[ニュースレター] 2016年2月号

─2016年2月号─「あなたのニーズが上司によって阻まれている時どうするか」

February 23, 2016
By: Dr. Thomas Gordon
 
 リーダーは時々、上司による決定が自分のパフォーマンス・ゴールを阻止し、必要なリソースにアクセスすることを妨げ、自分のニーズを満たすことができなくなることに気づきます。
 決定が人々のニーズを奪う時、ゴードン・モデルを使って、そのような決定は問題として取り上げ、異議を申し立てなければなりません。それでは、上司との関係を傷つけずに、人はどうやって決定事項を修正させましょう?
 次の手順でWin-Winメソッドを適用します。
 まず、3つのレベルのリーダーシップを仮定します。部長(L2)がチームリーダー(L3)にとって受容できない決定をしました。この決定はチームリーダー(L3)の仕事を非常に難しくしてしまいました。結果、チームリーダー(L3)は以下の行動をとります。

1.      チームリーダー(L3)は部長(L2)に簡単に問題を説明した上で、話し合いを申し込みます。
2.      チームリーダー(L3)は適切なI-メッセージを送ることから始めます。そして、必要に応じてアクティブ・リスニングにギア・シフトします。チームリーダー(L3)は、部長(L2)にメソッドⅢの問題解決法に参加するように促します。
3.      もしメソッドⅢが失敗するなら、チームリーダー(L3)は部長(L2)にL1と一緒に話し合いをしましょうと提案します。L1が二人をWin-Win解決策を見つけるのを助けてくれると期待しての提案です。
4.      部長(L2)がその申し出を辞退しても、チームリーダー(L3)はL1に直接助けを求めに行くと部長(L2)に伝えました。だから、チームリーダー(L3)は部長(L2)が一緒に行って、彼らの観点をL1に適切に提案することを望むと伝えました。
5.      もし、部長(L2)がチームリーダー(L3)と一緒に行くことを拒否するなら、チームリーダー(L3)はL1に直接会いに行き、自分たちが既にステップ1、2、3、4を試したことを説明します(当然、部長(L2)が上記ステップの途中で考えを変えて、チームリーダー(L3)の招待を受け入れる決定をするかも知れません)。さて、L1はチームリーダー(L3)の問題を聞き、L1はブログポストでご紹介した『下のレベルの社員からの苦情にどのように対処するか』でご紹介したステップに従わなければなりません。

 不思議なことに、L.E.T.ワークショップでこのやり方に対する強い抵抗に遭います。多くのリーダーはこのやり方を実行することを恐れています――とても危険なことのようにみえるようです。リーダーは、「部長(L2)がチームリーダー(L3)をクビにする」とか「チームリーダー(L3)が部長(L2)との人間関係を台無しにする」とか言います。
このようなリーダーは、対立がWin-Loseの結果を引き起こすメソッドⅠによって解決されていた組織での過去の経験を覚えているのです。相互に受容できる解決策を生み出すメソッドⅢを使って対立を解決することは、経験の領域を超えているのです。
 全てのレベルのリーダーがWin-Winメソッドを使うことにコミットしている時、上記のやり方は変でも危険でもありません。それは、力づくではない問題解決法を使ったリーダーシップと一致しています。

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[ニュースレター] 2018年11月号

─2018年11月号─「人にひらめきを与え、教えるトーマス・ゴードン博士のリーダーシップに関する引用 No.7」

Date: November 16th, 2018 | BY Dr. Thomas Gordon

(L.E.T. bookからの引用)

I-メッセージとギア・シフト パート3

1.   changer(変える人):あなたは時間の束縛があって、自分の数字をチェックする時間がとれなかった、ということで合っていますか?
2.   changer(変える人):他の患者の病室にいる時は呼び出しライトに気づかないということでしょうか。そして、患者が自分でできることをあなたにやってもらおうとナースコールをすると、あなたは苛立ってしまうということですね。

伝える姿勢から聴く姿勢にシフトすることは、私たちのL.E.T.ワークショップでは、「ギア・シフト」と呼んでおり、対決する状況においていくつかの非常に重要な機能を果たします。

1.   changer(変える人)がchangee(変えられる人)の立場――彼女の感情、防衛、理由を理解し、受容していること(もちろん、同意した訳ではありません)を伝えます。これにより、changee(変えられる人)が快くchanger(変える人)の立場を理解し、受容しようとする可能性を高めます(「彼女は私の話を聴いてくれている。私も彼女の話を聴こう)。
2.   ギア・シフトは、changee(変えられる人)の感情的な応答(傷ついた、恥ずかしい、怒り、後悔の念)をなくすのに役立ち、行動変容の可能性のための道を開いたり、後程説明しますが、相互に問題解決するための道を開いたりします。
往々にして、changer(変える人)の態度に変化をもたらす結果となります。以前は、相手の行動が受容できないものであったのが、それを受容できるようになります。(「あぁ、あなたがなぜ患者の呼び出しライトに気づかなかったのかわかりました。見えなかったのですね。」)

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[ニュースレター] 2011年2月号

─2011年2月号─「今までに『携帯電話使用者』に対決したいと思ったことはありますか?」

L.E.T.修了者の方々へ

さて、皆さんはきっと『彼女は一体何のことをいっているんだろう??』って思っていらっしゃることでしょうね。私が言っているのはお店や図書館、どこでもいますが、自分の携帯で話し続けて歩き回っている人です。それもとても大声で。当然のようにその話の内容はとてもパーソナルなものであったり、あるいはあなたが聞きたくもないとても退屈な内容であったりするのです。

しかし、あなたは今、お店の中、空港の待合エリア、レストラン、バスの中、電車の中などで動きが取れず、逃げ場もないのに相手はぺちゃくちゃ話し続けます。 

多分、こんなことが起こって迷惑を被っているのは私だけではないのでは?

携帯電話使用者にどう対応したらいいのでしょうか?!?!

先日、映画館で-—そうです、映画の最中ですが—男性が携帯に出て短い間ですが話をしたのです。私は信じられませんでした。映画が終わって、映画館を出る際にその男性を見かけました。私は彼に一こと言おうと決めました。深呼吸をして勇気を絞り出し、彼のところに歩み寄り言いました。『あなたが映画の最中に携帯電話に出た時、私は気が散ってしまい、いらついてしまいました。なぜなら、私はとても楽しんでいた映画にフォーカスすることができなくなってしまいましたから。』

沈黙・・・

私は彼が何か返答をしてくれるのを待ちました!いいえ。彼はうっとおしそうに私を見て、肩をすぼめ立ち去りました。

<ため息>

オーケー。まあ、あのI-メッセージは上手く言ったとは言えないわね。でも私は以前にもこれを本屋、図書館、レストランで数回繰り返しました。約60%の確率で彼らは謝って電話を切り上げるか、小さい声で囁きながら外に出て行きました。

失うものなんてないでしょ?プライバシーや静寂は最近では珍しいものです。誰かが携帯電話のおしゃべりであなたの生活を具体的に邪魔する時には、遠慮なくもの申す権利があると私は思います。

あなたの考えはいかがですか?

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[ニュースレター] 2014年2月号

─2014年2月号─「それは愛とどう関係しているのか?」

L.E.T.ワークショップ修了者の方々へ、

Posted by: Michelle Adams

 2月14日はバレンタインデーです。愛を祝う日です。私たちの人生で愛の重要性、特に私たちの配偶者、パートナー、子供たちとの親密な人間関係での愛の重要性を祝う日です。

 ゴードン・モデルの中枢部分であるコミュニケーションの方法と対立解決法のスキルを学んだなら、これらのポジティブな結果を経験されたでしょう。相手を本当に理解して、相手に自分が理解されているという実感を。自己開示し合い、誠実に接することは2人の間での空気をクリアにし、難しい長年にわたる対立を解決する楽観的な感情に満足するでしょう。あなたの人間関係はうまく行き、より効果的になっていくことを実感するでしょう。

 多くの人は愛に溢れている事実にあなたは目が行くでしょう。それは偶然ではありません。愛は栄えるか崩壊するかは私たちがどのようにお互い話し合い、扱いあうかにかかっています。

 ゴードン・モデルのスキルを学び、使う利点の一つはこのような人間関係で愛を築き維持するのを助けてくれることです。
 
愛を衰退させるもの -相手を変えようと試みる -コミュニケーション・ロードブロック -非難のYou-メッセージ -支配力 -罰  
愛を育むもの -相手をあるがままに受容する -共感的リスニング -正直で、非難しないコミュニケーション(I-メッセージ) -No-Lose対立解決法 -一緒に問題を解決する  
From all of us at Gordon Training International We wish you a very Happy Valentine’s Day!  

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[ニュースレター] 2017年1月号

─2017年1月号─「ニーズとリーダーシップ: 権力の使用・悪用の対価」

Date: January 9th, 2017 | BY Marie Bryson
 
今年の1月、私は明らかな理由で新しい門出に思いを馳せていました。思いを馳せていたら、効果的なリーダーシップについての基本的な仮説は多くの場合、語られないままであることに驚きました。
アブラハム・マズローのニーズのヒエラルキーの理論が1943年に開発された時(これは多分偶然ではないでしょうが、第二次世界大戦の真っただ中と合致しますが)、私たちは最も基本的なレベルでほとんどの人を動機付けるものが何なのかについての洞察を得ました。
復習しますと、マズローは次のような理論を展開しました。人は一般的に、「プラミッド」あるいはヒエラルキーの上の方のニーズを満たすことに労力を向ける以前に、一番下のレベルのニーズを満たす必要があります。生理学的で安全性のニーズがピラミッドの基本的な2つのレベルを形成しています。第二次世界大戦以前のボスたちは、これらの2つのレベルのニーズをレバレッジした権力を使って、例えば、生理学的で安全性のニーズを提供したり取り上げたりする方法で人々を引っ張っていました。
前世紀の大半は、権力のみを行使することで人々を導くことが「最善の方法」なのかどうかを北米の人はほとんど疑問に思いませんでした。
少なくともほとんどの組織環境において、私たちはそのようなリーダーシップをなくしました。
しかし、明らかに「おまえはクビだ!」の魅力は完全にはなくなりませんでした。結局――そのアプローチの方が速いのです。即座に目に見える「人間関係の問題」を取り除いてくれるほど効果があります。
そして、それは言うことを聞かないと次はあなたですよということを人々に通告します。上司は上司!時間と労力を使って部下との人間関係を構築するより、その権力を持って、時として鞭をふるったらどうでしょうか?
 
人はどのように権力に反応するのか
「誰でも負けるのは嫌いです。相手に有利な人間関係を喜ぶ人はいません。自分から何かをはく奪するようなことを強要されることは、誰も望んでいません。権力が人々に様々なリアクションを引き起こすのも納得できます――権力と戦い、回避し、権力から防衛し、その影響を無効にしようと試みます。」(Dr. Thomas Gordon, Leader Effectiveness Training, p. 171)
どのようにリーダーとして導くかは常に究極的には個々人のリーダーの裁量です。しかし、対立を解決するために権力を使う選択肢(メソッドⅠのWin-Lose解決法)の結果は予見できます。
 
上に向かって行うコミュニケーションの削減
面白くないニュースを持ってきたメッセンジャーをリーダーが叩き潰すなら、当然、リーダーが受け取れるニュースの量は減るでしょう――それは激減するでしょう。怒りや報復のための権力使用を引き起こす恐怖から、トップに伝えられる情報の正確性も損なわれます。ゲームの名前は「上司には聞きたいことを伝えなさい」というもので、それがうまく行かないことはないでしょう。
 
おだてたり、ご機嫌をとったりする反応
おだてたりするYes-menやYes-womenが増加しています。権力行使に頼るリーダーは、自分が望むフォロワーを作り出します。通常、それはお気に入りの排他的小集団で地位を得るためには何でも言ったりしたりする人たちの集団です。
 
服従と適合
特に上司に頼まれたことを正確に行うことは、多かれ少なかれフォロワーが罰を回避するために使うコーピング・メカニズムです。この行動は、命令が理にかなっていない、あるいは明らかに間違っていたとしても持続します。
 
抵抗と反抗的な態度
権力の悪用に対する一つのコーピング・メカニズムは、指示・命令全てに対して、それがどんなに小さなことでも文字通り質問したり抵抗したり、グループ・プロジェクトでモラールの損失や障害になることです。
 
同盟や連立を組む
権力が定期的に使われ、悪用される時、アメとムチで脅される人たちは、非公式に互いにコミュニケーションを取り合い始めます。仕事の遅滞、病欠、回避方法、妨害行為、労働組合が職場での非公式なコミュニケーションの事例です。
 
引きこもりと逃避
限界まで追い込まれた時、人は有害な権限を振りかざす人を避けようとします。
 
権限の使用に代わる選択肢
リーダーが、マズローのニーズのヒエラルキーの高いレベルに人々を導くための方法があることは証明されています。最も基本的なニーズを拒否することで恐怖心を植え付ける方法ではなく、相互信頼、自尊心の確立、自己実現の自由を求める心にアピールすることで達成できます。リーダーシップのNo-Lose対立解決法に投資する組織は、本当の意見の一致、健全な人間関係、離職率の低さによって達成される質の高い意思決定、その決定をやり遂げるコミットメントの増加という恩恵を受けるでしょう。

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[ニュースレター] 2019年10月号

─2019年10月号─「地位に就くだけではリーダーではない⑤」

Date: October 22, 2019 | BY Dr. Thomas Gordon

 

(L.E.T. bookからの引用)

 

リーダーのジレンマ

 

グループ・メンバー* のニーズを満たすことを通じてフォロワーの心をつかむことだけが効果的なリーダーシップのすべてではありません。反面では、リーダー自身も自分自身のニーズを上手く満たさなければならないのです。

グループ・メンバーのニーズを満たすためだけにリーダーシップのポジションに就きたいと思う人はめったにいません。リーダーも人間です。彼らもまた、地位、業績、より高い給料、承認、自尊心、保障、そして受容といった普通の人間としてのニーズを持っています。実際のところ、大抵はグループ・メンバーと同じニーズです。リーダーシップのポジションにいながら、これらのニーズを満たす方法が見出せなければ、その地位に長く留まりたいとは思わないでしょう。たとえ、リーダーが自分のニーズの多くが満たされないことがわかっていながら、我慢して長くその職を続けようとしても、すぐに、自分のグループ・メンバーのニーズが満たされるようすべきことを全力で努力しようとしても、それができない自分に気づくはずです。

 その説明は単純明快です。人は「お互いの利益」が得られると感じた時にのみ、他人のためになることに労力を使い続けます。人間関係において一方だけが利益を得るのには必ず限界があります。「魚心あれば水心」ということわざからも、この原則が理解できます。

 「満たされたコップの原則」もまた、ここでは作用しています。他人に与え続けることを可能にする(自分のコップから他人に水を飲ませ続ける)ためには、私は水が満たされたコップを持っていなければならず、また、水を補給し続ける(自分のコップを相対的に満たしておく)方法を見つけなければなりません。この原則の重要性については、援助を専門とするプロの間でよく理解されています。というのも、彼ら自身が私生活でのトラブルや、ニーズが満たされずに欠乏状態を経験している時、他人を援助する能力が非常に低下することに気づくからです。ですから、多くのプロのセラピストたちは、自分たちのコップを相対的に満たしておけるように、自分のためのセラピストを雇う必要性を感じているのです。

 

 

* この本を通して、私は「グループ・メンバー」「チーム・メンバー」「従業員」という言葉を同義語として使用しています。また、リーダーについても「スーパーバイザー」「マネジャー」「上司」など様々な用語を使用しています。「上司」という用語は私としては好ましくありませんが、通用性があり、使用しないというのも全く非現実的なので、この本でも使用しています。

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[ニュースレター] 2009年3月号

─2009年3月号─「How to Be Happy at Work」

L.E.T.ワークショップ修了者の方へ

最近、ビジネス誌に掲載されている職場の幸せについての記事を読んでいて(いくつか矛盾する点もありますが)、皆さんと共有したいハイライトがありましたのでご紹介します。

『10年に亘るリサーチが、職場の幸せ(これは喜び、順調な雇用、そして意義と定義します)は収入、収益性、従業員の定着、カスタマーロイヤリティー、そして安全な職場へと向上させるだろう、と指摘している。』(SmallBiz Magazine, Feb/Mar, 2009)

『肯定的な感情は創造力や問題解決能力、ストレス耐性を高める。』(SmallBiz Magazine, Feb/Mar, 2009)

ところで“幸せなクラス”にはどこでサインアップできますか?あなたはどのように楽しく充実した職場環境を作り上げていますか?職場で幸せになるにはどうしたらよいですか?(しかしながら、今となっては単に仕事があるだけで幸せなのではないでしょうか?)

記事が提唱していることは・・・・

・あなたの同僚にもっと感謝の思いを表現しましょう。感謝の気持ち、ポジティブな感情、強みを活かし最高のパフォーマンスを達成することは生産性を向上させ、離職率を引き下げ、利益を増加させることを研究が示している、と記事は言っています。私に言わせれば、゛もっと感謝のI-メッセージをおくりましょう″ということです。いくつか例をあげてみます。

゛昨日のブレーン・ストーミングのミーティングで率直に意見を言ってくれて感謝しています。皆が意見を言い合うと良い決定ができますね。″

“出張に必要なことが何なのかを前持って言ってくださると、私の時間やスケジュールを調整するのに助かるし、ストレスで参ってしまうこともなく、あなたの要望に時間内にこたえることができていい気分です。”

“企業ミーティングで、残業してまでも私たちがプロジェクトを遂行したことに対して、あなたから感謝の気持ちを述べられてとても嬉しかったです。”

・評価で従業員の問題点ではなく従業員の価値に焦点を当てる(L.E.T.の本にガイドラインが示されている“定期的に行われる実績会議”について考えてみましょう!)

多くの企業は何らかのパフォーマンスのレビュー・システムを持っています。これは最高におもしろい経験で、ここであなたは何ヶ月も前のことについて批評を受けたり、あなたがすべきだったすべてのことについて聞いたりすることになります。あなたは自信をなくし、傷つけられた、憤慨したといったような感情を持つでしょう。これに代わるものとしてL.E.T.(Leader Effective Training)では「定期的に会議を計画する(PPC)」ことを提案しています。

手短に言えば、グループ・メンバーの業務遂行に影響を及ぼす恐れのある問題や心配事、仕事の満足感や企業の将来についてリーダーとグループ・メンバーが討議をする機会を持つことです。過去の業績(もう既に済んでしまったこと)に焦点をあてないで、PPCは将来の業績(これから可能性のあること)に焦点をあてることをリーダーやグループ・メンバーに提案しています。それによって、PPCはリーダーがメンバーの過去の実績を評価するような好ましくない評価システムではなく、将来のパフォーマンスに焦点を絞ります。

PPCをもっと学びたくなりましたか?更に知りたい方はEメールして下さいね。

Thank you!

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[ニュースレター] 2012年1月号

─2012年1月号─「ゴードン・モデルを使って自分の道を見つける方法」

謹賀新年、L.E.T.修了者の方々へ

最近L.E.T.を修了したスティーブの話をしましょう。スティーブはバージニア州のロアノーク郡の消防署に勤務しています。
 
このストーリーはL.E.T.認定トレーナーの方々にもシェアしました。私がこのストーリーで気に入っているのは、とてもユニークな設定です。スティーブは自分のスキルを試して成功させようという熱意をもっており、また、彼はどうやったらワークショップを取っていない人たちにスキルを使って問題解決の一助になれるかを熱心に考えていたのです。
 
素晴らしいストーリーだと思いますし、皆さまもそう感じていただければ幸いです。
 
『私はアメリカ・パーク・サービスであるアパラチアン・トレイル管理委員会とともに、アパラチアン・トレイル(アメリカ東部にある3515キロメートルのハイキング道)に今日はほとんど一日中いました。道に迷うハイカーを減らすために、自分で音頭をとり、トレイルにサインを立てて道標にするなど、色々やっています。道に迷う軽率な人がいっぱいいて増えていく一方です。トレイルでこのような活動をして何年にもなりますが、継続的に抵抗にも遭っています。
ですから、ハイキングして話している間、私はアクティブ・リスニングやI-メッセージをし始め、何回かはギア・シフトをしていました。一日中、人々とハイキングをしていれば信頼関係(ラポール)も構築されます。そして『私たち』には問題があることに気づきました。彼らのニーズはトレイルが原始的なアプローチを失ってしまうことを恐れて人工的な標識を掲げることを嫌がっていました。そうすることで、トレイルの美しい景観が失われると思ったのです。私のニーズは人々が道に迷って命を落とすことを避けたいということです。
 
私たちがL.E.T.のワークショップで練習したこと全てを適用することができ、一日の終わりには駐車場でフォローアップ・ミーティングみたいなものもしました。私たちは4人が全員納得できる解決策(メソッドⅢを使って)に辿り着くことができました。私は主要なエリアに道標を立てことができ、彼らにも少しは助けになり、特にトレイルがよりわかりやすく、日中のハイカーが素晴らしい景色を満喫することができるようになりました。最後に、私たちの部署はレスキューやファースト・エイド(応急処置)の訓練をアパラチアン・トレイル管理委員会のような組織に提供し(彼らにとっては経費削減になっています)、トレイルのメンテナンスも支援しています。そしてアパラチアン・トレイル管理委員会の働きは認知され、認められました。
 
ですから、これは全ての人にとってWin-Winだと私は思いました。あのゴードン・モデルのクラスを取らなかったら、こんなに上手くできたと私は思っていません。本当にゴードン・モデルがもたらした奇跡だと思います。ゴードン・モデルがなければ、私たちが必要としていたものをこんな成功裏に手に入れ、最終的に人々を安全に傷つかず山から戻すことはできなかったと思います。ハイカーたちのニーズも満たし、アパラチアン・トレイル管理委員会のニーズも満たすことができました。全ての利害関係者からなるワーキング・グループを構築することでトレイルに戻ることができたのですが、L.E.T.トレーニングを使ったことで話し合いが解決に向かったと信じています。
 
皆さんにこのことを伝えたかったのです…願わくば、L.E.Tのクラスを続けて行く力になればと思います。私はずっと取り入れています。 

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[ニュースレター] 2015年1月号

─2015年1月号─「感情が高ぶった時、どうすべきか」

 Date: January 12th, 2015
Blog Post by:  Dr. Thomas Gordon (from his L.E.T. textbook)

人間関係において対立が起こった時、時として感情が高ぶってしまうレベルにまで達し、怒りの感情がぶつかり合います。この段階ではだれも建設的な問題解決をするムードではありません。感情が渦巻いて効果的な問題解決に必要な思考ができません。このような時、アクティブ・リスニングがとても役立ちます――相手は言いたいことを言って胸のつかえを下ろし、その後、問題解決のための道を切り開きます。

人は怒ったり動揺したりすると、周りにそれを知ってほしいと思います――『私が問題解決する前に、まず私がすごく怒っていて、動揺しているってことをわかってよ。』と言わんばかりに。『あなたが私をどれだけ怒らせたか、動揺させたか見てみなさいよ!悪いと思わないの?』などと言って、人はしばしば相手を懲らしめたくなります。人が対立で湧きあがった強い感情を吐き出す別の理由は、相手に自分の要求全てに応じるように脅すためです。『私が怒っていることを十分示し、大きな声で怒鳴れば、自分の要求が通るかも知れない。』これは子供の癇癪と同様、親ならよくわかると思いますが、ベストな戦略は感情が消えるのを待つことです。
 
 次にお伝えする人事ディレクターに関わった事例は、アクティブ・リスニングがどのように怒っている人を落ち着かせ、問題解決への道を切り開いたかを物語っています。
 
 『私にとって本当にうまく行ったのはユニオン・オフィサーとの事例です。彼らの以前のスタイルは大きな不平であれ小さな不平であれ、大騒ぎします。彼らが大きな声で叫べば、マネジメントの誰かが折れて彼らを元気づけるアイデアを試み、落ち着かせるでしょう。それを20年ほどやった後、もうこれ以上打つ手がなくなってしまいました。そこで、L.E.T.ワークショップを開催した後、レポート用紙を出してこう言いました。『あなた方はみんな、本当に動揺していますが、少しだけ落ち着いて話してくれるなら、私はここにそれらを書き留めます。』このようなミーティングには象徴的な転換点があります――相手は一定の時間、わめき散らし続けます。そして、相手が『しかじかの上司がひどいことをしたから、しかじかの方法で報復しなければならないんです。』などと話す内容を私は書き留め、アクティブ・リスニングをします。相手が本当に動揺していることをフィードバックし続け、それについてもっと聴いて何かできることはないのかを見つけ出したいと伝えます。そうすると相手は通常、問題が鎮まるように心が静まります。ミーティングが終わる頃までには、反論せずに受け入れ、『OK。私たちは問題がここにあること、そしてそれを調べなければならないことを理解しました。いつ回答をいただけますか?』というようなことを言って反論せずに受け入れます。相手が戻ってくる時にはいつも、『しかじかの件について調査しましたか?』など、全く別の感情のレベルになっています。そして、私は『ええ、私が見つけた結果はこんなことでした。』などと言います。私の答は必ずしもポジティブなものではなく、相手は聞きたいと思っていたことを聞けた訳ではありません。しかし、そうであったとしても、本当に聞いてもらえたという感じで、状況全体について心が和らいでいるように見えました。
 
人の感情が高ぶっている時、『相手が本当に聴いてもらえたと感じる』ところに行きつくための、アクティブ・リスニング以外の良いツールを私は知りません。

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[ニュースレター] 2017年12月号

─2017年12月号─「L.E.T.は競争上の優位性をもたらしますか?」

Date: December 13th, 2017 | BY Joseph Wilmot
 
1990年代後半、私はゴードン・トレーニング・インターナショナル(”GTI”)社で働いていました。私はリーダー・エフェクティブネス・トレーニング(”Leader Effectiveness Training” or “L.E.T.”)を採用していた企業のケース・スタディをまとめ、公表しました。長年お付き合いのある顧客(現在もGTI社の顧客を継続中)は、製造業の大きな民営企業です。その企業は活気が溢れ、健康的で多忙な従業員がいることでよく知られた企業です。インタビューをする中で、彼らはL.E.T.が「秘密の手段」「競争上の優位性」であると考えていることを大っぴらに認めてくれました。ドカーン!私が必要としていた引用でした。そして彼らは、素早くこう付け加えました。「他言は無用ですよ」

ガッカリ!その企業について私は公表するに至りましたが、最も価値ある情報の一部は省かざるを得ませんでした。しかし、私が言えることは、この企業はフォーチュン・マガジンの「働きがいのある会社ベスト100」のリストに載るほど有名だということです。現在に話を戻すと、私と私の妻は、2006年にハワイ州マウイ島で始めたファッション・ブティックのチェーン店を14店舗所有しています。今となっては遠慮なく、L.E.T.が私たちの会社の競争上の優位性であると言うことができます。

では、それがどのように私たちの競争優位性なのでしょうか?私たちの会社はとても複雑な何百ものパーツでできたエンジンで走る会社だと考えています。その複雑さに加えて、このエンジンのパーツには感情やニーズ、自身のマインドが存在しているのです。対立や誤解、憤りが多く噴出する機会でもあります。厄介な人たちの問題に対処するためのツールをL.E.T.は与えてくれます。それによってパーツがお互いを苦しめることなく、全ての業務を遅らせることもなく、崩壊することもありません。

嬉しいことに、私のビジネス・パートナーは妻です。ということは、私たちのパーソナルな部分も仕事上の部分も時として不鮮明になります。お互いが燃え尽きるリスクが絶えず存在しているということです。L.E.T.は私たちが問題解決に必要なツールを提供し、お互いの神経を逆撫ですることがありません。一緒に協力して働けるということはアドバンテージです。従業員との対立を解決できることもアドバンテージです。顧客や業者との対立を解決できること、健全な人間関係を維持できることもアドバンテージです。働くことが実際に楽しいと感じ、人の問題に悩まされずに生きることができるのもアドバンテージです。
今年はL.E.T.の世界に飛び込み、深く関わることができました。私は自分の会社のインハウス・トレーナーになったのです。それは、L.E.T.の価値への信頼の証しです。それゆえに、私は個人的に私たちの従業員にワークショップを教える時間を作ろうと決心したのです。そうすることで、メッセージが明確になると期待しています。私たちはL.E.T.を本当に価値あるものと認め、そしてどのレベルにいようが全ての人に学んで欲しいと思っています。

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