[ニュースレター] 2024年4月号

─2024年4月号─「Good Luck…いや、失礼。Good Skillでした。」

Date: May 25th, 2011 | BY Denise Montgomery

 

大学を卒業して2つ目の仕事は、控えめに言っても、まるでアクション・アドベンチャー・コメディのようでした。信じられませんか?一軒一軒訪問して政治運動のための資金を集めてみればわかると思います。

 

サンディエゴリーダーというニュースサイトに掲載されていた3行の広告が目に留まったことがありました:「週350ドル稼げます。漸進的な目的のために資金を集めています!888-RUK-RAZY」このようなシンプルで理想主義的な、夢のようなチャンスを拒否できようはずがありませんでした。当時、不況の真っ只中に大学を卒業し、絶望の末引き受けた小売業の仕事にうんざりしていたのです。それでそこに電話したところ、「ぜひ来てください」と言われ、私は大喜びでした。

 

以下の話はその職歴18ヶ月の記録です。

 

面接はそもそも行われませんでした。私のように若く、目を輝かせた希望者は毎日現れました。私たちは1時間のオリエンテーションを受け、その後、夜には活発な活動員が割り当てられ、シャドーイングをさせられました。それは、完全に「沖に放り出して泳げるかどうか試す」という採用アプローチでした。

 

オリエンテーションでは、熟練者たちがお互いに「おしゃべり」を練習し、簡単な「お宅」と難しい「お宅」の両方をロールプレイし、お願いのテクニックを洗練させるのを畏敬の念を持って見ていました。各活動員の目標募金額は、現金または小切手で毎晩120ドルでした。その結果、週800ドルのノルマが課せられ、雇用を維持するためには3週間のうち2週間はそのノルマの達成をしなければなりませんでした。ある週に800ドルを達成できなかった活動員は試用期間に戻され、次の週、そしてその次の週にもノルマを死守しなければなりませんでした。

 

私の最初の夜は、17:00から19:00までメンターの活動員と一緒に「現場に出ました」。彼女は悪戦苦闘していました。2時間が過ぎた時点で、彼女はたった36ドルしか募ることができませんでした。

 

私は彼女から訪問先として8軒の家に割り当てられ、いよいよ彼女の手を離れることになりました。彼女は私の背中を叩き、「Good skill!」と言いました。変な言い回しだなぁと思いましたが、あまり深く考えられないほどその時の私は圧倒されていました。

 

その夜私は成功し、わずか1時間で80ドルを募って戻ってきました。3週間も経たないうちに、私はメンター活動員となり、新米活動員にやり方を教えるようになりました。就職して2ヶ月後、私はフィールド・マネジャーとなり、全ての活動員を担当しました。その仕事のためのリーダーシップ・トレーニングはありませんでした。私がこの地位に到達できたのは、粘り強さと年功序列、そして独自の即時資金調達スタイルを見つけるのに苦労している新人をサポートする能力があったからでした。

 

最初の夜に聞いたフレーズは何度も聞くことになりました。「Good Luck」という言葉は、たとえ誰かにとって最後の夜だったとしても、使うことは許されませんでした。指導員は、「Good Luck」には前提として運が必要だからだと教えてくれました。「Good Luck」とは、世の中で起こることを自分でコントロールできないことを意味します。「Good Luck」は、あなたの未来があなたの手ではなく、他者の手の中にあることを意味します。ですから、私たちはいつも「Good Skill」と言っていました。

 

あの仕事から何十年もの間、私はこのフレーズを何度も繰り返してきました。博士論文や修士論文の発表を控えている友人に「Good Skill」と言いました。営業に出かける上司にも言ったことがあります。就職の面接に向かう友人にも言ったことがあります。

 

リーダーシップ・トレーニングとゴードン・モデルについて私が気に入っていることの1つは、人間関係のコミュニケーションに関して、個人の力とコントロールの感覚と全く同じ感覚を育むことです。良好な人間関係は運の問題ではありません。それらはスキルの問題です。運は無作為ですが、スキルは学び、練習し、洗練することができます。

 

今度誰かが大きな課題に立ち向かっていて、その結果が自分でコントロールできる範囲にある人を励まそうとするときには、「Good Luck」ではなく「Good Skill」と言ってみてください。どういうわけか、ほとんどの場合、私たちは自分の運命の舵は自分自身が握っているということを思い出させてもらう方が、ずっと安心できるのです。

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セカンド・ウィンド株式会社

〒166-0002 東京都杉並区高円寺北2-8-10-601 エスタシオン高円寺

[ニュースレター] 2023年4月号

─2023年4月号─「より明るい、より白い歯の笑顔のためのメンタルヘルス・リーダーシップが職場をハッキング②」

Date: February 21st, 2023 | BY Denise Montgomery

 

(前号からつづく)

 

私たちは歯の検査とクリーニングに行きます。

 

 

  1. 訓練を受けた専門家の重要な役割

 

いくつかのことは理由があって最善の行為です。私たちは明白と思われる理由で自分で歯科手術を試みることはできませんし、試みません。私たちは、完全に明白と思われる理由で、自分自身で心理療法をうまく実行できません。

 

それでも、組織の中には、トップダウンの権力を利用して、コミュニケーションとワークフローの手順を内部から変更しようとします。そして、しばしば良くなるどころか、悪くなります。

 

次に、美容治療と構造的健康の問題があります。確かに、半年ごとにディープクリーニングを行うよりも、汚れた歯の上に白いペイントを塗る方が簡単で安価です。しかし、それは最善の長期的なアプローチですか?

 

部門間の確執、絶え間ない離職、従業員の不満に対する最適な解決策は、本当に4時間の気配りワークショップですか、それとも必須のランチタイムの自己啓発スピーチですか?(「あなたがここにいなければならない」ような「動機」は見当たりませんけど)それとも、それは核心問題のための完全な検査と治療なのでしょうか?

 

  1. 健康診断またはディープクリーニングの予定を立ててください

 

ゴードントレーニングは60年間、画期的で先進的な組織と協力して、成長を加速し、摩擦や痛みを軽減する組織の精神衛生を提供してきました。

 

私たちは皆さまのところに行くことも、リモートで開催することもできます。またはあなた(そしてあなたのリーダー)があなた自身の会社の認定精神衛生士になることができます。

 

L.E.T.認定ファシリテーターとなって、職場でよりまばゆいばかりの笑顔のための予防、早期介入の独自のプログラムを開始してください。

 

(終わり)

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[ニュースレター] 2022年4月号

─2022年4月号─「自分でやるのか、グループの助けを得てやるのか⑩」

Date: April 10, 2022 | BY Dr. Thomas Gordon

 

(L.E.T. bookからの引用)

 

誰が責任者か?

 

多くのリーダーは、マネジメント・チームを育成するというアイデアに反対します。なぜならリーダーは、最終的にワーク・グループが成功するか否かに、全責任を負わなければならないと感じているからです。そのため、すべての決定を自ら行い指示しなければならないと信じています。

 フォーマルな組織では、リーダーはワーク・グループがどのようにパフォーマンスを出すかの責任を当然負っています。私としては「責任」というよりは「説明責任」という表現をする方が好みではありますが。もちろん、ワーク・グループが組織のニーズを満たすために十分なパフォーマンスができていなければ、リーダーは全責任をグループ・メンバーに押しつけて、上司から許してもらおうなどということはできません。説明責任を負っているのはあくまでもリーダーであり、グループのメンバーではありません。

元大統領ハリー・トルーマンの卓上の置物には「責任は俺がとる」と書かれていましたが、これはすべてのリーダーに当てはまる表現です。リーダーは率いるグループの説明責任を引き受けなければなりません。しかし、リーダーがグループ・メンバーの責任を負うことは、本当の意味ではできません。各メンバーそれぞれが、実際には責任を負わなければならないのです。

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[ニュースレター] 2021年4月号

─2021年4月号─「自分でやるのか、グループの助けを得てやるのか①」

Date: April11, 2021 | BY Dr. Thomas Gordon

 

(L.E.T. bookからの引用)

 

グループのリーダーになる過程において、手綱をきつく掴み、最高のスタートを切り、すべての問題を自分一人で解決してやろうという誘惑に大抵は負けてしまいます。新しいリーダーのほとんどが、任命してくれた人たちをがっかりさせないような結果を出したいと思うことはもっともなことです。自分をよく見せたい、それも早ければ尚よいのです。結局のところ、すぐにでも介入して、「実権を握る」のでないなら、リーダーは何のためにいるのでしょうか?軍用語ではそれを、「指揮を執る」と表現します。

残念なことに、急いで実権を握ろうとすると、リーダーはひどい目に遭うおそれがあります。急な改革や即時の立て直し、あるいは生産性の劇的な向上に熱心であり、前任者が残した問題を綺麗に後始末して欲しいという期待を受けると、リーダーは広く知られる「改革に積極的な新任者」になってしまいます。しかし、グループ・メンバーの意欲と協力がなければ、自分の力だけではリーダーは滅多に改革はできませんし、即座にメンバーからの協力を得られるものでもありません。グループは変化に抵抗し、慣れ親しんだ方法を続けることに固執します。このような「グループの規範」は、グループ・メンバーの行動に強い影響を与えます。

たとえば、グループは一般的に彼ら自身の「公正な一日の仕事量」、または「生産性のノルマ」について基準を設定しており、メンバー間で明確に理解され、暗黙のうちにグループ内で強制力を持っています。このノルマの維持を脅かすものとして認知されるリーダーのあらゆる行動、特に恣意的とみなされるリーダーの行動は、強い抵抗に遭います。

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[ニュースレター] 2020年4月号

─2020年4月号─「地位に就くだけではリーダーではない⑩」

Date: April 5, 2020 | BY Dr. Thomas Gordon

 

(L.E.T. bookからの引用)

 

人がグループに求めるもの

 

  1. グループや組織は、必ずしもそのメンバーにレベルⅣやレベルⅤの欲求を満たす機会を与える訳ではありません。特に低いレベルにいる人たちで、仕事がかなり厳密に定義もしくはルーティン化されていたり、その活動がほとんど完全にコントロールされていたり、個人的な指示、意思決定やイニシアチブをとる自由度がかなり制限されていたりする場合はそうです。
  2. リーダーが任意に権力を行使する時、グループ・メンバーは、仕事について非難されることを恐れたり、職務で絶えず不安を感じたりするかも知れません。彼らの安心と安全の欲求が満たされていないと、レベルⅡで行き詰り、社会的欲求や能力と自尊心の欲求を満たすために達成しようとする動機づけがなされません。
  3. 異なるグループ・メンバーは、同時にあるいは同じ状況下にあっても、人によって異なる欲求のレベルで仕事をしているかも知れません。スタッフ・ミーティングで、ある人は疲れているかもしれません(レベルⅠ)が、別の人はグループが何かを達成することを望んでいるかもしれません(レベルⅣ)。また、他の人たちはお互いに話したり冗談を言っていたりするかもしれません(レベルⅢ)。
  4. レベルⅠとレベルⅡの欲求は、現代の豊かな社会ではめったに強力な動機づけにはなりません。なぜなら、グループ・メンバーの生理的欲求はほとんど満たされており(最低賃金法)、解雇される不安もありません(労働組合による保護)。だから、リーダーが、グループ・メンバーに解雇すると警告したり脅したりして、モチベーションを上げようとしても、またコントロールしようとしても、めったにうまくいきません。
  5. もし従業員が、仕事の上でレベルⅢ、ⅣないしレベルⅤの段階の欲求を満たす機会がほとんどないとしたら、彼らは仕事以外で(スポーツや趣味、社交クラブなどを通じて)、社会的インタラクション、達成感や自己実現の欲求を満たす機会を探すでしょう。こういう訳で、多くの人は仕事を維持して給料を得るために必要な最低限の労力しか費やしません。それに加えて、彼らは組織の中で疎外感を感じていたり、関与していないと感じていたりします。
  6. 素晴らしい成果と高度な達成感へと動機づけられるためには(レベルⅣ)、メンバーは次のような責任を果たしてくれるリーダーが必要です。 (a) 公平だと思える賃金が受け取れる (b) 職の安定が感じられる(c) グループが社会的インタラクションや友情をはぐくむ機会、また、理解され受け入れられていると感じる機会を与えてくれる(レベルⅠ、Ⅱ、Ⅲの欲求が満たされる)。
  7. グループの問題解決や意思決定に参加させてくれるリーダーを持つことでメンバーが得られる主な利益として、こうした活動から社会的インタラクションの欲求(レベルⅢ)、組織における自尊心や地位への欲求(レベルⅣ)、そして時には自己実現や自己開発の欲求(レベルⅤ)を満たす機会をメンバーに与えることができます。

 

 マズローの概念に改良を加えることで、リーダーはグループ・メンバーのニーズに対する洞察をより深めることができます。それは、フレデリック・ハーツバーグの研究から発展した二要因理論です。彼は、相対的に独立した2 つの要因が存在する証拠を収集しました。(1) 仕事を一緒にするグループの状況では、ある要因はニーズを満たすのに障害となり、イライラの原因または「不満要因」となります。(2) もう一方の要因は、ニーズを満たす供給者とみなされ、ニーズを満たすもの、または「満足要因」となります。

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