[ニュースレター] 2013年1月号

─2013年1月号─「社員に気に入られる7つの方法」

Date: January 2nd, 2013
Blog Post by Scott Seroka

社員が『あなたの側』についてくれることは素敵なことです。あなたに気を配ってくれ、結果を出すために一貫して骨を折ってくれます。しかし、ほとんどのマネジャーは勝つためのコツを知らず、常に全ての社員に気に入られるということはありません。

どのように社員が『あなたの側』についてくれるか知りたければ、以下のスキルを使ってみて下さい。

1.        誠実でいます。つまり、人間的でいます。社員はエゴイスティックなマネジャーと仕事をすることを嫌います。誠実とは自分でも個人的にしないようなことを彼らに頼むようなことをしない、それを実践することです。誠実は共感と理解を持って人を導くことも意味します。
2.        大切にされているとあなたの社員たちが思えるようにしなさい。社員は毎日毎日会社に来て、直属の上司とのコンタクトが少なければ、熱意も徐々に消えていきます。社員はどのレベルの人でも、彼らの貢献、洞察、意見、創造力が組織の成功に重要であるということを言われることが必要です。
3.        社員は名前で呼びます。デール・カーネギー(アメリカの実業家)は社員にとって世の中で一番美しい響きはその人自身の名前の響きです。人を名前で呼ぶことでラポールが形成され、会話に親しみやすさが増します。
4.        社員が休暇をとりたいというニーズを尊重します。ほとんどの会社は少ない人員で多くのことをこなさざるを得ません。社員の中には給料も上がらないまま1.5人以上の量の仕事をしています。これではすぐに燃え尽きてしまいます。社員は機械ではありません。休暇をリクエストすることに罪悪感を感じるのは変です。
5.        アクティブ・リスニングを練習しましょう。これはリーダーシップ・トレーニングで習ったスキルです。アクティブ・リスニングは聴き手が話し手から聞いたことを話し手にフィードバックする時に起こります。その時、聴き手は自分が聞いた通りを自分の言葉で言い直したり、言い換えたりして、自分の理解を確認します。私が知っているあるマネジャーは、自分のラップトップ・コンピュータを閉じて、机から離れ、話し手の横に座って相手に向き合います。これほどの興味と誠実さはないと思います。
6.        一貫性を練習します。マネジャーとして私たちのほとんどは、ある社員を他の社員より個人的に気に入っています。マネジャーのチャレンジは、他の社員がそれを嗅ぎつけないようにすることです。エコひいきが少しでもわかったら尊敬の念や信頼性が損なわれます。特に、あなたが気に入っている人からの。
7.        誤りをおかした時は認めなさい。再度言いますが、人間的でいなさい。リーダーができる最も勇気あることは、社員の前で自分のミスを認めることです。責任を転嫁したり、見え透いた言い訳をしたりすると、状況は更に悪化します。社員には同じことをしても全く大丈夫だと教えることになります。

これは、EQ対IQリーダーシップです。人は会社に加わり、リーダーから離れていくという事実をより支持しています。社員の信頼を快く勝ち取るのはテクニカル・スキルではなく、人間関係スキルに尽きます。

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[ニュースレター] 2016年4月号

─2016年4月号─「オンライン・モジュールを通してより良いコミュニケーション・スキルを学べないのは何故?」

Date: April 12th, 2016
By:  Marie Bryson
 
オンライン学習が始まったのは1990年代です。最初は、ビデオ、オーディオ、テキストをスクロールするスクリーンが、学ぶべき全てのものを手早く簡単に学習できるニューエイジが来るのだという楽観主義がありました。残念ながら、20年が経った今、現実は当初の楽観主義に沿うものではありませんでした。『International Journal of Training and Distance Learning』で発表された研究によると、不正確に報告されている完了率だけがオンラインによる学習モジュールの脱落率を抜かしていました。研究によると、家、職場、出先ではオンライン・モジュールに集中するには注意を逸らすものが多すぎるのです。注意を逸らすものとしては、顧客訪問、公私の予定が重なってしまうなど、90%の回答者がオンライン学習プログラムからドロップアウトしたり、教材を見もせず、完了したと報告したりしていました。オンライン・モジュールを終了する時間を作った10%の人でも、学んだことを2-3日以上覚えていられた人はほとんどいませんでした。
 
一人で学習するには危険なスキルが多くあります。ピストルで撃つ、たき火で調理する、車の運転、飛行機の操縦、近代製造機械の操作を学ぶというようなことは、オンライン・ビデオを見て短いテストをするだけでは危険すぎます。大方の予想とは裏腹に、コミュニケーション・スキルは慎重に扱うべき状況で間違って使われると危険です。危険度が高いスキル・セットは、受講者の安全と受講者がトレーニングを終了した時、関わる他の方々の安全を担保するために、個人的なガイダンスのある組織化された環境が必要です。

L.E.T.プログラムは学習の3つの特徴があります:理論の紹介、スキル自体のデモンストレーション、そして学習直後のスキル演習。アクティブ・リスニング、対立解決法の理論を紹介するオンライン・ビデオ・モジュールを使うことは可能ですが、これらのスキルを学ぶことは十分にリハーサルしたスキルのプレゼンテーションが実戦でできること、スキルを使用するための演習が指導者によりなされることが必要です。理想的には、これらのスキルのデモンストレーションは、習得することに悪戦苦闘している人に対してスキルを使える熟練したインストラクターがいることが重要です。インストラクターの注意深いスキルの使用と受講者の最初のぎこちない試みとのコントラストが、受講者にスキルの重要性と日々の練習の必要性の両方を明らかにする助けとなります。この種類のインタラクティビティは、オンライン学習モジュールではいまだに不可能です。

自分の運命を、2-3回オンライン・モジュールを終了し、飛行シミュレーターを通して2-3回飛行訓練をしただけのエアラインのパイロットに託すというのは、想像できないほど危険です。知りつつ、そのようなパイロットの飛行機に乗る人はいないと思います。同様に、企業の命運を対立解決法をマスターしていないマネジャーに託すことは、シニア・マネジメント・チームが考える以上に高リスクです。対立解決法をマスターする唯一の方法は、まずアクティブ・リスニングをマスターすることです。アクティブ・リスニングをマスターする唯一の方法は、それを理解し、それが行われている場面を見て、実際に演習してみることです。アクティブ・リスニングと対立解決法の両方をマスターする最善の方法は、L.E.T.リーダー研修などのワークショップに参加する時間を設け、それらのスキルを毎日練習することです。

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[ニュースレター] 2019年1月号

─2019年1月号─「人にひらめきを与え、教えるトーマス・ゴードン博士のリーダーシップに関する引用 No.9」

Date: January 26th, 2019 | BY Dr. Thomas Gordon

(L.E.T. bookからの引用)

メソッドⅢ/権力 part 1

時間の代償


権力は人々の中に強い抵抗を生み出し、それを行使するリーダーに挑戦するよう人々を挑発するため、そのような反応に対処するのに多大な時間と労力をリーダーが使わなければならないのも無理はありません。それでもなお、リーダーは他の権力以外の問題解決法あるいは対立解決法よりも時間がかからないという理由でしばしば自身の権力行使を正当化します。この主張は、半分事実です。メソッドⅠによる意思決定は、グループでの意思決定よりも時間がかからない一方、一方的に決められた決定を受け入れさせるのにはとてつもない時間がかかります。
権力を得ることでリーダーはより大きな影響力を持つようになるという一般的な考え方とは裏腹に、権力はリーダーのグループ・メンバーに対する影響力を喪失させます。
ほとんどの人たちは、個人的な経験から2つのWin-Lose対立解決法が人間関係を壊し、組織の有効性を下げるリスクが高いことを知っていますが、ほとんどのリーダーにとって、これらの対立解決法が最適な方法であり続けます。これに関しては多くの説明があり得ますが、以下の2つの説明がもっともらしいと思います:人は対立解決へのアプローチに対する個人的な経験がほとんどありません。ほとんどの人にとっては、最も大きい影響があることが最も大きな権限があることと同じだと考えられています。
ほとんどの子供たちは、大人が決めたことをするためにアメとムチを頻繁にたっぷりと親が投与する家庭で育ってきています。家庭内暴力についての有名な全国的な研究では、80%の親はお尻を叩いたり、ひっぱたいたりという普通の体罰手段を使っていることがわかっています。30%近くの親たちは暴力で逮捕されていたかも知れない暴力行為を子供たちに行っていました!同様に、学校でもアメとムチは教師が教室で「規律」を保つために常に使っている重要なツールです。そのような慣例は数百年の間、ほとんど変わっていません。それは、私にとっては驚きの源泉です。

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[ニュースレター] 2011年4月号

─2011年4月号─「ゴードン・モデルが職場のストレス状況下でどのように支援してくれるか」

L.E.T.修了者の方々へ

ストレスはビジネスの状況が困難な時にはより増幅します。マネジャー、スーパーバイザー、チーム・メンバーが自分たちの感情に効果的に対応する能力、あるいは大人の対応ができる能力は、彼らにとっても会社にとっても大きな利益となります。ゴードン・モデルは人々がややもするとコストのかかる人事あるいは法的問題に発展しかねない問題に気づき、効果的に対処することを支援する基本原則を教えています。

コミュニケーション手段がオープンで、効果的に活用されている時、人々はあまり抵抗しません。権力の乱用がなされていると認知した時、人々は情報を引っ込め、開示することを控えてしまいます。これは、ある種権力のバランスを保とうとする正常な方法なのです。ゴードン・モデルはリーダーシップの役割を担う人々が自分たちの力をより建設的に使う方法を理解ための支援をしてくれます。

人々が恐れれば恐れるほど、より多くのミスを犯します。より多くの仕事を小さなチームに頼らざるを得ない時には、ミスが増えてより多くのコストがかかります。明確さが非常に重要になります。ゴードン・トレーニング・ワークショップで教えているコミュニケーション・スキルは人々が相手の話を聴き、より明確でダイレクトな方法で相手に影響を与え、のちのちに起こりうる費用のかかるゴタゴタを軽減する手助けをしてくれます。

これらのワークショップはチーム・メンバーにも安全で、建設的で、促進された環境ではっきりとモノを言う機会を与えてくれます。人々が会社の廊下で『これってひどくない?』と文句を言い合う時間を減少させてくれます。

ゴードン・トレーニング・プログラムを通じて提供されるスキルは組織の中に流れる噂の数々を減らしてくれます。参加者が他の人たちの動機や意図について憶測している事実に気づき、それらの行為を回避する支援をすることで、参加者は自分の上司やスーパーバイザーの行動を誤解してしまう確率を減らしてくれます。

By Bill Stinnett, Master L.E.T. Trainer for Gordon Training International.

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[ニュースレター] 2014年4月号

─2014年4月号─「コミュニケーション、リスニング、対立解決などに役立つ7 つのブログと記事」

L.E.T. ワークショップ修了者の方々へ、

 皆様の住まわれている地域でも春が訪れ、すべてが順調に行っていることを祈願いたします 🙂
 
 今回のL.E.T.ワークショップ修了者コネクションはいくつかのブログや記事のリンクをご紹介しています。皆様に役立つ、興味深いものだと自信を持っています。
 
 こちらがリンクのリストです。
 
1. もっと効果的に対決する必要がありますか?そんなあなたにはこちらをどうぞ:
http://www.gordontraining.com/leadership-training/totally-mess-confrontation/

2. 問題がない時にアクティブ・リスニングを使う:
http://www.gordontraining.com/leadership-training/psst-active-listening-just-problems/

3. Win-WinはメソッドⅢと同じですか?:
http://www.gordontraining.com/leadership-training/isnt-method-iii-win-win/

4. より良いリスニングのための10個のヒント:
http://www.gordontraining.com/leadership-training/10-helpful-tips-better-active-listening/

5. あなたの人間関係のスタイルは何ですか?:
http://www.gordontraining.com/leadership-training/relationship-style/

6. 学習段階 – 新しいスキルを学ぶ時のヒント:
http://www.gordontraining.com/leadership-training/competent/

7. 最後に大事なことを言い忘れていましたが、私たちのL.E.T.ワークショップ修了者のためのモバイル・サイトもご覧ください。ゴードン・モデルのどのワークショップを取られたとしても、このサイトは役立つヒント、記事、クイズやビデオでいっぱいです:
http://mobile.gordonmodel.com/

 良い一週間をお過ごしください!

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[ニュースレター] 2017年3月号

─2017年3月号─「リーダーシップへようこそ!Good...Luck?」

Date: March 14th, 2017 | BY Marie Bryson
 
 聖パトリック祭は全世界が一週間、アイリッシュになります(あるいは一週間以上かも知れません)。全てを緑色に着飾って、もちろんアイリッシュの幸運をお祝いします。
 幸運とは面白いものです。あなたにも起こりえます。目を見張るほどのルックス、巨額なトラスト・ファンド、王族の血筋に生まれるようなもので、幸運とは完全に徹底的にあなたのコントロール外です。
新しく採用された初めてのマネジャーに「グッド・ラック」を願う単純な気持ちに誰が反対できるでしょうか?
 答は「新しいマネジャーの上司」です。少なくとも、上司が新人マネジャーの役割での成功を現実に願うならです。

それは幸運ではありません――スキルです
 新人マネジャーは、初めてリーダーシップの役割を担う時、マナーや期待される新しい責任に関してトレーニングを受けます。
 損益計算書を一度も見たことがない?在庫管理システムに全く不慣れ?一般的に受け入れられている会計原則について何も知らない?あなたのインボックスになだれ込んでくるレポートの意味を、一体どうやって理解するのかぼんやりしてしまう?いい知らせです!あなたは自分自身の上司、あるいは他の誰かが自身の慌ただしいスケジュールでも時間を割いて、あなたがスピードを上げて慣れるようにしてくれることは100%間違いありません。結局、上司はあなたを採用したのですから、あなたが成功するためのスキルを確実に持てるよう投資します。
 しかし、「ソフトな側面」に関して――ピープル・マネジメント――新しいマネジャー・トレーニングがほとんどの組織でグニャッとしたものか、驚くばかりです。形式的な準備があるとしたら、通常、それは人事部や法務部の側のものです。「攻撃しない。差別しない。違法行為や非倫理的行為をしない。あなたの部下たちがお互いに攻撃したり、差別したりしないようにする。訴訟されないようにする。さあ、出て行って、あなたの部下たちを管理しなさい!…グッド・ラック」
 もし、あなたが管理するチームが既に難しいチームだという噂があったとしたら?業績不振者ばかりなら?その時点で、「グッド・ラック」は不吉な兆候です。なぜなら、あなたの以前からあるチームに、あなたが成功するか失敗するかを聞くなど――おみくじの「幸運」に単に頼ることはできないからです。
マネジャーとして成功するにはもっと多くの「幸運」が必要になるでしょう。リーダーシップは幸運の問題ではありません。スキルの問題です。いいですか?それは良い知らせです――なぜなら、幸運と違ってスキルは定年後にやってくるというようなものではないからです。ピープル・スキルは特にマジックでも神秘でもありません。

新しいマネジャーのスキル・キット:基礎編
 もし、あなた、あるいはあなたの知っている誰かが最近、高いスキルをもったチーム・メンバーはからスキルを持たないチーム・リーダーへと飛躍したら、認識すべき最も重要なことは:初日から全ての職務の責任を遂行できる訳ではありません。それは、あなたのピープル・スキルも含みます――あなたがこの宇宙で、自然と最も社交的で、支援する、分別のある、人を励ます「ピープル・パーソン」な人だとしても。
それは、人の管理が難しいからです。
 しかし、何度も何度も証明された、よりやりがいのある、より生産的な、そして「幸運」のようなコントロールできない外的要因に頼らない幾つかのスキルが存在します。

– アクティブ・リスニング:全ての「ソフト・スキル」の基礎であるアクティブ・リスニングは、誰かの前にただ単に座って、頷いて「あなたが言っていることは…ということですね」と言うことだけではありません(頻繁に誤解され、こんな風にパロディにされますが)。アクティブ・リスニングは自制心です。他の人の話を聴くことを学ぶ――本当に聴くのです――自分自身の考えや課題が相手の人の言葉を競ってさえぎらないように聴くことは、武術で黒帯を締めるように厳格なことです。しかし、それは協力的で尊敬の念を持った、オープン・コミュニケーションを認めているリーダーシップの必須条件です。そして、人を罵倒する、トップダウン型の権力狂のマネジメントから得られる結果より良いものを生み出します。
– 問題の所有権の認識と対立解決:アクティブ・リスニングの習慣的な自制心を通して、一旦相互の信頼と強い人間関係を構築したら、次のステップに移行するのは短いステップになります。問題を認識し、誰が問題を所有しているのかを特定し、そして問題があなたに所属する時には、あなた自身と対立している相手のニーズを両方満たす方法で対立を解決する方向に最初のステップを踏み出します。
– I-メッセージ:あなたが問題を持っている行動に対決するための何度も試された脅しではない手法、I-メッセージは会話で最初のステップとなります。それは必ずしも最後のステップではありませんが、確かにI-win-You-loseメソッドに代わる改善策です。悪影響になったり恐怖や憤りを引き起こす感情的な反応を部下に持たせたりすることは、長い目で見て部署の生産性をあげる「幸運」とは言えません。
 
 Leader Effectiveness Training は、実績があります。新リーダーにピープル・マネジメントへと移行するのを支援することができます――新しく昇進したマネジャーの最もチャレンジングな義務であると頻繁に言われています。私たちは決して新しく採用した人や新たに昇進したリーダーに、幸運だけでインボックスにあふれるスプレッドシートに対処する方法を学べといって見捨てたりしません。彼らの部下への対処方法に関しては構造化された、エキスパートの支援を提供することは理にかなっています。

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[ニュースレター] 2019年12月号

─2019年12月号─「地位に就くだけではリーダーではない⑦」

Date: December 22, 2019 | BY Dr. Thomas Gordon

 

(L.E.T. bookからの引用)

 

リーダーのジレンマ

 

階層制の組織におけるリーダーシップに関した数多くの研究では、効果的なリーダーは、自分自身のニーズ(そして、彼らの上司のニーズである生産性と効率性)を満たすためのスキル・セットが1つ必要であり、グループ・メンバーのニーズを満たすためにはもう1 つのまったく異なるスキル・セットが必要であると強く指摘しています。さしあたり、これら2 つのスキル・セットを非常に一般的な言葉で表現してみましょう。

 

 A. グループ・メンバーのニーズを満たすスキル

   (1) グループ・メンバーの自尊心と個人的な価値を高める行動

   (2) グループの結束力とチーム精神を強める行動

  B. 組織のニーズを満たすスキル

   (1) 生産性とグループ目標の達成を刺激する行動:生産性を刺激してグループ目標達成意欲を高める行動

   (2) グループ・メンバーの目標達成を支援する行動:プランニング、スケジューリング、調整、問題解決、資源の提供

 

効果的なリーダーは「人間関係のスペシャリスト」(メンバーのニーズを満たすこと)だけであっても、あるいは「生産性のスペシャリスト」(組織のニーズを満たすこと)だけであっても十分ではありません。効果的なリーダーは、その両方でなくてはならないのです。さらに重要なこととして、効果的なリーダーは、グループ・メンバーのニーズとリーダーのニーズの両方を満たすためには、いつ、どこでこれらの多様なスキルを使うのかということを知るだけの柔軟性やセンシティビティといったものも習得しなければなりません。最後に、効果的なリーダーは、これら2 つの競合するニーズの源泉の間に生じる、避けられない対立を解決するためのスキルを学ぶ必要があります。

 『リーダー・エフェクティブネス・トレーニング』(2019)は、相互ニーズの充足という最も重要な状態を作るのに、どのようにしたらより効果的に作れるようになれるのか、上司や自分のグループ・メンバーとのより誠実なコミュニケーションの醸成を通じて、どのようにしたらより柔軟でセンシティブになれるのか、他者との人間関係における憤り、敵意、疎外感を大幅に軽減するための公平な(あるいは「No-Lose」の)対立解決法を用いるにはどうしたらよいかをリーダーの方々に示すことを目的としています。

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[ニュースレター] 2009年5月号

─2009年5月号─「"救助者の落とし穴"をどのように回避したらいいのか」

L.E.T.修了者の方々へ

救助者の落とし穴をどのように回避したらいいのか

– By Dr. Thomas Gordon

私たちは皆、人が抱えている問題や痛みを和らげてあげたいと思っています。自然なことです。コンピュータの専門家はこのように言うのでしょうか:私たちは愛する人たちを守ったり世話をしたりするためには、できることは何でもするようにプログラミングされているのです。愛する人たちに苦しみを味わって欲しくないからです。ところが、時として起こってしまうのは、痛みを和らげて、問題を解決してあげよう、排除してあげよう、痛みを防いであげようと試みているだけなのに、私たちは結局相手を救助してしまうのです。

私たちは『救助』を『誰かのために何かをしてあげること。その人は自分でできるにもかかわらず。多分、自分でやった方が上手くできるのに。』救助するという態度は私たちの人間関係すべてに引き継がれており、それは全ての人に負の効果あります。救助するという行為は救助されている人が犠牲になります。救助者は相手を無能で、何もできず、役に立たない犠牲者であると無意識にみています。その犠牲者は援護を必要としています。この態度が救助者を有能で、効果的で、できる人という一つ上のランクに据えます。

私たちが援助すればするほど、援助される側はもっと無力になっていきます。救助者の援助と救助者ではない人の力添えには大きな違いがあります。例えば、誰かが溺れていて、あなたはその人を救助するとします。その時、あなたは溺れている人を水から引き上げます。しかし、そのような援助を必要とする場面はほとんどありません。逆に、人はもっと頻繁に力添え――誰かのために何かをしてあげる――を必要としています。援助と救助は本当は同じことだということを覚えておいて下さい。

・救助することは相手の問題の所有権を引き受けることです。
・相手の問題の所有権を引き受けることは、相手のことを無能で自分の問題を解決できない人だと思っていることを伝えてしまいます。
・無能だとみなせば、人を怒らせてしまいます。
・善意ある救助者は、どうして相手と馬が合わないのか知りたいと思っています。

問題の所有権の復習

人は問題を抱えています。誰かの問題、例えば、私の同僚が禁煙したくてもできないという問題を持っているとします。私には具体的な影響はありません。それは明らかに彼女の問題です。彼女が問題を所有しています。もし彼女の行動が私に影響を与えるなら、例えば、彼女が私のオフィスで喫煙をするとしたら、それは私の問題になります。私がその問題を所有しています。それがルールなのです。問題を持っている人が解決しなければなりません。他の人からのアシスタンスや協力が必要になるかも知れませんが、問題を解決するか否かは問題の所有者次第です。

私(ミシェルですが)は、皆さんの考えやコメントを聞きたいです!

ありがとうございました。

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[ニュースレター] 2012年3月号

─2012年3月号─「一体、ゴードン・モデルが本当に成し遂げようとしていることは何なのでしょう?」

L.E.T.修了者の方々へ

あなた自身も自問しているかも知れませんが、私は『ゴードン・モデル』と呼ばれるワークショップを受講したことがありません。ですから、明確化するためにも申し上げますが、ゴードン・モデルは皆さまが受講したワークショップの中で教えられたもので、以下のワークショップが該当します。L.E.T.、Conflict Resolution Workshop、Coaching & CommunicationそしてSynergistic Sellingです。
 
ゴードン・モデルの目的はマネジャー、リーダー、セールスのプロ、チーム・メンバー等々が本当に優れた人間関係を同僚や上司らと築き維持することで、人生の質が改善され報酬を得ることを飛躍的に手助けします。
 
スキルの裏側をちょっと見てみましょう。

1.アクティブ・リスニング. アクティブ・リスニングのルールの裏には、人が問題を抱えている時(その人は行動の窓で『相手が問題を持つ』ところに位置しています)、判断やコントロールをしようという試みを全て捨てることが必須であり、共感し効果的な聴き手になることが画期的に重要です

2.I-メッセージ. I-メッセージを送るというルールの裏にも、相手を非難しコントロールしようという試みを全て捨て去るというゴールがあります。その代わりに、相手の行動があなたにとって問題である時には、アサーティブに自分の弱さを出しましょう(そうです、わかっています。さらけ出すのは難しいです!)

3.メソッドIII. メソッドIIIの6つのステップの裏側には対立する双方のニーズと感情を完全にケアする責任があります。そして、あなたのニーズも相手のニーズも満たし、人間関係を保持し強化する解決策を探します。

4.価値観の衝突. 衝突に対処するオプションの裏には、変化する可能性のあるお互いの違いに対処する時、あなたと相手の人間関係を失うことなく相手を一人の独立した人間として尊重する必要性があります。

ですから、より優れた人間関係を構築し、維持する力はゴードン・モデルが本当に成し遂げようとするゴールであると私は考えています。

どうお感じになりますか?

P.S.  Happy St. Patrick’s Day to you!

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[ニュースレター] 2015年4月号

─2015年4月号─「マズローの欲求段階説」

Blog Post by: Brian K. Miller
 
2015年4月ニューズレター
 
 L.E.T.の目的は、『行動の窓』の生産的な仕事の時間(『問題のないエリア』と呼びます)を最大限にすることです。時間と資源がビジネスのニーズを満たすことに向けられる時、ビジネスに関わる全ての人が成功します。もし、個人的な問題、リーダーシップの欠如、非効率な業務習慣が組織のニーズの妨げになるなら、ビジネスは赤字になり、給料を支払えなくなり、従業員を解雇せざるを得なくなり、全く最悪のケースでは、完全に解散し、残余財産を切り売りすることになります。生産的で居続ける鍵は、組織の中の全ての人のニーズが満たされる手段をとることです。しかし、時として、その『ニーズ』の厳密な本質を定義するのは難しいのです。
 
 アブラハム・マズロー(Abraham Maslow)は人間の基本的欲求(ニーズ)を説明するピラミッド構造を考案しました。マズローのピラミッドでは、低次から高次まで5つの階層があります。各階層は、個人の生活の質の高いレベルを徐々に表していきます。自己実現の欲求は、5段階のピラミッド構造の最上階にあり、ピラミッドのベースにあるのは生理的欲求です。各階層を簡単に見ていきましょう。
 
1.    生理的欲求: これは基本的で、ファンダメンタルな生命維持に必要な欲求です。例えば、食べ物、水、衣服など。
2.    安全の欲求: 野生では、人は野生生物から身を守るためにフェンスが、そして自然の力から守るためにシェルターが必要です。現代では、犯罪の被害者になったり事故でけがをしたりすることなく、自宅と会社を往復できると信じる必要があります。
3.    社会欲求と愛の欲求: 友達や家族は、私たちが悲しい時には慰めてくれ、私たちが幸せな時には一緒に喜んでくれ、自分の存在が重要であるという考えを強化してくれる社会環境を、私たちに提供してくれます。
4.    承認の欲求: 成功は満足と承認の両方をもたらします。私たちは、重要な目標に到達すると、もっと高い目標を設定する権限が与えられたように感じます。その目標に到達したことで拍手喝采を浴び、報酬を得ると、この達成感が強化され、達成し続けようと私たちをやる気にさせます。
5.    自己実現の欲求: 私たちは自分の最終目標に到達すると、どのようにそれを達成したかに他の人たちに教える権限が与えられたように感じます。私たちは、同じ道を苦労して進んでいる他の人たちに支援の手を差し伸べ、また、同じ道を歩み始めたばかりの人たちを指導します。時として、本を書いたり、同じ目標を達成しようとしている人たちを支援する学校を始めたりします。
 
 リーダーが部下やフォロワーをやる気にさせるためには、彼ら自身がどの階層の欲求を満たしたのか、彼らのチーム・メンバーはまだどの階層に取り組んでいるのかを認識できなければなりません。ある欲求はとても難しく、プロの支援を通してしか達成できないかも知れません。アルコール中毒、怒ると狂暴になる性格、仕事に対する怠慢なアプローチは、しばしば、個人がピラミッド構造のどこか低いレベルで身動きが取れなくなっているサインです。このような問題の場合、その個人を適切なプロフェッショナルに紹介することで、最善の対応ができます。
 
 習慣的に遅刻する、一時的にやる気を喪失する、あるいは過剰な労働時間などの普通の問題は、個人が目標達成のための努力をしている時に、複雑な事態を経験しているシグナルです。このような場合、アクティブ・リスニングが相手に『声に出しながら考え』、自分自身の解決策を見つける機会を提供します。
 
 もしリーダーが、気が短くて、怒りっぽく、不安を抱いているならば、リーダーは仕事で不愉快にも中断を余儀なくさせられ、現在の目標を達成して次の段階に移ることを妨害されている可能性があります。この場合、リーダーは問題を引き起こしている相手に、対決的I-メッセージで対決するべきです。私たちは誰かに対決する時にはいつも、私たちの問題が相手に問題を引き起こす現実的な可能性があることを、心に留めておく必要もあります。ゆえに、リーダーはアクティブ・リスニングにギア・シフトし、場合によってはメソッドⅢの対立解決法をする必要があります。
 
 これら3つの状況全てにおいて、最初のステップは、どの種類のニーズが満たされていないのか、どの目標が達成できていないのか、その人はどの欲求段階に到達しようと悪戦苦闘しているのかを特定することです。ほとんどの場合、第1段階の生理的欲求と第2段階の安全の欲求には問題がありません。現代のほとんどの人は、食べ物、シェルター、適度に個人の安全性が確保されています。
 
 職場では、問題を引き起こす満たされないニーズのほとんどは、第3段階か第4段階のニーズです。人が頑張ってやった良い仕事が気づかれないと、感謝されていないと感じるため、第3段階や第4段階のニーズが満たされない結果となります。もし部下や同僚が、自分の仕事が失敗したとか不公平に失敗のレッテルを貼られたと感じるならば、問題について充分な時間を割き、心を開いて話してもらうことが、自身の解決策を考え出す重要な鍵です。ゆえに、アクティブ・リスニングは常にリーダーの最もパワフルで、頻繁に使われるツールであり続けます。対決的I-メッセージの後にギア・シフトが続きます。必要に応じて、メソッドⅢの対立解決法がリーダーにとってその次に重要なツールとなります。何故ならば、リーダーは常にチーム・メンバーに組織とチーム・メンバー一人ひとりのニーズの両方について、コミュニケーションする責任があるからです。
 
 マズローの欲求のピラミッドは、チームあるいはチーム・メンバー自身のどのようなニーズがまだ満たされていないのかを、リーダーが特定するのを助けます。どのように満たされないニーズが、ある種類の行動を引き起こすのかを特定すれば、特定の行動が『行動の窓』のどこに属するかが簡単にわかります。特定の行動を『行動の窓』に正確に位置づけることで、L.E.T.のスキルの何を使えば問題解決を支援できるかが決まります。ゆえに、リーダーも部下も両者が生産的なエリアに留まることができます。個人個人が、より生産的であればある程、会社はより儲かり、社員全員が成功することが容易になります。

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