージは他の人に前もって変更を知らせたり、驚かされたりするのを防いだり、変更に対処したりするのを助けますから、多くの対立や誤解を防いでくれます。
 
:

配偶者/パートナー:  『今年の休暇は私の家族を訪ねたいと思っています。ずっと会っていないし、どうしているか音信不通ですから。』
・学生に対して:  『休暇に入る前にレポートを返せるように、月曜日までにはレポートを提出して下さい。』
・家族に対して:  『レポートをたくさん評価しなければならないので、明日の夜は早めに夕食をとりたいです。』

4.  対決的I-メッセージは相手の行動があなたのニーズを満たす妨げになっていることを知らせます。ここでのフォーカスはあなたの動揺した感情とあなたの満たされないニーズであり、あなたの目的はあなたにとって問題となっている相手の行動を変えてもらえるよう影響を与えることです。このような場合、あなたは怒り、動揺、恐怖、心配などの感情を経験しており、You-メッセージを送りたくなります。

You-メッセージは相手、人間関係、最終的にはあなたに対してとてもダメージを与えるものですから、相手の行動に反応して即座にYou-メッセージを送らないようにするのが大切です。代替案としてはI-メッセージで応答します。

対決的I-メッセージには3つの要素があったことを思い出して下さい(3つの要素はどの順番で言っても大丈夫です)。1)非難しないで相手の受容できない行動を描写する、2)その行動があなたに与える具体的な影響、3)あなたの感情
 
:
1.  子供に対して:  『時間通りに学校から帰宅しないと、私はとても心配して仕事にも集中できません。』(You-メッセージだと、『あなたは余りにも思慮に欠ける』などとなります。)
 
2.  同僚や学生に対して:  『あなたが私のプレゼンの最中におしゃべりをすると、私が何をしゃべっていたかわからなくなって集中できないから、不満に感じます。』”(You-メッセージだと、『あなたは無礼ですね。』などとなります。)
 
3.  同僚に対して:  『私の仕事に影響のある会議を開くのに私を呼んでくれないと、自分の仕事がやりにくくなる決定がなされるかと思い不安になります。』(You-メッセージだと、『あなたは私の意見はどうでもいいと思っているのですね。』などとなります。)
 
対決的I-メッセージは相手に抵抗や防衛的反応を生み出すので(誰も自分のしていることがOKではないとは思いたくないので)、アクティブ・リスニングにギア・シフトすることが大切です。
 
相手の感情を吐き出させ、『感情の温度』を下げることが目的になります。『感情の温度』が下がったら、あなたのI-メッセージを再度送ることができます。その時には相手はあなたのI-メッセージを聞いて応答してくれる確率が高くなるでしょう。

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[ニュースレター] 2013年10月号

─2013年10月号─「今日のリーダーたちを明日へと導くのに必要なツール 」

今日のリーダーたちを明日へと導くのに必要なツール 

さて、皆さんは「ちょっと待って。私はリーダーではないから、これは私には当てはまらないわね。」と考えているかも知れませんね。私はここで以下の記事をご紹介して、その考えに反論してみたいと思います。

ある時、あなたが誰かを助けていたり、仕事の仕方を教えていたり、手順を説明していたり、誰かをメンターとして指導していたり、あるいは単に同僚を相手にチャレンジングなシチュエーションに陥っていたりして、I-メッセージで難しい会話をしなければならないとします。

私たちは皆、一日を通してさまざまな形で『リーダーシップ』の役割を担っています。ですから、リーダーシップの役割について共感するものがあれば、この記事を読んでみて下さい!共感できないとしても、頑張っている私を許してくださいね。

以下の記事は皆さまが参加されたL.E.T.ワークショップのプログラムを開発したトマス・ゴードン博士が書いたものです。記事の抜粋と全文をお読みになりたい方のために記事が掲載されているリンクを記載いたしました。役に立ちますし、洞察力に富んでいて、思考の糧となると思います。

リズ・カーターは職場の銀行で業務部のスーパーバイザーに抜擢されました。同じ頃、ウェイン・ハワードは彼の所属するサービス・クラブの社長に選ばれました。アンドレア・マーティンは遂に自分の会社の営業部門のバイスプレジデントになるという生涯の野望を成し遂げました。

最前線のスーパーバイザーとして6年間を製造会社で勤めた後、エリック・モリソンは工場長に昇格しました。アナ・ヴィテールは大学の生徒会長に選出されました。

彼らの友達は新しいポジションに値する仕事をしてきたと、お祝いの言葉を言ってくれました。一人の人はご主人に電話し、その良い知らせを興奮して話しました。もう一人は自分の家族を夕食に連れ出してお祝いしました。皆、自分たちが成し遂げたことに誇りを感じていました。皆、自分は『到達した』、『昇格した』、『頂点に上り詰めた』と内心思っていました。

これらはリーダーシップのポジションに任命される人の普遍的な反応です。彼らは、『自分はやった』と感じています。しかし、実際はリーダーシップの地位に到達した人は誰でも、まだ成功した訳ではありません。それは単にスタート位置に着いたに過ぎません。

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[ニュースレター] 2016年9月号

─2016年9月号─「悪いリーダーシップをよく観察:ケーススタディ」

Date: September 6th, 2016 | BY Marie Bryson
 
もし、私の人生の中で一つだけ真実なものがあるとしたら、これです。その人と私は全てにおいて全く正反対であるということです。私はステーキが好きで、彼は牛挽肉が好きです。私はものすごいレア肉を注文するので、キッチンでは温めたオーブンに肉を滑らせるだけでOKです。彼はすごいウェルダンの肉を注文するので、真っ黒になるまでオーブンに入れておかなければなりません。私は極めてカジュアルで、彼はものすごくカッチリしています。
 
そして、仕事です。
 
私は生きるために仕事をするタイプの人間です。彼は仕事をするために生きています。彼の自然の生息地はオフィスです。休暇?休暇は彼をストレスで参らせます。なぜなら、彼は職場を離れなければならないからです。
 
最近、私は口をぽかんとあけて彼を見ることがありました。なぜなら、「今週末、上司が車にひかれてしまえばいいのに・・・」と呟いたからです。
 
この時は本当に人が変わってしまった感じで、一皮むいてサイボーグである本当の自分を見せた方がいいのではないかと思うほどでした。
 
人は仕事ではなく上司を去る
 
私たちは皆、こんなことを耳にしたことがあるはずです。案の定、最近のGallupの調査によると、半数のアメリカの労働者は人生において上司が原因で仕事を辞めたことがあると言っています。数か月前、上司が新しくなったという人を知っています。彼は新しいレポーティング・ライン(新しい上司との関係)を疎ましく思っていたことも私は知っていました。しかし、彼の口からあの言葉を聞くまでは、状況がそんなにひどいということを知りませんでした。
 
こいつは、私が生きてきたのと同じくらい長く職場にいる奴なんだ。優しい人ではないね。ほとんどの期間、彼は週に60時間は働くことを期待しているマルチ・ナショナル企業で働いてきたんだ。そして、彼はそれをこなしてきた。喜んでだよ。
 
私:「車にひかれたの?うわぁ、あなた本当に上司のことが嫌みたいだね」と言いました。相手が問題を抱えていることを認識したので、アクティブにシフトしました。
 
彼:「あいつはあれをやっているんだよ。何をするか、どうやってするかを逐一指示するんだ。あいつは皆をクズ扱いするんだ。」
 
私:「あなたの上司はあなたをマイクロマネージして、あなたの同僚に対する扱いもひどくて、あなたを苛立たせるのね。」と私はフィードバックしました。
 
彼:「そうなんだ。例えば、私は会議の席ではノートパッドでメモを取るんだよ。紙のノートだよ。いつもそうしてきた。永遠に。今日奴は文字通り、会議を止めて、グループ全員の前で私に言ったんだ。このメモを取る行為が奴をとてもいらつかせると。そして、それは具体的な何かに影響を与えている訳ではないんだ。全く何も。奴はただ単にメモ取りが嫌いなんだ。なぜなら…えっと、奴は嫌いなだけなんだ。他の皆はラップトップでメモを取っているんだけど、それがなんだっていうんだ?私は違う。私は紙に書く。会議で議論したことを覚えていないという訳ではないよ。準備しないで行くことはないから。私の仕事の質に影響はない。これが私のやり方なんだ。今、それを変えるつもりはないし、奴にどんな影響があるっていうのかサッパリわからない。」
 
私:「そうね。あなたは、上司がただ単に嫌いという以外、何も特定の理由があるわけでもなく、権限をあなたに振りかざそうとしていると感じているみたいね。」と私は言いました。
 
彼は相槌を打ち、「それでもう一つ思い出した。相槌だよ。」
 
私:「相槌…それについてもっと詳しく話してくれる?」
 
彼:2-3ヶ月前に私たちは大きなグループで会議をしていたんだ。奴は仕上げなければならないある仕事について話していたんだ。私は奴の言っていることを理解したということを承認するために、相槌を打っていたんだ。奴は私の方をまっすぐ見て言ったんだ。「私は君に相槌を打ってもらわなくてもいいんだよ。私は君に理解して欲しいだけなんだ。」
 
神聖なロードブロック8番、バットマン
 
「そして、一ヶ月前に奴が持ち出したことがあるんだ。小さな部署だし、私たちは皆、ユニークな責任がある。別の会議で、奴はプレゼンで私たちがやっていること全てをリストアップしたスライドを見せたんだ。スライドでは1つのボックスにチェックマークがなく、奴はチェックマークが入っているところについては全て素晴らしい仕事をしていると言ったんだ。チェックマークがないものについて、一体誰の責任か皆わかっていた。公の場で侮辱したんだ。それに、奴以外の皆は同意していないよ。私たちはチェックマークがないものについて責任を負っている人と彼の仕事ぶりを尊敬しているんだ。上司はどういう訳か、それを持ち出した。信じられないほど、不愉快だったよ。」
 
私たちは話し続けました。彼の元上司からの人事考課は輝かしいものでしたから、彼は心配しています。しかし、間違いなく職場のハラスメントとも思えるような上司の下での次回の人事考課について、彼は心配しています。
 
私は彼の心配について話せる人は誰かいないのか聞きました。「人事部は従業員の側に立っていると考えれば、話に行くかも。でも、わからないから最悪なんだ。」
 
もし状況が改善しないなら――そして、人事考課が去年に比べて輝かしいものではないなら――彼は新しい仕事を探し始めるかも知れません。そして、そうなってしまったら、悲しいです。なぜなら、彼はこの上下関係になるまではこの仕事に満足していたからです。
 
これは、不幸にも、悪いリーダーが認められて、大事にされ過ぎた職場の現状です。彼らが最初に感情的に健康な職場を作る責任について教育され、その責任を負わされていなければ、不必要な離職率の高さ、従業員の仕事に対する熱意の欠如、生産性の悪さというコストが組織にかかります。

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[ニュースレター] 2019年6月号

─2019年6月号─「地位に就くだけではリーダーではない」

Date: June 30, 2019 | BY Dr. Thomas Gordon

 

(L.E.T. bookからの引用)

 グループのリーダーになると、どうしてもグループ・メンバーとの関係に顕著な変化が生じてきます。以前は仲間や友人であった人たちが、突然あなたに対する態度を変えてしまいます。あなたは彼らの「上司」であり、彼らはあなたの「部下」なのです。つまり彼らが「あなたにご報告を申し上げる立場」となって、あなたは「責任を負う立場」となるのです。

 あなたがそのグループのリーダーになるために外部から連れてこられたのだとしても、広い範囲の好ましくない反応――たとえば、疑惑、不信、敵意、おべっか、消極的抵抗、不安に遭遇するのだという覚悟をしておきましょう。そして、中にはあなたが新しい仕事に失敗して面目丸つぶれになるのを、見たがっている人がいるという可能性を忘れてはいけません!

 人間というものは、本来備わっているこのような否定的な反応パターンを自然にとるものです。こうした態度は、子供の時に学習します。リーダーは、それぞれのグループ・メンバーの「インナーチャイルド(内なる子供):子供時代の経験」を受け継ぎます。なぜならば、私たちには、過去に子供だったという歴史があり、様々な大人たちと親密に多数の人間関係を持ってきたからです。その大人たちというのは、両親、祖父母、学校の先生、コーチ、ボーイスカウトのリーダー、ピアノ教師、校長、そしてもちろん悪名高い教頭もそうです。このような大人たちは全員例外なく、私たちが子供だった時代に権力と権限を持っており、そのほとんどが権力と権限を頻繁に行使してきます。そのため子供たちは皆、このような「権力者」に上手く対処するために、いろいろな行動を試みるものです。彼らのコーピング・メカニズムには効果的なこともあれば非効果的なこともあります。上手くいく対処法は何度も何度も使われ、子供たちをコントロールして支配しようとする他のすべての大人たちへの習慣的な反応になるのです。

 このようなコーピング・メカニズムは、子供たちが思春期に入っても、成人期に入っても、めったに捨てられることはありません。それらは引き続き必要不可欠な大人の人格の一部として残り、権力や権限を持っている人と人間関係を構築する際に呼び起され、あるいは無意識のうちに誘発されます。ですから、すべての大人たちは本質的に「インナーチャイルド(内なる子供):子供時代の経験」を心に抱いており、それはリーダーへの反応に非常に強く影響するのです。

 権力者と無理やり新しい関係に突入する時、人びとは生涯にわたって自然と習慣になっている同じコーピング・メカニズムを使っています。これが、新しいリーダーがグループ・メンバーそれぞれの持つ「インナーチャイルド(内なる子供):子供時代の経験」を引き継ぐ理由です。彼ら独特のコーピング・メカニズムは既に現在しており、すぐにでも使用可能な状態にあります。リーダーがコーピング・メカニズムを引き起こすきっかけを作っているのではありません。それにも関わらず、グループ・メンバーは最初ほとんどのリーダーを管理者もしくは支配者としてみなすので、リーダーに権力や権限を行使するつもりがなかったとしても、グループ・メンバーはこのような反応を示すのです。

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[ニュースレター] 2011年9月号

─2011年9月号─「職場で『人間関係』のあれこれを助けてくれる新しい手段」

L.E.T.修了者の皆さま

夏が去り、秋の到来です。今日は、職場で『人間関係』のあれこれを助けてくれる新しい手段をご紹介します。

L.E.T.のブロガ―がここ2-3週間で提供してくれた記事を読んでみて下さい。

アップル社にスティーブ・ジョブズがいない?組織は一人のカリスマ・リーダーにどれだけ依存しなければならないのか?

世界で何度もテクノロジーの在り方を変えた男が退陣しました。スティーブ・ジョブズは確かにこれまでに最も高く評価されたCEOでした。彼は間違いなく最もよく知られた人物でした。アップル社がこれからジョブズ氏なしでどれだけ上手く舵をとっていけるかに関しては様々な憶測があります。しかし、組織のリーダーが答えなければならない質問は、リーダーはその組織にどれだけの影響力を持つべきか、です。社員がインスピレーションを得られるダイナミックなリーダーを組織が持つのは健全なのでしょうか?指示を仰ぐためには?許可を得るためには?謝罪するためには?アップル・コンピュータの成功に異論を差し挟むのは難しいです。あらゆる局面でアップルは成功しました。しかし、ほとんどの人はスティーブ・ジョブズをトップには据えていません。スティーブ・ジョブズは頭がよく、聡明で、多分天才とも言えることについて異論はありません。しかし、彼は偉大なリーダーだったでしょうか?その疑問に対する答はまだ出ていません。アップル社が今成功していてジョブズが退陣するなら、彼のリーダーシップは良かったと言うでしょう(例え彼の癇癪持ちは別として)。もしアップル社が低迷していたら、彼のリーダーシップに疑問を持つことでしょう。


偉大なリーダーは自分がいなくても繁栄する組織の構築を常に自分の目標としています。本当の偉大さがその目標の敵です。では、アップル社はスティーブ・ジョブズの『Reality Distortion Field』(すなわち、一見不可能にみえる冒険的事業を人に受け入れさせるジョブズの悪名高い能力のことです)がなくても生き残ることができますか?誰もわかりません。しかし、凡人の私たちにとってより広範な質問は、どれだけリーダーに依存することが組織にとって健全で許容できるのかということです。立ち上げの時期はしばしば非常にリーダーに依存していますが、組織が成長するにつれガイダンスをリーダーに依存することもなくなれば、組織が生き残る可能性が高まります。過剰依存は組織にいくつかの問題を引き起こします。

▶︎  チーム・メンバーは自分でモノを考えなくなります。チーム主導のリーダーシップの利点の一つには、メンバーがより創造的で機知に富むようになることです。もし後から文句ばかり言われるならば(『スティーブならどうするだろう?』)、メンバーは『異なる意見を言う』ことを制限してしまうでしょう。
▶︎  コミュニケーションは押さえつけられます。もし、全員が行動を起こす前に全てのアイデアをボスに確認しなければならないとすれば、コミュニケーションのチャネルがパンクして、最後には全てのシステムがスローダウンしてしまうでしょう。
▶︎  組織は危険回避的です。人々はリスクをとることを止めてしまい、そうすることでチャンスをモノにすることもできなくなってしまいます。リスクなければ成長なし。
恨みがつのります。善意あるリーダーがいる組織であっても、依存し過ぎると人々は活用されていない、過小評価されている、窒息しそうな感じを持ちます。


スティーブの『チーム・ビルディング』アクティビティをこれからは止めます。ありがとう。

『チーム・ビルディング』むずかゆい、吐き気がするような同様の質の『ごめんなさい。私、お風呂場を自分の歯ブラシで磨いているのというような反応』を引き出す他の言葉はありますか?

ご婦人、紛れもない事実ですよ

Dragnetのノー・ナンセンスのジョー・フライデー巡査部長を覚えている年配の方もいらっしゃるでしょうが、彼は証人の思い込み、理論、結論あるいは解釈に我慢が出来ない性質でした。彼は『紛れもない事実』だけが欲しかったのです。犯罪を解くカギはまず状況の全ての事実を確定することだと彼は信じていました。他の全ての問題にも同様に当てはまることです。まずすべきことは、事実が何なのかはっきりさせることです。

あなたのガーデンはどのように育ちますか?リーダーのための組織的ガーデニングの原則

園芸家は目的をもって予定を立て、適切な植物を選び、土を整え、注意深く植物を植え、肥料をやり、水をまき、雑草をむしり、枯れ枝を取り除き、収穫します。園芸家は緊急事態のプランも持っていなければなりません。害虫についてはどうするか?干ばつは?水害は?ホーム・オーナー協会からの苦情メールは?同様の原則が組織のリーダーにも当てはまります。

アクティブ・リスニング: 変化の痛みに対する対抗手段

チェンジ:(定義)1.小さい単位のお金、2.通常マネジメントにより開始されるアクションで、怒り、恨み、敵意、文句、辞任の脅し、やる気の喪失、暴動、その他不満の表現を起こさせる可能性のあるアクションのこと。ほとんどの人はチェンジが好きではありません。小さなチェンジでも努力が必要ですから、難しいものです。変化は人の日常のルーティンを中断させ、心地よいゾーンから引きずり出してしまいます。

契約を結ぶ方法: 対立を解く方法と妥協することの違い

こっちで一兆円、あっちで一兆円!そのうちあなたは本当のお金について話しているでしょう。ここで契約です。銀行からの雇われ暴力団はホワイト・ハウスには現れず、家具を運び出し始めました。クイック・ストップのティーンエイジャーは政府が6本入りのビールを買おうとする時、クレジット・カードをもらいません。妥協点を見出しました。それがアメリカのやり方です。そうでしょ?多分・・・。

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[ニュースレター] 2014年9月号

─2014年9月号─「助けて! 解決が止まらない!」

Date: September 8th, 2014
Blog post by: Michelle Adams

 ゴードン・モデルのワークショップ(L.E.T.、P.E.T.やシナジスティック・セリング等)を受講した方々、問題の所有権の概念を覚えていらっしゃるでしょうか(そう望みます!)。私たちの多くは、多分、ほどんどの人は傾向や欲求として、他の人が苦労していたり動揺していたりする(私たちの行動の窓で彼らが『相手が問題を持つ』エリアにいる時)のを見ると、それらを解決して回復させてあげたいと思うでしょう。
 
 私たちの目的はそういう人たちの痛みを和らげてあげることですよね?あるいは、もしかしたら...私たちが行うこの問題解決の支援が本当は私たち自身の痛みを和らげるためなのかもしれません。何故なら、相手が経験している状況を見るのは気づまりだからです。正式には私たちの仕事の一部だからかも知れないですよね?つまり、問題解決をすることが。私がリーダーである、マネジャーである、あるいは親であるならば、問題を解決して私たちの人生を上手く乗り越えることは私がすべきことですよね、そうですよね?

 問題の所有権のこの概念について私が様々な情報源から集めた情報をシェアさせて下さい!

 解決屋のあなた、よく聞いてください!

1.ゴードン・トレーニング・インターナショナル社(GTI)の創設者であるトーマス・ゴードン博士が執筆した『Leader Effectiveness Training』の書籍より:

 『責任の所在を、問題を所有している人に帰属させることは重要です。何故ならば:

 まず、チーム・メンバーが自ら問題を解決するチームのリーダーは多くの利点を享受し、利益を生む健全な投資をしています。チーム・メンバーはリーダーに依存することが少なく、自己決定でき、自分のことは自分でし、自分で問題解決をする能力があります。
 
 次に、グループ・メンバーがその人生でも仕事上でもそれ以外の状況でも出くわす個人的な問題の複雑さと多様性についてリーダーには充分な理解がほとんどありません。結果的に、問題解決の責任の所在を、支援を必要とする人に帰属させるスキルは、ほとんど情報がない問題の答えを見つけ出すという不可能なタスクからリーダーを解放してくれます。とても熟練したプロのカウンセラーであっても、他の人の問題は通常、カウンセラー自身の理解を超えている、制限されていることを認識しています。時として、とてもプレッシャーを感じますが、自分のクライアントの解決策をカウンセラーが生み出す責任は負わないようにしています。』

2.ゴードン・トレーニング・インターナショナル社(GTI)の代表取締役社長であるリンダ・アダムズ氏が執筆した『Be Your Best』の書籍より:

 『問題の所有権を相手に委ねることほどホッとして自由な気持ちになれる経験はありません。それは、あなたが問題解決の責任を負うことは金輪際ないということです。他の利点としては:

– あなたは全ての答を持っている必要があると感じるプレッシャーから解放されます。
– あなたは相手が問題解決することを許します。そうすることで、相手に自分自身の認識や判断で自立心、責任感、自信を持つよう支援します。
– あなた自身の人生、ニーズや問題に責任を持つことは、一方で相手にも同じことをする自由を許すことでもあります。
– あなたの解決策はしばしば相手にとっては最善策ではありません。
– 相手の問題に対する解決策を与えることのリスクは、もし解決策が上手く行かなかった時に相手から非難されることです。
– 相手が提示した問題の水面下にあるものを知ることは困難です。もしあなたがあなた自身の解決策にすぐに飛びつくと、相手がより深い感情や問題に触れることを阻むかも知れません。
– 相手の問題を引き受けて解決策を提案することで相手はあなたにますます依存するようになります。』

3.ゴードン・トレーニング・インターナショナル社(GTI)の認定マスター・トレーナーであるビル・スティネット博士が執筆した『How DOES L.E.T. Work Exactly?』の書籍より:

 『多くの組織では問題の所有権について多大なる混乱をきたしています。所有願望、コントロール願望、非難せずにはいられない傾向、根拠のない思い込み、その他の非生産的な行動は組織において多大なミスや安定性の欠如につながります。私はしばしば「全ての問題を所有」しようとするマネジャーに出くわします。よいパフォーマンスをあげたい、全てのことを「掌握して」いたいという願望に動機づけられているのですが、そのように組織を見るやり方は持続不可能です。このようなやり方をするマネジャーは究極的には失敗します。

 反対に、一部のマネジャーたちは機会があれば非難の矛先を変えようとします。これもまた、必勝法ではありません。もし参加者が正しいことをしようというモチベーションがあるなら、彼らは誰が問題を所有しているのかを決めるために時間をとって考え、非生産的な会話や議論を回避し、間違った問題解決をする回数を減らし、チーム・メンバー間の問題の所有権への意識を高めるでしょう。

 行動の窓は、リーダーが相手に問題への解決策を探索させるよう耳を傾け激励する必要があるのか、あるいは自分に関する明確なメッセージを送る必要があるのか、あるいは双方がお互いに問題解決をする必要があるのかを、リーダーに寸時に判断させます。とにかく、会話が良いスタートを切るでしょう。双方が、正しい会話に発展するでしょう。』

4.ゴードン・トレーニング・インターナショナル社(GTI)の認定マスター・トレーナーであるビル・スティネット博士が執筆した『Isn’t It Obvious:  Why Leaders Get Into Trouble by Giving Advice』の書籍より:

 『問題の所有権をリーダーが担う度に、リーダーは相手の問題の所有権、あるいは責任感をもぎ取ってしまいます。それを頻繁に行うと、チーム・メンバー、顧客、同僚はあなたを不快に思うようになります。彼らはリーダーに過度に依存するようになるかも知れません。有能なリーダーは組織の中での不必要な依存体質を減少させる、あるいは撲滅するように努めます。リーダーに対する過度な依存はどのチーム、どの組織にとっても不健全です。有能なチームというのは自立心と自信を育てます。

 とても生産的なチームは問題解決をする権限を与えられていると感じ、仕事を成し遂げていきます。自分たちの問題の全てについて、解決策をリーダーに求めなければならないのは、弱い、あまり能力のないチームなのです。もし、皆が上司に一字一句をチェックしてもらわなければならない組織であなたが働いたことがあるなら、それがどれほど無力なことかお分かりでしょう。優秀ということが不可能になります。
 
 まだ、この概念と奮闘していますか?お電話下さるかメールを下さい。このことについてもっとお話ししましょう。私は耳を傾けますよ。J

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