[ニュースレター] 2009年5月号

─2009年5月号─「"救助者の落とし穴"をどのように回避したらいいのか」

L.E.T.修了者の方々へ

救助者の落とし穴をどのように回避したらいいのか

– By Dr. Thomas Gordon

私たちは皆、人が抱えている問題や痛みを和らげてあげたいと思っています。自然なことです。コンピュータの専門家はこのように言うのでしょうか:私たちは愛する人たちを守ったり世話をしたりするためには、できることは何でもするようにプログラミングされているのです。愛する人たちに苦しみを味わって欲しくないからです。ところが、時として起こってしまうのは、痛みを和らげて、問題を解決してあげよう、排除してあげよう、痛みを防いであげようと試みているだけなのに、私たちは結局相手を救助してしまうのです。

私たちは『救助』を『誰かのために何かをしてあげること。その人は自分でできるにもかかわらず。多分、自分でやった方が上手くできるのに。』救助するという態度は私たちの人間関係すべてに引き継がれており、それは全ての人に負の効果あります。救助するという行為は救助されている人が犠牲になります。救助者は相手を無能で、何もできず、役に立たない犠牲者であると無意識にみています。その犠牲者は援護を必要としています。この態度が救助者を有能で、効果的で、できる人という一つ上のランクに据えます。

私たちが援助すればするほど、援助される側はもっと無力になっていきます。救助者の援助と救助者ではない人の力添えには大きな違いがあります。例えば、誰かが溺れていて、あなたはその人を救助するとします。その時、あなたは溺れている人を水から引き上げます。しかし、そのような援助を必要とする場面はほとんどありません。逆に、人はもっと頻繁に力添え――誰かのために何かをしてあげる――を必要としています。援助と救助は本当は同じことだということを覚えておいて下さい。

・救助することは相手の問題の所有権を引き受けることです。
・相手の問題の所有権を引き受けることは、相手のことを無能で自分の問題を解決できない人だと思っていることを伝えてしまいます。
・無能だとみなせば、人を怒らせてしまいます。
・善意ある救助者は、どうして相手と馬が合わないのか知りたいと思っています。

問題の所有権の復習

人は問題を抱えています。誰かの問題、例えば、私の同僚が禁煙したくてもできないという問題を持っているとします。私には具体的な影響はありません。それは明らかに彼女の問題です。彼女が問題を所有しています。もし彼女の行動が私に影響を与えるなら、例えば、彼女が私のオフィスで喫煙をするとしたら、それは私の問題になります。私がその問題を所有しています。それがルールなのです。問題を持っている人が解決しなければなりません。他の人からのアシスタンスや協力が必要になるかも知れませんが、問題を解決するか否かは問題の所有者次第です。

私(ミシェルですが)は、皆さんの考えやコメントを聞きたいです!

ありがとうございました。

プログラムに関するご質問など、お気軽にお問い合わせください。

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[ニュースレター] 2012年3月号

─2012年3月号─「一体、ゴードン・モデルが本当に成し遂げようとしていることは何なのでしょう?」

L.E.T.修了者の方々へ

あなた自身も自問しているかも知れませんが、私は『ゴードン・モデル』と呼ばれるワークショップを受講したことがありません。ですから、明確化するためにも申し上げますが、ゴードン・モデルは皆さまが受講したワークショップの中で教えられたもので、以下のワークショップが該当します。L.E.T.、Conflict Resolution Workshop、Coaching & CommunicationそしてSynergistic Sellingです。
 
ゴードン・モデルの目的はマネジャー、リーダー、セールスのプロ、チーム・メンバー等々が本当に優れた人間関係を同僚や上司らと築き維持することで、人生の質が改善され報酬を得ることを飛躍的に手助けします。
 
スキルの裏側をちょっと見てみましょう。

1.アクティブ・リスニング. アクティブ・リスニングのルールの裏には、人が問題を抱えている時(その人は行動の窓で『相手が問題を持つ』ところに位置しています)、判断やコントロールをしようという試みを全て捨てることが必須であり、共感し効果的な聴き手になることが画期的に重要です

2.I-メッセージ. I-メッセージを送るというルールの裏にも、相手を非難しコントロールしようという試みを全て捨て去るというゴールがあります。その代わりに、相手の行動があなたにとって問題である時には、アサーティブに自分の弱さを出しましょう(そうです、わかっています。さらけ出すのは難しいです!)

3.メソッドIII. メソッドIIIの6つのステップの裏側には対立する双方のニーズと感情を完全にケアする責任があります。そして、あなたのニーズも相手のニーズも満たし、人間関係を保持し強化する解決策を探します。

4.価値観の衝突. 衝突に対処するオプションの裏には、変化する可能性のあるお互いの違いに対処する時、あなたと相手の人間関係を失うことなく相手を一人の独立した人間として尊重する必要性があります。

ですから、より優れた人間関係を構築し、維持する力はゴードン・モデルが本当に成し遂げようとするゴールであると私は考えています。

どうお感じになりますか?

P.S.  Happy St. Patrick’s Day to you!

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[ニュースレター] 2015年4月号

─2015年4月号─「マズローの欲求段階説」

Blog Post by: Brian K. Miller
 
2015年4月ニューズレター
 
 L.E.T.の目的は、『行動の窓』の生産的な仕事の時間(『問題のないエリア』と呼びます)を最大限にすることです。時間と資源がビジネスのニーズを満たすことに向けられる時、ビジネスに関わる全ての人が成功します。もし、個人的な問題、リーダーシップの欠如、非効率な業務習慣が組織のニーズの妨げになるなら、ビジネスは赤字になり、給料を支払えなくなり、従業員を解雇せざるを得なくなり、全く最悪のケースでは、完全に解散し、残余財産を切り売りすることになります。生産的で居続ける鍵は、組織の中の全ての人のニーズが満たされる手段をとることです。しかし、時として、その『ニーズ』の厳密な本質を定義するのは難しいのです。
 
 アブラハム・マズロー(Abraham Maslow)は人間の基本的欲求(ニーズ)を説明するピラミッド構造を考案しました。マズローのピラミッドでは、低次から高次まで5つの階層があります。各階層は、個人の生活の質の高いレベルを徐々に表していきます。自己実現の欲求は、5段階のピラミッド構造の最上階にあり、ピラミッドのベースにあるのは生理的欲求です。各階層を簡単に見ていきましょう。
 
1.    生理的欲求: これは基本的で、ファンダメンタルな生命維持に必要な欲求です。例えば、食べ物、水、衣服など。
2.    安全の欲求: 野生では、人は野生生物から身を守るためにフェンスが、そして自然の力から守るためにシェルターが必要です。現代では、犯罪の被害者になったり事故でけがをしたりすることなく、自宅と会社を往復できると信じる必要があります。
3.    社会欲求と愛の欲求: 友達や家族は、私たちが悲しい時には慰めてくれ、私たちが幸せな時には一緒に喜んでくれ、自分の存在が重要であるという考えを強化してくれる社会環境を、私たちに提供してくれます。
4.    承認の欲求: 成功は満足と承認の両方をもたらします。私たちは、重要な目標に到達すると、もっと高い目標を設定する権限が与えられたように感じます。その目標に到達したことで拍手喝采を浴び、報酬を得ると、この達成感が強化され、達成し続けようと私たちをやる気にさせます。
5.    自己実現の欲求: 私たちは自分の最終目標に到達すると、どのようにそれを達成したかに他の人たちに教える権限が与えられたように感じます。私たちは、同じ道を苦労して進んでいる他の人たちに支援の手を差し伸べ、また、同じ道を歩み始めたばかりの人たちを指導します。時として、本を書いたり、同じ目標を達成しようとしている人たちを支援する学校を始めたりします。
 
 リーダーが部下やフォロワーをやる気にさせるためには、彼ら自身がどの階層の欲求を満たしたのか、彼らのチーム・メンバーはまだどの階層に取り組んでいるのかを認識できなければなりません。ある欲求はとても難しく、プロの支援を通してしか達成できないかも知れません。アルコール中毒、怒ると狂暴になる性格、仕事に対する怠慢なアプローチは、しばしば、個人がピラミッド構造のどこか低いレベルで身動きが取れなくなっているサインです。このような問題の場合、その個人を適切なプロフェッショナルに紹介することで、最善の対応ができます。
 
 習慣的に遅刻する、一時的にやる気を喪失する、あるいは過剰な労働時間などの普通の問題は、個人が目標達成のための努力をしている時に、複雑な事態を経験しているシグナルです。このような場合、アクティブ・リスニングが相手に『声に出しながら考え』、自分自身の解決策を見つける機会を提供します。
 
 もしリーダーが、気が短くて、怒りっぽく、不安を抱いているならば、リーダーは仕事で不愉快にも中断を余儀なくさせられ、現在の目標を達成して次の段階に移ることを妨害されている可能性があります。この場合、リーダーは問題を引き起こしている相手に、対決的I-メッセージで対決するべきです。私たちは誰かに対決する時にはいつも、私たちの問題が相手に問題を引き起こす現実的な可能性があることを、心に留めておく必要もあります。ゆえに、リーダーはアクティブ・リスニングにギア・シフトし、場合によってはメソッドⅢの対立解決法をする必要があります。
 
 これら3つの状況全てにおいて、最初のステップは、どの種類のニーズが満たされていないのか、どの目標が達成できていないのか、その人はどの欲求段階に到達しようと悪戦苦闘しているのかを特定することです。ほとんどの場合、第1段階の生理的欲求と第2段階の安全の欲求には問題がありません。現代のほとんどの人は、食べ物、シェルター、適度に個人の安全性が確保されています。
 
 職場では、問題を引き起こす満たされないニーズのほとんどは、第3段階か第4段階のニーズです。人が頑張ってやった良い仕事が気づかれないと、感謝されていないと感じるため、第3段階や第4段階のニーズが満たされない結果となります。もし部下や同僚が、自分の仕事が失敗したとか不公平に失敗のレッテルを貼られたと感じるならば、問題について充分な時間を割き、心を開いて話してもらうことが、自身の解決策を考え出す重要な鍵です。ゆえに、アクティブ・リスニングは常にリーダーの最もパワフルで、頻繁に使われるツールであり続けます。対決的I-メッセージの後にギア・シフトが続きます。必要に応じて、メソッドⅢの対立解決法がリーダーにとってその次に重要なツールとなります。何故ならば、リーダーは常にチーム・メンバーに組織とチーム・メンバー一人ひとりのニーズの両方について、コミュニケーションする責任があるからです。
 
 マズローの欲求のピラミッドは、チームあるいはチーム・メンバー自身のどのようなニーズがまだ満たされていないのかを、リーダーが特定するのを助けます。どのように満たされないニーズが、ある種類の行動を引き起こすのかを特定すれば、特定の行動が『行動の窓』のどこに属するかが簡単にわかります。特定の行動を『行動の窓』に正確に位置づけることで、L.E.T.のスキルの何を使えば問題解決を支援できるかが決まります。ゆえに、リーダーも部下も両者が生産的なエリアに留まることができます。個人個人が、より生産的であればある程、会社はより儲かり、社員全員が成功することが容易になります。

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[ニュースレター] 2018年3月号

─2018年3月号─「パワハラをしないで済む方法はリスニング・スキル」

Date: March 1st, 2018 | BY Brian K. Miller

 日本において、パワハラが再びトップ・ニュースになっています。レスリング界では栄和人監督のパワハラについて告発状が出され、話題となっています。内容は割愛させていただきますが、ここで興味深いのはパワハラをされたとされるオリンピック金メダリストの伊調馨選手が告発状を出した本人ではないということです。
 パワハラは通常リーダーが反対意見を恐れて行われます。ほとんどの場合、このような恐怖を掻き立てている前提として、「準優勝はありえない」ということに集約されています。多くのリーダーはたった一つのゴールしか見えていません。部署のトップ、業界トップ、市場のトップ等々。質と価値を目指して努力することは常に重要ですが、ナンバーワンになるという強迫観念は全く有益ではありません。完全なる勝利への強迫観念は常に破壊的な力となってしまいます。その破壊的な力は自信喪失や周りの世界の全ての局面をマイクロマネージしたいというニーズに由来します。完全支配は不可能ですし、たった一人あるいはたった一つの企業しかナンバーワンになれませんから、完全支配や最高の勝利への強迫観念にはたった一つの結果しかあり得ません。それは落胆と不名誉です。不名誉への恐怖がリーダーをパワハラ依存へと導き、自分のチームを完全支配しようとします。
 パワハラの治療法はリスニング・スキルを改善することです。良い聴き手の特性は受容、共感そして誠実さです。当然ながら、リーダーが完全支配を求めるとき、これらの特性を持ち合わせることは不可能です。リーダーが絶えず受容を示すことは大切です。リーダーは、部下が持ち込む全てのアイデアに同意することはできませんし、すべきではありません。なぜならば、アイデアによっては締め切りを守ることや生産的であろうとするチームの能力を台無しにすることがあるからです。しかしながら、リーダーは全てのアイデアを受容する態度を示さなければなりません。受容は同意ではありません。
 リーダーがアイデアを提示されたときに、その利点を認識して応答する時に受容が起こります。アイデアの利点を認識するということは、リーダーが個人的な利点を認識し、アイデアを出した人の人間としての価値も認識しているのです。受容を表すことで、リーダーは個々のチーム・メンバーが創造力を働かせて考え続け、発生する問題について絶えずより良い解決策を見つけるよう促します。より多くの問題についてチーム・メンバーが創造的に、また自信を持って自ら解決することができれば、リーダーが自分の労力と時間を費やして解決に乗り出さなければならない問題というのは少なくなります。これにより、リーダーはより大きな戦略的問題、将来のプランニングやチームの総合的な方向性にフォーカスすることができるようになります。
 共感というのはマスターするには難しいスキルです。共感というのは感情の同列化ではありません。チーム・メンバーが問題に直面しているのと「同じように感じる」ことではないのです。共感は、受容の結果であり受容のパートナーでもあるのです。共感は、たとえ問題がリーダーにとって小さかろうが馬鹿げていようが、チーム・メンバーにとって不可欠で圧倒的なものであることを認識することから始まります。問題がどのようなものであろうと、その問題はチーム・メンバーにとって重要なのです。リーダーにとってチーム・メンバーの問題が実在的ではなくとも、共感は、チーム・メンバーの問題が彼らにとっては実在的であると認識することです。リーダーが手を止めて、チーム・メンバーに注意を払い、この問題がそれを訴えている人にとってとてもリアルであることを受け入れるとき、共感は明白に示されます。
 注意を払うことはリスニングのスターティング・ポイントです。チーム・メンバーは、乗り越えられないように思える幅広い問題を経験することでしょう。チーム・メンバーがそれらの問題をチーム・リーダーに相談しようとやって来た時には、電話を置いて、キーボードから手を離し、あなたがしていたことが何であろうと中断して顔をあげてチーム・メンバーの顔を直接見ることが重要です。明らかにチーム・メンバーは自分だけでは問題を解決することができませんが、それは彼らにとって非常に重要で、問題は差し迫っており、彼らはあなたの時間が必要だと感じているのです。あなたがしていることを止めて、注意を払い、この問題(考えであれ、何であれ)があなたのチーム・メンバーにとって重要であることを受容し、これらすべてを用いてチーム・メンバーが思い浮かんだ新しいアイデアを提案できるよう促します。
 リーダーは、チーム・メンバーが将来何年にもわたってビジネス・モデルを改善するみごとで創造的な解決策を見つける瞬間を予想することなど決してできません。チーム・メンバーに、そのような人生を変えるようなアイデアを持って来てもらう唯一の方法は、絶えず良いリスニング・スキルを練習することです。良いリスニング・スキルを練習してさえいれば、パワハラを拠り所にしてあなたのチームの目標を達成するよう推進することはなくなるでしょう。

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[ニュースレター] 2010年6月号

─2010年6月号─「5つのリスニング・ツール」

トマス・ゴードン博士・ノエル・バンチ氏の共著『T.E.T.』と元GTI社員からの抜粋。

L.E.T.ワークショップ修了者の方々へ、

習得できる最も重要なリスニング・ツールの一つは明らかに疑う余地がありません。それを人にアドバイスすると、皆、そんな甘いことを言って…みたいに私を見ます。そうです。静かにする、です。

そうです。静かにして下さい。あなたが話をしていたり、次に言うことを考えていたりしたら、効果的に聴くなどということは不可能です。

さあ、次に2つ目のツールを紹介しましょう。静かにしている間、あなたは話し手に注意を払う必要があります。あなたは話し手に寄り添う必要があります。彼あるいは彼女と向かい合います。アイコンタクトをしましょう。彼女/彼を見ましょう。開かれた姿勢をとります。『安全地帯』と呼ばれる話し手のスペースのすぐ外に位置します。

ほとんどの人にとっては、その距離はおおよそ90センチ~180センチ位になります。これは人によって異なりますので、私は話し手のパーソナル・スペースに入るまで近づいて、話し手がのけ反ったり後退したりすることでこの距離をチェックしています。そこで私は止まって、30センチほど後ろに下がります。そうすることで私は話し手のパーソナル・スペースから離れ、お互いがより快適な距離感を保つことができます。

時々、聴き手として要求されていることは黙ってそこにいるだけということもあります。しかし、もし私がただ黙っているだけだと、話し手は私が本当に聴いているかわかりませんので、私は3つ目のツールを使います。そしてそれには名前があります。それは簡単受容です。しかし、それは単に低いうめき声、相槌、本当?、驚愕あるいは評価しないで発する雑音の別名なのです。

時として、人はアクティブ・リスニングをスタートさせるのを難しく感じることがあります。相手は何も言わないけれど、ボディランゲージから何か言いたげであることが明らかな時。泣くかもしれません、しかめっ面をするかもしれません、頭を抱えるかもしれません、足を引きずりながら歩くかもしれません、他にもいくつか目印になることがあります。何か普通と違うことがあると私に知らせてくれます。このような場合に使うツールは、『悲しそうですねとか不安そうですね。それについて話してみたいですか?』などの開かれた質問です。あるいは、『何があったか話してみて』というような文章です。それらは話してもらうためのお誘いです。それ以上でもそれ以下でもありません。私はそれを『ドア・オープナー』と呼んでいます。なぜなら、それは明らかに話すための機会を開くものだからです。

役に立つにも関わらず、無言で注意を払うこと、ドア・オープナー、共感的唸り声などは私が理解しているということを表しません。ただ単に私がそこにいて、注意を払っているということだけを示しています。それゆえに、私は5つ目のリスニング・ツールを必要とします。それはフィードバックです。

フィードバックは難しいものではありません。人が発する言葉は普通暗号(コード)であるということを覚えておきましょう。例えば、空港で小さな女の子が「飛行機には乗りたくない。行きたくない。家にいたい。」と言ったとします。そのような言葉を聞くと、私は次のように自問します。「彼女の内的世界はどんなものだろう。そこで彼女はどんなところに住んでいるのだろう。」私は読心術者ではありません。良くても推測することしかできません。ですから、一番良い推測をしてみます。私の推測では、小さな女の子は怖いのではないかと。

ここにいくつかの暗号を列挙します。本当のメッセージは何なのか推測してみて下さい。

1.       困惑した隣人が、「仕事が嫌いだわ。面白くないし、辞めたいわ。でも子供たちは大学だし、支払いも色々あるし。。。それにこんなに給料をもらえる仕事なんて他にどこにあるの?」と言う。


2.       緊張した同僚が、「何百回も禁煙をしようとしたよ。でもできないんだ。どうしたらいいんだ?」


3.       泣き顔の娘が、「もうクリスと2年も付き合っているのに、彼ったら他の女の子とも付き合いたいっていうのよ。どうしたらいいの?」

私の推測は以下の通りです。最初の例では、「あなたはもっと面白い仕事があればいいのにと思っているけど、責任がいろいろあって、仕事を変わるなんてリスクがあると思っているのですね。」というのがその人の考えや感情なのかもしれません。

2つ目の例では、「あなたは何度も禁煙をしようとしたのに失敗して、落胆しているのですね。」と言うかもしれません。

私の娘に対しては、「傷ついているのね。どうしていいかわからなくなっているのね。」というかもしれません。

上記の3つの例で、話し手は質問で終わっていることに気付きましたか?しかし、聴き手からの答えはほとんどの場合求められていませんし必要ではありません。

効果的な聴き手になるのに立ちはだかる壁は、人を「治して」あげようと話し手の質問の答えを出そうとする傾向です。どんな状況においても私は一番いい解決策を知っているのだと振舞ってしまうことです。もし私が聴きながら、解決策や治療法、答えを探っていたら、私は間違った方向に行ってしまうでしょう。話し手を理解するためには、私の考えは話し手が経験していること、考え、気持ちに集中していなければなりません。それが近道であり、ロバート・フロストの言葉を借りれば、「それが最も効果がある」のです。

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[ニュースレター] 2013年2月号

─2013年2月号─「愛はリーダーシップと何の関係があるの?」

Date: February 13th, 2013
Blog Post by Bill Stinnett

あなたは自分のチームの人間を好きにならなくてもいいですが、愛する必要があります–言葉の深い意味として。愛とは最も重要なことを尊重することです。品位、尊敬、信頼、公平等々。本当に偉大なリーダーは違いが分かっています。

私がコーチングしているクライエントで、自分が何故ひどい360度評価をいつもされてしまうか理解できない人がいます。「結局、私はわざわざ皆に優しくしているのに」と彼はこぼします。そして、それは事実です。彼はいつも周りの人の分の食事代を出したり、特別な時には美味しいワイン付きの高い夕食をおごったりしていました。彼は何人かの人とゴルフやテニスもしていました。彼らの配偶者や子供たちの誕生日にはカードも送っていました。チーム・メンバーがいる時には彼はいつも機嫌が良かったのです。悪い知らせで動揺させたくありませんでした。物事が悪い方向に行っていても、彼は幸せそうな顔を見せてきました。」(そうです、彼がこう言ったのです)いつでも話に来てもらえるように自分のオフィスのドアを開放していました。彼はハグするのが好きで、しすぎる時も時としてありました。

一方で、彼が嫌がることをチーム・メンバーがした時には、彼はそういうメンバーを解雇していました。チーム・メンバーは自分の携帯が使えなくなって初めて解雇を知らされるのです。オフィスに戻るまでには、彼らの荷物は箱に入れられ、コンピュータはロックがかかっていました。プライベートで彼は自分のチーム・メンバーが「泣きごとを言ったり、愚痴を言ったり」して子供のように振舞い、我慢できないとこぼしていました。

事実は、彼のチーム・メンバーは彼の表面的な社交辞令を見透かしていたのです。彼らは信頼、公平、尊敬の念は彼にはないとわかっていました。これは愛のない人間関係で、それは明らかでした。

もう一人コーチングしているクライエントで、自分でも認めているように社会的な礼節があまりできない人がいます。彼女は時々ぶっきらぼうで、せこい人でした。誕生日も時々忘れてしまいます。彼女は時として何週間も誰もランチに誘わず、一日中オフィスのドアを閉め切って仕事をしています。パーティも開かず、高いワインもチーム・メンバーのために買うことはありません。しかし、チーム・メンバーは皆彼女のために全力で戦います。締め切りのある時は、彼女が頼まなくても皆会社に出てきて残業をしてくれます。彼女はどうやってそれができたのでしょうか?彼女は真実を話していました。必要とあれば、皆の話に耳を傾けました。非難しないように心がけました。対立が起きた時はWin-Win解決法を一生懸命探しました。何人かは彼女のことがあまり好きではありませんでしたが、いやはや、それでも彼女を称賛し、尊敬し、信頼していました。彼らは彼女を愛しており、彼女も彼らを愛していました。どちらのチームが仕事ができたかわかりますか?

ゴードン・トレーニングのメンバーよりHappy Valentine’s Day!

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[ニュースレター] 2016年5月号

─2016年5月号─「それで、今誰が問題を持っているのですか?」

Date: May 10th, 2016
By: Dr. Bill Stinnett
 
私は今、I-メッセージを送りました。相手は少し防衛的に見えます。私たちは行動の窓のどこにいるでしょうか?この質問は、L.E.T.ワークショップの間、しばしばあがってきます。私はたった今、私の問題を相手に渡したのでしょうか?あるいは、そこには新しい問題が存在しているのでしょうか?

明確にするために例を挙げてみましょう。私には信頼し尊敬する同僚のシルビアがいます。彼女は素晴らしい同僚です。一生懸命に働くし、協力的で快く助けてくれます。チーム・メンバーに期待する全てが整っているのです。でも最近、彼女は私を怒らせるようなことをするのです。私は彼女に3つの質問をメールでしようと思います。

例えば、「金曜日の1時からミーティングできますか?クラークへの入札に対する回答は出ましたか?私が月曜日に送った資料に目を通してもらえましたか?」一日が経って、彼女から返事が来ました。「金曜日なら大丈夫!その時に話しましょう。」OK。でもクラークへの入札や資料の件は?この件はここ2-3週間で2-3回起こっているのです。ですから、私はもう一度、他の2つの質問を繰り返す形でメールを彼女宛て、送りました。さらに加えて、3つ目のメールを3つ目の質問だけを入れて送りました。念のため!小さいことのように思うでしょうが、私にとっては余計な仕事が増える原因で、時々、必要な情報を入手するのが遅れてしまうのです。

彼女の行動が私の行動の窓の中の受容ラインの下に落ちてきたと思ったので、対決的I-メッセージを作り、金曜日のミーティングで送ってみようと決意しました。こんな感じです。「シルビア、先週2-3回、私はあなたにいくつかの質問をメールでしました。あなたは最初の質問だけに返信してきました。それは、今日私たちがミーティングをするというメールだけです。(私はクラークへの入札と以前に送った資料についても聞きました)あなたがそういうことをすると、回答のない質問を繰り返し送らなければならないか、あなたに電話をかけなければなりません。余計時間がかかりますし、私は困ります。本音を言えば、ある種フラストレーションなのです。」

短い間があって、彼女はこう言いました。「ごめんなさい。私ほんとうに忙しかったの。あなたからの他の2つの質問のメールにも回答しました。それに、今日、ミーティングがあることはわかっていたし、そこで話すことができると思いました。回答するにはある種複雑でしたし、会って話した方がいいと思いました。どうして、あなたはそんなに大騒ぎするのですか?」

それで、今、誰が問題を持っているのですか?

私はこう理解しています。私がまだ、もともとの問題を持っています。シルビアは、自分の行動を喜んで変えると示唆するものは何もしていませんし、言っていません。彼女は私のメールを全部読むとか、私の質問に全部答えるとは同意していません。将来、私が複数のメールを彼女に送らなくても良いという確信はありません。

それどころか、シルビアの私への返事は新しい問題です。彼女は私の対決に少し驚いています。少し防衛的になっています。シルビアは応答(返事)を「持っています」(それは新しい「行動」です)。私の行動の窓で、彼女の防衛的な応答はシグナル・行動のようです。私の行動の窓で「相手が問題を持つ」セクションに入ります。私が何をするかはわかっています。なぜなら、L.E.T.リーダー研修で学びました。アクティブ・リスニングにギア・シフトします。この時点では、まだ「私たちが」問題を持つには至っていません。シルビアは行動を変えて私のニーズに応えてくれるかも知れません。
そこで、私は次のように言います。「そうですね。色々なことが起こっていて、すぐには全てに返信できないのですね。それに、私が聞きたいことは、少し考える時間が必要かも知れませんからね。今日、私たちがこうして話す時間を持つとわかっていたから、メールで複雑なことを書く必要性を感じなかったのですね。実際に会って話した方がよっぽどいいですものね。こんな風にこの問題を取り上げている私に少しうんざりしているでしょうね。」

シルビア:「ええ。私が全てやり遂げることはわかっているでしょ。私たちは本当にうまく協力しあっているじゃないですか。」もっとアクティブ・リスニングをします。「私たちの職場での人間関係は、あなたにとって大切なのですね。あなたは私にもっと信頼して欲しい。小さなことをいちいち言われる必要もないと感じているのですね。少し傷ついたというか。」
I-メッセージに戻って、「それはよくわかりました。でも、あなたが私のメッセージ全てに返信しないと、どうしていいかわからなくなることをわかって欲しいのです。あなたがランチ・ミーティングでそれを議論するつもりなのかもわからないので、時間を割いて再度メールしなければなりません。私のメッセージの最後の部分を見ていないのではないかと心配になりました。」

この時点で、シルビアは次のように言うかも知れません。「わかりました。つまり、あなたは私が何を考えているか読めないのですね?では、今後は全ての質問に対して何か答えるようにしましょう。例え、すぐに即答できなくても、そのようにあなたにお伝えします。会う予定にするか、何か考えます。」
「いいですね。」と私は言います。さて、シルビアが約束通りのことをしてくれると私が信頼するなら、「B」は両方ともなくなります。

その一方、それはそんなに簡単ではないかも知れません。シルビアは「今、私がどれだけ忙しいか、あなたは全く理解していません。私は永遠にこのようなメールをもらい続けるのです。全て、最後まで読んでいたら、何もできません。ほとんどの場合、新しいことは冒頭の文章の一つ二つにしか書いてありません。残りは以前のメッセージの繰り返しです。問題の要点を早く言って欲しいのです。」(シグナル行動が更に見られる)

私はまた、アクティブ・リスニングをします。「ということは、あなたにとって私が全体像を見えていない人ということなのですね。メールを全て最後まで読むのは現実的ではないと。あなたは今、仕事量にとても圧倒されているのですね。それに、メールを読み進めても、何か新しいことが書いてある訳ではないので、時間の無駄だと感じているのですね。」
シルビアは「その通り。あなたの仕事をしづらくしようとしているのではないのです。でも、どうやって改善できるのかわからないのですよ。」

さて、今、誰が問題を持っているのでしょうか?私はL.E.T.リーダー研修を受講したので、これは「私たち」が問題を持つのだとわかります。メソッドⅢの対立解決法を行うチャンスです。シルビアと私には、この時点で異なるニーズがあります。お互いのニーズ全てを満たす明らかな解決策はありません。

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[ニュースレター] 2019年2月号

─2019年2月号─「人にひらめきを与え、教えるトーマス・ゴードン博士のリーダーシップに関する引用 No.10」

Date: February 17, 2019 | BY Dr. Thomas Gordon
 
(L.E.T. bookからの引用)
 
メソッドⅢ/権力 part 2
 
 学校でもアメとムチは教師が教室で「規律」を保つために常に使っている重要なツールです。そのような慣例は数百年の間、ほとんど変わっていません。それは、私にとっては驚きの源泉です。(2019年1月のニューズレターからの続き)
 これが意味するところは、子供たちが大人に移行する時までに誰も大人が子供を従わせるために権力を使う以外の大人対子供の対立解決モデルに触れることがありません。
ですから、子供たちは権力ではない方法を使う大人との人間関係を経験する機会がほとんどありません。子供たちが経験する全てが強制力と支配です。私が聞いたように「どうして権力や権限をもってしても先生や親の言うことを聞かなかったのですか?」とあなたが子供たちに聞いたとしても、驚くほど頻繁に「もっと権力や権限を使うべきだったのではないですか」と返答します。
 これまで35年間、L.E.T.ワークショップに参加した人は十中八九、Win-Lose対立解決法に対して有効な代替案が実際に存在することを知って非常に驚いたとしても無理はありません。ですから、リーダーが権力を使う時に影響力を失うという考え方に直面した時、リーダーたちは不信感を表明しました。実のところ、L.E.T.ワークショップに申し込んだリーダーの中には、もっと巧妙に、もっと賢く権力を使う方法を学べると期待している人もいました――全く権力を使わないことを教えられるとは思いもしていませんでした。

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[ニュースレター] 2011年5月号

─2011年5月号─「貴方の対人関係スキルを磨く方法」

L.E.T.修了者の方々へ

ここにご用意したもの—あなたの対人関係スキルを磨く75の方法を見ていただけますか?どうして75通りかって?それは、今すぐご利用いただける役に立つ、洞察力に富んだ記事やブログのおおよその数なのです。

下に記したものは私たちが集めたサンプルです。タイトルと記事の抜粋およびそのリンクを紹介しています。

あなたの対人関係全てにおいて役立つことを願っています。同僚、上司、友人、家族の方々と自由にシェアして下さい。

『私』をチームに戻す:

マネジメントの『おめでたい話』に忍耐のない私は、会社の新しいナンセンスに懐疑的な態度で反応してしまう傾向があります。新しいポジションを『ビジネス開発』と呼んでいるのは、営業の仕事とは限りません。『再構築(リストラクチャリング)』や『配置転換』は解雇ではないとは限りません。私たちのほとんどは、話の行間を読むことができます。
Read article (http://www.gordontraining.com/leadership-training/putting-the-i-back-into-team/)

傾聴術:

学校では、ほとんどの人が話し方、明瞭にプレゼンテーションする方法、良い議論をする方法、立場を防衛する方法、質問する方法、主張する方法を学びます。しかし、ほとんどの人は聴く方法を学びません。聴くように言われたかも知れませんし、聴かないで怒られたかも知れません。しかし、聴き方を改善する方法などは習っていないようです。ですから、私たちは聴くというのは何かをするということではないと思って育ってきました。
Read article (http://www.gordontraining.com/leadership-training/the-art-of-listening-a-critical-skill-for-leadership-training/)

ジレンマ:

質、生産性、社員の関与等々の増加を促すプログラムを皆持っています。(ゲームを使って社員に仕事への従事を促す、タウンホール、感謝の問い合わせ、効率的な工場、PIPs、価値に基づくPIP、総合的品質管理、シックス・シグマ等々).
Read article (http://www.gordontraining.com/leadership-training/the-one-thing-dilemma/)

拒否・拒絶  『上手くやっていると思ったのに』:

ほとんどの人は、人生において何度となく拒否・拒絶をされた経験があるでしょう。就きたい仕事に就けない、行きたい大学に合格しない、狙っていた新規顧客を獲得できない等々。そして皆知っているように、拒否・拒絶は耐えられません—傷つきます。拒否・拒絶を経験する時、重要なのはその拒否・拒絶をどのように解釈し、どのように対処するかです。
Read article (http://www.gordontraining.com/leadership-training/rejection-or-i-thought-i-was-doing-a-great-job/)

追いつめられて – 人々が脅威に対処する方法:

やりなさい、さもないと!『さもないと』という言葉の意味が曖昧でよく理解されなくても、このような言葉は明確に発せられても、暗黙のうちに発せられても大きなストレスを生みます。権力を持つ人間から命令されれば、特にストレスになります。私たちにほとんど力がない時には、ありきたりな方法で応答する傾向があります。
Read article (http://www.gordontraining.com/leadership-training/no-way-out-how-people-deal-with-threats/)

アメとムチには『NO』と言おう:

リーダーシップ・トレーニング・ワークショップでは、マネジメントの第一人者はしばしばリーダーに『良い』行動を奨励し、『悪い』行動を阻止するアメとムチの制度を開発するようアドバイスします。
Read article (http://www.gordontraining.com/leadership-training/just-say-no-to-rewards-and-punishment/)

個室攻撃!:

先日、ある女性が私の城を侵略しました。お堀を超えて壁をはがし、小塔に突撃してきました。つまり、彼女は私に訊きもせず私の個室に入ってきたのです。
Read article (http://www.gordontraining.com/leadership-training-blog/storm-the%E2%80%A6-cubicle/)

チームを構築する方法:

企業は何十年もチームについて協議しています。しかし、それは本当は何を意味するのでしょうか?既存のワーク・グループを指して「チーム」と呼べば何かが変わるのでしょうか?チームは本当にグループとは違うものなのでしょうか?もし違うのならば、チームは何が違うのでしょうか?チームは本当に違うのでしょうか?より良い?より生産的?
Read article (http://www.gordontraining.com/leadership-training/how-to-build-a-team/)

Sent by Michelle Adams, VP of Gordon Training Int’l.

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[ニュースレター] 2014年5月号

─2014年5月号─「それで、あなたが言おうとしているのは...」

L.E.T. ワークショップ修了者の方々へ、

 あなたの行動の窓の一番上に相手の行動がある時にアクティブ・リスニングする方法であるとほとんどの方は気づかれているでしょう。

 アクティブ・リスニングに不慣れな人には役に立つ一方で(アクティブ・リスニングを試みるための時間稼ぎになります)、鬱陶しくもあります!どういう意味でしょう?あなたがもしこのオープナーや導入を頻繁に使うと、アクティブ・リスニングがロボット的あるいは型にはまったように相手には感じられるかも知れません。この方法が有効であるならばガッカリさせるつもりはありませんが、このオープナーや導入は飛ばして下さいと申し上げます。

 使いたいならば、バラエティに富んだ導入を使うようにと警告いたします。人があなたの意図(ß 重要です!!!)が助けることであるとわかっているなら、あなたが何回か躓いても許容してくれるはずです。人の感情や経験を理解するには、相手の個人的な基準枠に入る試みが必要です。しかしながら、あなたが相手になることは不可能ですから、その理解に近づくことがベストです。結果的にほとんどのアクティブ・リスニングの応答は暫定的で、確認は話し手に委ねます。
 
 アクティブ・リスニングをする際には表現にバラエティがあった方が役に立ちます。『あなたは...のようですね』など1つのフレーズを繰り返すことは、心からの応答・共感的応答ではなく機械的なテクニックを使っていると受け取られ、相手にとって鬱陶しく感じるものです。自分の認識が正確であると信じていて、話し手があなたのアクティブ・リスニングを受容している時に有効なフレーズは以下の通りです。
 
1.       あなたは...
2.       あなたは...と感じていますね
3.       あなたは...のようですね
4.       あなたの観点からは...ですね
5.       あなたにとっては...のようなのですね
6.       あなたに見えているのは...
7.       あなたは...と思うのですね
8.       あなたは...と信じているのですね
9.       あなたは...(感情を特定します。例えば、怒っている、悲しい、大喜び)
10.       あなたは...だと言っているように私には聞こえます。
11.       あなたが意味するところは...
12.       ...ということかしら
13.       あなたに言っていることを正しく理解したかどうかわかりませんが...
14.       もし間違っていたら言って欲しいのですが...
15.       ...ということは可能でしょうか?
16.       もしかしてあなたは...と感じているのでしょうか

 あなたが明確に認識できない時や話し手があなたのアクティブ・リスニングを受け入れてくれない時に役立つフレーズは以下の通りです。

1.       これがあなたの言おうとしていることですか?
2.       あなたは...ということは正しそうですか?
3.       あなたは...と感じているように見えますが

 そして最後に大切なことを言いますが、L.E.T.受講者から先日私が聞いたかっこいいフレーズです。『あなたの行動の窓から見えるのは...』

 もしアクティブ・リスニング、ゴードン・モデル等に関して質問があれば、いつでもご連絡下さい。

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