[ニュースレター] 2014年6月号

─2014年6月号─「生産的な仕事の時間の増やし方」

2014年6月10日

 さて、どうやったら生産的な仕事の時間を増やすことができるのでしょうか?ゴードン・モデルの世界では様々なスキルが選べます。色々な種類のI-メッセージ、アクティブ・リスニング、メソッドⅢの問題解決プロセス、そして特に次にお話しするものです。

 ゴードン博士の『行動の窓』を使って、私たちがこの窓のどこにいるのかに従ってどのスキルをいつ使うかを決めます。私たちは理想的にはこの窓の問題のないエリアで生活したいのです。では、どのようにこのエリアに留まったらいいのでしょうか?どのようにこのエリアを拡大し、できるだけ生産的でいることができるのでしょうか?

 このエリアにいる時に、そこに留まるように助けてくれるスキルがあります。それを試してみて下さい。

宣言的I-メッセージ: これはあなたの自己開示です。他の人に対してあなたの信じていること、考え、好きなもの、嫌いなもの、感情、反応、態度、意図を開示します。

例:1.「今日のスタッフ・ミーティングの進行具合が好きです。」2.「私は新しいコンピュータ・プログラムを習うのがとても楽しみです。」3.「やっとインセンティブ・プログラムができたことにわくわくしています。」

称賛をスキップしましょう!

 感謝のI-メッセージ: 感謝のI-メッセージは相手に対する評価や判断を回避します。このメッセージはあなたの感情と経験にフォーカスします。感謝のI-メッセージは相手の行動があなたに与えるポジティブな(肯定的な)感情やポジティブで具体的な影響を伝えます。相手の受容できる行動に対する感謝はI-メッセージの形を取ります。そうすることで、評価による称賛や操作的で不誠実な称賛を回避します。感謝のI-メッセージは自然で、自発的な表現でなければなりません。そのような表現は相手の行動を操作して、自分が望む行動にさせるために使われるべきではありません。

例:1.「配達スケジュールを手配してくれて本当に感謝しています。締切に間に合うと安心しています。」2.「ニューズレターの書き方が本当に好きです。特に私たちがどうやってお客様に接したらより良いかについて書かれた記事が。ご尽力いただき、ありがとうございます。」3.「会議で私のアイデアを支持してくれて感謝しています。それによって私の説明がし易くなりました。」

予防的I-メッセージ: 予防的I-メッセージは人間関係における対立を回避する方法の一つです。予防的I-メッセージはあなたが関わっている人たちに事前にあなたが何を必要としていて、彼らからどのような支援や協力が必要なのかを知らせます。予防的I-メッセージの裏にある理論は、相手があなたの必要としているものをはっきり理解しているなら、相手はあなたのニーズを満たすのを助けてくれるというものです。

例:1.「カンファレンスに行った時に準備が十分で不安がないように、カンファレンスで何をするのかを計画するためにあなたと会って話す時間を設定したいと思います。」2.「明日のプレゼンテーションの準備を終わらせるために今夜ラップトップを家に持ち帰らなければなりません。」3.「今日の午後は邪魔されないでお客様への電話に集中するために、私は自分のオフィスで仕事をしたいです。」

アクティブ・リスニング—これはもはや問題がある時だけのものではありません!

 以下に示すものは相手の行動が問題のない、生産的な仕事のエリアにある時に使えるアクティブ・リスニングの適切な使用法です。

1.  話し手のメッセージの意味をあなたがよく分かっていない時、あるいは相手がよく分かっていない時。(「あなたがおっしゃっていることを私が理解しているかどうか考えさせて下さい...」)
2.  話し手が理解されたと感じていない時。(「あなたにとっては...のように感じるのですね。」)
3.  あなたが話し手にあなたの理解や受容を示す時。
4.  2人以上の話し手のメッセージとそれらのメッセージの関係をグループに示したい時。(「どうやらあなたはスーザンの考えに同意しているみたいですね。更にあなたは私たちが...もすべきだと考えている...合っていますか?」)
5.  長くなった会話を一旦止めて、消化する時間を作りたい時。(「これ以上話し合う前に、あなたがここまで話してくれた内容を私が理解しているか確認させて下さい。私があなたを正しく理解しているならば、あなたは...と言っているのですね。」)
6.  相手の貢献を歪めるような根本的な問題や隠されたアジェンダをあなたが感じる時。
7.  新しいチーム・メンバーとお近づきになるため。しかし、このパワフルなツールが相手のプライバシーを侵害しないよう注意して下さい。また、同時に相手の自己開示に自分も同様に自己開示をするようにします。
8.  仕事への新規の応募者を面接する時。ここでも詮索は回避します。面接の目的はマッチングをすることで、決定するためにあなたが必要なデータを収集するだけではないことを忘れないように。ですから、あなたについても会社組織についても応募者が必要としている情報を提供しましょう。
9.  あなたが他の誰かの指示や命令を理解するため。
10. グループの考えをあなたが理解したかどうかを検証するために、グループの決定をあなたが記録している時。

メソッドⅢを使っていますか?

 問題のないエリアで6つのステップは様々な方法で使うことができます。チームや職場のグループが問題について合意に至るように6つのステップを使うことができます。その中で代表的なものは: 1.問題を解決する(対立とは対照的に) 例:1.新しい商品ラインを開発し、テストし、締切までにマーケティングする。2.目標を設定し、それらを達成するためのプランを立案する。3.ビジネスを拡大するためのアイデアを練って、そのゴールを達成するための方法を計画する。
 
 皆様、6月のブログ/修了者コネクションはここまでです!お役に立てたら幸いです!

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[ニュースレター] 2013年3月号

─2013年3月号─「ゴードン博士の追記」

L.E.T. 修了者の皆さま、
 
私たちは人生の初期にリーダーというものに出会います。まず、私たちの両親、そして、学校の先生やコーチです。大学では、教授やメンターがいます。最後に私たちの職場では多くの上司が私たちの時間や仕事の質について要求をしてきます。私たちはこのようなリーダーの中の幾人かとは楽しく仕事をすることができます。よいリーダーとは上手くいきますし、より生産的に質のよい仕事をしたいと自分自身思うでしょう。あまりよいリーダーでなければ、毎日私たちに大きな負担を強います。モチベーションは下がり、結果的に私たちの仕事の質や量が急激に低下します。知らないうちに私たちは徒党を組んで、私たちの日常生活をひどいものにしたのと同じくらいの仕返しをしてやろうと考えます。
 
トーマス・ゴードン博士は人生において同様の問題に直面し、最終的に自分がリーダーシップのポジションに就くことになった訳です。リーダーとしてゴードン博士が最初に学んだことは、上からの見方は全く異なるということです。彼は自分では達成できそうもないある目標に心を奪われていました。この目標を達成するには団結した効果的なチームが必要です。しかし、チーム・メンバーの幾人かは、チームに与えられた目標や目的に感銘を受けはしませんでした。時間やエネルギーを使ってまでその目標を達成したいとは思いません。その結果、チーム全体としての有効性は消滅しました。
 
チーム・メンバーであることとチーム・リーダーであることの二つの見方はゴードン博士をとても悩ませました。リーダーシップについて、それが意味するところ、それがどのようにワークするか、それがどうして重要かについて分析的になりました。そして1949年にグループ開発のナショナル・トレーニング・ラボラトリーのメンバーになりました。この組織のメンバーシップは、ゴードン博士のエネルギーの全てをリーダーシップ・スキルを教えるプログラムの開発にフォーカスさせるきっかけとなりました。最初の成果は1955年に出版された『グループ中心のリーダーシップ:グループの創造的可能性を放出する方法』でした。
 
この本は同僚や仲間にはあまり受け入れられませんでした。リーダーシップの革新的なシステムでは、リーダーは権力を使いません。その代わり、リーダーはグループを意思決定に関与させます。グループはリーダーだけでなく全てのメンバーのニーズを満たすために存在していることを強調します。リーダーは自分の直感を頼るのではなく、『グループの智恵』を信頼します。ゴードン博士はメンバー同士のステータスの違いを最小限にして、ほとんどの場合、アメとムチは効果的でないモチベーターであることを提唱しました。伝統的な権力に基づくリーダーシップではなく、ゴードン博士はリーダーがプロフェッショナル・カウンセラーである必要性を説きました。
 
近年、もちろんこのようなアイデアは広く一般的に受け入れられています。Leader Effectiveness Trainingを広めるゴードン博士のライフ・ワークのお陰で、現在世界で存在するマネジメント・コースはゴードン博士が1955年に執筆し、顧みられなかった著書の中に紹介されているリーダーシップの特徴をとりいれています。効果的で利益をあげている世界中の組織ではグローバル市場で競争力を保つためにゴードン・モデルをとりいれています。

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[ニュースレター] 2013年2月号

─2013年2月号─「愛はリーダーシップと何の関係があるの?」

Date: February 13th, 2013
Blog Post by Bill Stinnett

あなたは自分のチームの人間を好きにならなくてもいいですが、愛する必要があります–言葉の深い意味として。愛とは最も重要なことを尊重することです。品位、尊敬、信頼、公平等々。本当に偉大なリーダーは違いが分かっています。

私がコーチングしているクライエントで、自分が何故ひどい360度評価をいつもされてしまうか理解できない人がいます。「結局、私はわざわざ皆に優しくしているのに」と彼はこぼします。そして、それは事実です。彼はいつも周りの人の分の食事代を出したり、特別な時には美味しいワイン付きの高い夕食をおごったりしていました。彼は何人かの人とゴルフやテニスもしていました。彼らの配偶者や子供たちの誕生日にはカードも送っていました。チーム・メンバーがいる時には彼はいつも機嫌が良かったのです。悪い知らせで動揺させたくありませんでした。物事が悪い方向に行っていても、彼は幸せそうな顔を見せてきました。」(そうです、彼がこう言ったのです)いつでも話に来てもらえるように自分のオフィスのドアを開放していました。彼はハグするのが好きで、しすぎる時も時としてありました。

一方で、彼が嫌がることをチーム・メンバーがした時には、彼はそういうメンバーを解雇していました。チーム・メンバーは自分の携帯が使えなくなって初めて解雇を知らされるのです。オフィスに戻るまでには、彼らの荷物は箱に入れられ、コンピュータはロックがかかっていました。プライベートで彼は自分のチーム・メンバーが「泣きごとを言ったり、愚痴を言ったり」して子供のように振舞い、我慢できないとこぼしていました。

事実は、彼のチーム・メンバーは彼の表面的な社交辞令を見透かしていたのです。彼らは信頼、公平、尊敬の念は彼にはないとわかっていました。これは愛のない人間関係で、それは明らかでした。

もう一人コーチングしているクライエントで、自分でも認めているように社会的な礼節があまりできない人がいます。彼女は時々ぶっきらぼうで、せこい人でした。誕生日も時々忘れてしまいます。彼女は時として何週間も誰もランチに誘わず、一日中オフィスのドアを閉め切って仕事をしています。パーティも開かず、高いワインもチーム・メンバーのために買うことはありません。しかし、チーム・メンバーは皆彼女のために全力で戦います。締め切りのある時は、彼女が頼まなくても皆会社に出てきて残業をしてくれます。彼女はどうやってそれができたのでしょうか?彼女は真実を話していました。必要とあれば、皆の話に耳を傾けました。非難しないように心がけました。対立が起きた時はWin-Win解決法を一生懸命探しました。何人かは彼女のことがあまり好きではありませんでしたが、いやはや、それでも彼女を称賛し、尊敬し、信頼していました。彼らは彼女を愛しており、彼女も彼らを愛していました。どちらのチームが仕事ができたかわかりますか?

ゴードン・トレーニングのメンバーよりHappy Valentine’s Day!

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[ニュースレター] 2013年1月号

─2013年1月号─「社員に気に入られる7つの方法」

Date: January 2nd, 2013
Blog Post by Scott Seroka

社員が『あなたの側』についてくれることは素敵なことです。あなたに気を配ってくれ、結果を出すために一貫して骨を折ってくれます。しかし、ほとんどのマネジャーは勝つためのコツを知らず、常に全ての社員に気に入られるということはありません。

どのように社員が『あなたの側』についてくれるか知りたければ、以下のスキルを使ってみて下さい。

1.        誠実でいます。つまり、人間的でいます。社員はエゴイスティックなマネジャーと仕事をすることを嫌います。誠実とは自分でも個人的にしないようなことを彼らに頼むようなことをしない、それを実践することです。誠実は共感と理解を持って人を導くことも意味します。
2.        大切にされているとあなたの社員たちが思えるようにしなさい。社員は毎日毎日会社に来て、直属の上司とのコンタクトが少なければ、熱意も徐々に消えていきます。社員はどのレベルの人でも、彼らの貢献、洞察、意見、創造力が組織の成功に重要であるということを言われることが必要です。
3.        社員は名前で呼びます。デール・カーネギー(アメリカの実業家)は社員にとって世の中で一番美しい響きはその人自身の名前の響きです。人を名前で呼ぶことでラポールが形成され、会話に親しみやすさが増します。
4.        社員が休暇をとりたいというニーズを尊重します。ほとんどの会社は少ない人員で多くのことをこなさざるを得ません。社員の中には給料も上がらないまま1.5人以上の量の仕事をしています。これではすぐに燃え尽きてしまいます。社員は機械ではありません。休暇をリクエストすることに罪悪感を感じるのは変です。
5.        アクティブ・リスニングを練習しましょう。これはリーダーシップ・トレーニングで習ったスキルです。アクティブ・リスニングは聴き手が話し手から聞いたことを話し手にフィードバックする時に起こります。その時、聴き手は自分が聞いた通りを自分の言葉で言い直したり、言い換えたりして、自分の理解を確認します。私が知っているあるマネジャーは、自分のラップトップ・コンピュータを閉じて、机から離れ、話し手の横に座って相手に向き合います。これほどの興味と誠実さはないと思います。
6.        一貫性を練習します。マネジャーとして私たちのほとんどは、ある社員を他の社員より個人的に気に入っています。マネジャーのチャレンジは、他の社員がそれを嗅ぎつけないようにすることです。エコひいきが少しでもわかったら尊敬の念や信頼性が損なわれます。特に、あなたが気に入っている人からの。
7.        誤りをおかした時は認めなさい。再度言いますが、人間的でいなさい。リーダーができる最も勇気あることは、社員の前で自分のミスを認めることです。責任を転嫁したり、見え透いた言い訳をしたりすると、状況は更に悪化します。社員には同じことをしても全く大丈夫だと教えることになります。

これは、EQ対IQリーダーシップです。人は会社に加わり、リーダーから離れていくという事実をより支持しています。社員の信頼を快く勝ち取るのはテクニカル・スキルではなく、人間関係スキルに尽きます。

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[ニュースレター] 2012年12月号

─2012年12月号─「あなたはオープンで正直な人間関係を望んでいますか?」

L.E.T.修了者の方々へ

ほとんどのリーダーはこの質問に素早く肯定的な返事をするでしょう。なぜなら、少なくとも理論上はオープンで正直な人間関係はほとんどの人が理想的だと考えるゴールだからです。しかし、ほとんどの組織においてリーダーとグループ・メンバーとのオープンで正直な人間関係は皆無です。リーダーは『上司役』を演じ、グループ・メンバーは『部下役』を演じます。

船の船長は嵐が来ていても全て制御されていると見せなければなりません。上司は見かけ上、クールで落ち着いていて冷静でいなければなりません。リーダーは命令を下し、人々に何をすべきかを伝えます。リーダーは恐怖をシェアしたり、自分のミスを認めたりしてはいけません。リーダーは自分の人間の弱さを隠します。

社員は命令を受け入れ、上司のアドバイスを受けます。社員は上司を批判せず、上司の判断に疑問を持ちません。自分の感情を隠してミスを隠します。正直であることは危険すぎます。アサーティブであることはおこがましいのです。

中西部にある大きな化学薬品会社の技術者が自分のゴードン・モデルのトレーナーに以下の件について話しました。『ほとんどのスーパーバイザーは少し頭がよくて自分の仕事にプライドを持っており、よりアグレッシブなのでスーパーバイザーになったのです。彼らの文化でこのことが意味するものは、その単語『上司』の言葉通り、既に上司であるということです。そして、上司はある一定の行動をとります――例えば、他の人に意見を仰ぐことは絶対にしません。上司は人に指示します。上司は生産を上げること以外に関心がありません。文化的にそのような行動が奨励されます。スーパーバイザーになるために一生懸命働く理由は、上司になるためです。一部のスーパーバイザーは『自分の権力を人とシェアしたくない』と言うでしょう。

リーダーが権力を使うのを止めて、対立をNo-Loseメソッドを使って解決しようとする時、人は役割や仮面を取り外すでしょう。上司が本気で社員が満足する対立解決策を望んでいると社員の側が気づくと、社員はオープンに、そして正直にそれらのニーズを表現し始めます。対立によって社員が負けるような決定に終わらないと社員が確信する時、彼らは本当の気持ちを上司にぶつけて対決することを恐れなくなります。それは逆にも作用します。リーダーは社員に対してよりオープンで正直になります。

メソッドⅢは新しい基準をリーダーとメンバーの人間関係に導入します。対立の状況下で打ち解けて防衛を解いても安全です。なぜなら、関係している全ての人が受容できる解決策が最終的に見つかるからです。
あなたがメソッドⅢを使うなら、権力主義的リーダーに対してはほとんど表現されない感情、批判、苦情が聞けます。あなたはその準備ができていますか?あなたが他の人にどのように見られているか聞く用意はありますか?保身や報復をしないで人から批判を受け、あなたの考えや意見に反対する人を受け入れることができますか?

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[ニュースレター] 2012年11月号

─2012年11月号─「アクティブ・リスニングの原理?」

L.E.T.修了者の方々へ

リーダーが有能なアクティブ・リスナーになる努力をする理由は、個人対個人でのコミュニケーションでの誤解を回避したり最小限にしたりすることであればりっぱな理由だといえます。しかし、他の理由もやむを得ずあります。

ここ数十年間、心理学者たちが人間の中にある個人的成長やこころの健康を促す重要な要素を特定しようと試みています。

このような研究は当初効果的なプロフェッショナル支援組織(カウンセラーや心理学者)の特徴や行動を特定することに焦点を当てていましたが、最終的には効果的な教師、効果的な結婚相手、効果的な親の個人的な資質を研究するに至りました。ある人がもう一方の人の成長や精神の健康を促すような人間関係では、少なくとも2つの要素が必要であるという、どちらかというと結論に至る証拠が現れてきました。それは共感と受容です。

共感は相手の立場に立って考え、『その人が感じている世界』――その人が現実をどのように見ているか、そして物事をどのように感じているかを理解する能力です。アクティブ・リスニングはまさにこの機能を果たします。人が共感的に理解されたと頻繁に感じる環境は、その人のメンタル・ヘルスと個人的な成長全てに貢献します。このような環境は人のニーズを満たす結果につながり、問題解決を促すので人の成長に貢献すると思います。人が問題を解決し、ニーズが満たされる時、その人は解放され、マズローのピラミッドの更に高いレベルのニーズへと上がっていきます。達成感と自己啓発を見つける新しい方法を発見します。

覚えていると思いますが、受容は相手がしていることについて良い感情を抱くことです。『受容できる行動』は行動の窓の上のエリアに属します。

明らかに私たちは受容できる行動を変える必要はありません。その時の相手をあるがままに受け入れることができます(行動が私たちのニーズを満たすことを邪魔することはありません)。パッシブ・リスニング、承認の応答、そして特にアクティブ・リスニングは受容したということを伝える言語的応答(手段)です。なぜなら、それらは明確にそれを伝えるからです。

・  あなたが何を感じているかわかります。
・ あなたが今どう見ているか理解できます。
・ あなたの今、あるがままを見ています。
・  興味がありますし、心配しています。
・  あなたが今どんな立場にいるか理解しています。
・  あなたを変えようと望んではいません。
・  あなたを批判したり評価したりしません。
・  私は批判しませんから、怖がる必要はありません。

パッシブ・リスニング、承認の応答、アクティブ・リスニングとは対照的に、その他の一定のメッセージは通常、助けようとする人を変えようという聴き手の願望や意図を伝えます――その人の行動を一定方向に向かせる必要、あるいはその人に影響を与えて異なる行動をとらせようとするなどです。これらの反応は問題解決を遅らせたり、阻止したりします。ですから、私はそれらを・・・と呼んでいます。それは何だと思いますか??

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[ニュースレター] 2012年10月号

─2012年10月号─「そのアクティブ・リスニングっていうのを私に使わないで!」

L.E.T.修了者の方々へ

誰かがあなたにそんなことを言ったことがありますか?あるいは、あなたが誰かにそんなことを言ったり、言いたくなったりしたことがありますか?

私が先週フィーニックスで参加したL.E.T.養成講座では、このトピックがまたもや持ち上がりました。話を聴こうとすると、どうして人はこのような反応をするのでしょうか?

いくつか理由があります。例えば、スキルを丁度学んだばかりの人が試してみようとしている時。聴き手の心が本当に聴こうという気持ちになっていない時、相手にそれが伝わってしまいます。稀に、相手が問題について話したくない時にも反発を買います。

最初の例を見てみましょう。あなたは丁度ゴードン・モデルのコースを受講したばかりだとします。(L.E.T., the Conflict Resolution Workshop or Synergistic Selling) そこで、あなたはアクティブ・リスニングの方法を学びます。少なくとも要点はつかんだと思っています。少し緊張しまつつも、試してみようと心待ちにします。そして試してみます。最善を尽くします。相手が問題を持つとあなたに知らせてきた時、そのシグナルに気づきアクティブ・リスニングをしようと決心します。最大のチャレンジはあなたの心に湧き上がるロードブロックを回避することです。あなたは必死にロードブロックを使いたい衝動を抑えます。ぎこちなさを感じながらも相手の感情に耳を傾け理解しようとします。

相手はあなたを変だなぁというように見て言います。『そうじゃないの。私はそんな風に感じているのではなく、それは…な感じなの。』とか、『あなたは私が言っていることをどうしてオウム返ししているの?』と聞いてくるかも知れません。あるいは、『私にアクティブ・リスニングを使わないで!』と返されるかも知れません。

それで?これが2-3回起こると、ある人は失望し、時にはアクティブ・リスニングが使えない、少なくとも自分には…と思ってしまうでしょう。

最初はアクティブ・リスニングを自然に滑らかに行うことが難しいものです。ワークショップで習った学習の段階の図を思い出して下さい。最善でも『意識していればスキルが使える』あるいは『意識しているがスキルが使えない』に近いレベルでしょう。新しいスキルではそうであるように、アクティブ・リスニングが上手くできるようになるには、練習と経験がたくさん必要になります。古い習慣を断つのみならず、役に立たない、ダメージを与えるような応答を避け、あなたの受容と共感を相手に伝える方法で応答する必要があります。それは当初は難題かも知れません。

しかし元気を出しましょう!アクティブ・リスニングはゴードン・モデルの中でも一番難しいスキルなのですから。そして、それは一番パワフルで重要な、そして最も役に立つスキルでもあります。あなたがこのスキルを身につければ、あなたとあなたの人生に関わる相手が――職場でも家庭でも――とても大きな利益を得るでしょう。

アクティブ・リスニングは最も重要なスキルで、あなたとシェアしたいコツや洞察がまだたくさんありますから、このトピックをいくつかに分けて紹介したいと思います。ですから、来月もこのトピックでお届けします。

質問などあれば、送って下さい。喜んでお手伝いします!

ありがとうございました!

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[ニュースレター] 2012年9月号

─2012年9月号─「ビジネスのコレスポンデンスでゴードン・モデルを使う」

L.E.T.修了者の方々へ

L.E.T.で学ぶスキルは口頭でのやりとりを前提にデザインされています。行動の窓、アクティブ・リスニング、メソッドⅢ、I-メッセージは全て、日常生活で実際にどの言語を使おうと非常に上手く行きます。それら、同じスキルを文面によるコミュニケーションに応用することは難しくありませんが、少し配慮が必要です。日本の主要都市や他の小さな街でもほとんど毎日繰り返される現実のシナリオを考えてみましょう!
 
日本の主要都市の周りには多くの住宅街があります。そこには日常のニーズを満たすための小さなビジネスが多く存在しています。しばしば起こるのは、ビジネスが閉じる、土地が売られる、新しいオーナーが大々的な改築プロジェクトを開始する等々です。このような場合、周囲でビジネスをしている人にお知らせするのが慣習です(皆がそうするとは限りませんが!)。お知らせする時には短い、単刀直入のお知らせを郵便受けに入れます。このような内容です。
 
 
 
 _______様、
 
前略
 
中華料理店のビルの改装工事は月曜日に開始し、1ヶ月かかります。ご不便をおかけして申し訳ございません。
 
草々
 
もちろん、このように簡潔なお知らせをもらって嬉しい訳がありません。情報は完璧で正確ですが、近隣のビジネス・オーナーが日常生活への混乱をどのように感じているかに対する配慮が全くありません。改装工事が近々行われることを近隣の人々に知らせているという意味で、このお知らせは社会的および法律的な義務を果たしてはいますが、彼らの不安を和らげるものではありません。
 
代わりにI-メッセージを使ったらどうでしょうか。L.E.T.ワークショップの最終日に学んだ行動の窓の問題のないエリアにあなたのワークグループをキープする方法です。その時のI-メッセージにとても似ています。
 
 
_______様、
 
前略
 
私どもの子供服店をオープンさせるにあたっては、中華料理店のビルの改装工事が必要です。この改装工事は1ヶ月かかります。皆さまの日常生活に多大なるご不便をおかけすることは重々承知しております。この工事によってもたらされるご不便に対し、深くお詫び申し上げます。皆さまのビジネスへの影響を最小限にする努力をさせていただきますが、改装工事にともなう騒音が発生したり、車両、工事現場の作業員がエリアを行きかったりします。ご迷惑をおかけすることをお詫びするとともに、私どもがこの地元のビジネス・コミュニティに参加するためには必要なステップであることへのご理解をお願い申し上げます。
 
皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。
 
草々
 
L.E.T.で学んだスキルに基づくビジネス・コレスポンデンスは作成するのに少し長くかかりますが、できれば大きな恩恵を受けます。難しい問題をスムーズにしたり、日常の紛争を解決したり、健全なビジネスを構築し、維持するのに不可欠な重要な人間関係を守ります。

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[ニュースレター] 2012年8月号

─2012年8月号─「あなたの意図は一体何ですか?」

L.E.T.修了者の方々へ

先日、私は突然自分が鬱であることを認めざるを得ませんでした。私は、何と言いますか、とても怖気づいていました。私にとって、誰かにリーチアウトして『助けて』というのはそんな簡単ではありません。しかし、そうしなければならないと気付きました。何が私を助けてくれたと思いますか?当ててみて下さい。そうです。アクティブ・リスニングです。

さて、私はこのスキルについて既にたくさんのことを書いてきましたが、いつもよりはるかにこのスキルのとりこになっています。ほとんどの人にとって最も難しいスキルです。10月にサンディエゴで行われる特別なL.E.T.トレーナー・フォーラムにおいてトレーナーが一番にディスカッションしたいトピックであると挙げています。

横道に逸れましたが、助けが必要という話でしたね。私を助けてくれる人が私とは反対側のソファーに座り、一時間ほど私の話にアクティブ・リスニングをしてくれました。7-8回ほど2-3分の沈黙もありました。彼女は、「何か話したいことが他にあるのでは…?」とは言いませんでした。

その時、沈黙は金なりでした。私は彼女に何か言わなければ、彼女のペースで自分の問題を動かさなければというプレッシャーは感じませんでした。それは私のため、私のペースで、私の時間を私のアジェンダで過ごすものでした。彼女は私のためにそこにいてくれました。私を私でいさせてくれたのです。
(後で、私たちは訊き手としてこのセッションは彼女にとってどうであったかを話し合いました。彼女は以下のようにシェアしてくれました:『静かな時間を『パッシブ・リスニング』と呼んではいますが、私にとってそれは全然パッシブではありませんでした。沈黙の時、私は自分の舌を15回ほど噛みました。あなたの助けになると思われる質問やアイデアについて私は考えましたが、「いいえ!沈黙を破る誘惑を耐えなさい…今ここで彼女とともにいるだけにしなさい」と自分に言い聞かせました。』

アクティブ・リスニングの父であるカール・ロジャーズが言ったことを調べてみて下さい。『私たちが理解して聴く時、本当のコミュニケーションが起こり、批判する傾向が回避されます(『ロードブロック』を参照のこと)。これはどういう意味でしょう?それは他の人の観点から表現された考えや態度をみて、それは彼らにとってどう感じているのかを感じ、彼らが話していることについての基準枠を獲得することです(カール・ロジャーズの著書On Becoming a Personより)

私にとってどんな効果があったでしょうか?私を押しつぶしてしまいそうな問題に悩まされていたモヤモヤがなくなったのです。自由で、解放され、その日の終わりには新しい、創造的なプロジェクトや色々なことについての解決策まで考えられるようになっていました。アクティブ・リスニングの前と後とでは本当に驚くべきショッキングな効果でした。

L.E.T.のマスター・トレーナーであるBud Upshawに訊いたら(ヘルパーは)「”私のここでの意図は何ですか?”と自問してみなさい」と言われました。

ヘルパーの意図は私を助けることでした。ヘルパーにとってうなづけることでも、すぐに会話をヘルパーの思い通りに進めないことでした。意図は私が自分で問題に取り組み、解決するのを助けることでした。

「職場にそんなヘルパーがどこにいるの?」とか、「誰かのためにアクティブ・リスニングする時間はない」とか、「人の話を聞きたくないならどうするの?」とか言われるかもしれません。
そのような質問の答えをリストアップしてみました。

1.     職場で一番の聴き手であろう人を選び、守秘義務を守ってもらえるか訊いてみます。ランチに誘ってあなたと時間を過ごしてもらいます。
2.     時間がない?他の人の同じ問題で時間をどれくらいとられていますか?10分時間をとって彼らの話に耳を傾けるなら、お互いにとっていい結果になるのではないでしょうか?
3.     聴きたくない?そのような時は止めておきましょう。その気もないのに「あなたが言わんとしているのは…」などというたわごとは誰も聞きたくありません。時間があって、受け入れたいと感じている時にしましょう。最後に、信条の最初の言葉を覚えていますか?『あなたと私は、私が尊重し維持したいと考える人間関係にあります。』 ある意味、職場の同僚も尊重したい人たちではないでしょうか。アクティブ・リスニングで共感を示すことは『人に変化や学習をもたらす最も納得できる要因』です(カール・ロジャーズの著書A Way of Beingからの逸品です)。

来月は、現実に対立に対処する方法を2つ紹介します。では、皆さま、夏をエンジョイして下さい。

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[ニュースレター] 2013年6月号

─2013年6月号─「アクティブ・リスニングに苦戦している時に役立つヒント」

Date: June 6th, 2013


アクティブ・リスニングが上手く行かない、あるいは拒否された時には以下のミスの一つあるいはいくつかが関係していることがあります。

話し手の感情に寄り添えない、あるいはリスニングの過程において聴き手自身の感情を横におくことができないで、聴き手が以下のミスを犯してしまうことがあります。

例:
話し手: 『オーケー。じゃあ、君が決めろよ。もうお手上げだ。』

リスニングのミス

聴きすぎ
1.      的を越す: 表現された感情を大袈裟に表現しすぎる。
『私とはもう仕事を一緒にしたくないのでしょう。』
2.      言いたす: 話し手が言ったことを一般化したり、膨らませたりする。
『あなたは会社を辞めようとしているのでしょう。』
3.      せかす: 話し手が次に話すであろうことを先回りして言う。
『あなたはこのプロジェクト全てに辟易としているのでしょうね。』
4.      分析する: 話し手の動機を分析する。
『あなたは時間外労働ができなかったから怒っているのでしょう。』
5.      的に届かない: 話し手が表現した感情を過小評価する。
『何をくよくよしているの。』
6.      除外する: 話し手が表現した重要な事実をすっとばす。
『私にそれをやって欲しいのですね。』
7.      遅れる: 話し手のペースに遅れる、あるいはついていけない。
『先ほどあなたはひどい一日だったと言っていましたよね。』
8.      オウム返しする: 話し手が言ったことをほとんど一語一句繰り返す。
『ということは、私に決めて欲しい。あなたはあきらめたのですね。』
 
という訳で、あなたのアクティブ・リスニングの応答はいかがですか?フィードバックを送ってください。私から、感謝の意を表して返答致します。

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