[ニュースレター] 2024年9月号

─2024年9月号─「ゴードン・モデルの創始者を称える」

日付: 2024 年 8 月 21 日 |BY ミシェル・アダムス

 

トーマス・ゴードン博士は、親密で永続的な人間関係を構築し維持するためのモデルを生み出しました。博士は、抽象的な概念を教えやすい行動スキルに変換し、一般の人々が利用できるようにすることでこれを実現しました。博士の言葉を借りれば、博士は「心理学を手放した」のです。

 

多くの同僚が、これらのスキルはカウンセラーとしての役割を担う専門のセラピストのみが使うべきだと考えていたため、ゴードン博士は批判されました。

 

ゴードン博士は楽観主義者でした。人々は訓練を受けた認定インストラクターからこれらのスキルを教わることで、より健康的で平等で敬意のある人間関係を築くために自分自身を助ける方法を学ぶことができると博士は感じていました。

 

博士は最初に、組織における民主的なリーダーシップに必要なスキルを特定しました(1950 年代初頭)。これは後にL.E.T. へと発展しました。これらのスキルは、後に親 (P.E.T.)、教師(T.E.T.)、そして 10 代の若者、営業マンなどにも同様に効果的であることが証明されました。

 

博士のベストセラー本と、約60ヶ国に広がる認定ファシリテーターのネットワークは、800 万人を超える人々に提供されています。すごいですね。つまり、何百万人もの人々が、問題の予防と解決、いつどのように聴くか、いつどのように対決するかなどを学ぶためのツールを手に入れたのです。そして、彼の先駆的な人間関係スキルは、数え切れないほどの他のトレーニング・プログラムに採用されています。

 

アクティブ ・リスニング、I-メッセージ、問題の所有権、コミュニケーションのロードブロック、No-Lose対立解決法などについて聞いたことがあるならば、それはおそらくゴードン博士の貢献によるものです。

 

私たちは、ゴードン・モデルを世界中のより多くの人々に紹介しています。その実現にご協力くださる皆様に、心から感謝しています。

 

2024年8月26日で、何百万人もの人々がより良い人間関係を築くのを助けてきたこの偉大な人物が亡くなって22年になります。私たちは、このモデル、つまり私たちのモデルを前進させ、その完全性と目的を守るために日々尽力しています。

 

今日も、そして毎日、私たちはトム・ゴードンに感謝しています。ありがとう。私たちはあなたを愛し、あなたがいなくて寂しく思っています。そして永遠に感謝しています。

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[ニュースレター] 2023年9月号

─2023年9月号─「「チャットGPT、メールを書いてください...」:AIは職場の対立にどのように役立ちますか?①」

 

Date: August 9th, 2023 | BY Denise Montgomery

 

 あなた(あなたの組織や部署)は、AIが現在味方か敵かを把握しようとする騒動に巻き込まれていますか?見出しが飛び交う中、人類自体の運命を約束するこのテーマに目を光らせています!!非常に多くの効率と生産性が、食べ物、睡眠を必要とし、120度の暑さで働くことができない壊れやすいちっぽけな人々を置き換える恐れがあるかもしれません。

 

 それは現時点で最も珍しい状況ではないでしょう。

 

 多くのリーダーのフラストレーションと不安を同時にまとめると、最近のフォーブスのコラムは、「ジェネレーティブAI(生成系人工知能)トレーニングは非常に急速に変化しているため、企業はつまずいた。仕事がどのように変わるかをすべての人に伝えることは不可能だ。」と警鐘を鳴らしました。

 

 その見出しはさわやかに正直であり、多くの技術労働者がすでに知っている真実を認めています。変化はあまりにも速く起こり、誰も(一人の人間として、あるいは会社として)追いつくことができません。上司はすべてを知っているわけではなく、他の人が学んでいるのと同時に上司も学んでいます。

 

<ベスト・プラクティスとのパートナーシップにおけるAIの使用>

 

 仕事に最適なツールは、仕事を楽に、迅速に、効率的にし、要件を満たすツールです。大規模な言語モデルがどのようにトレーニングされたか、メガ・ギガバイトのトレーニング・データの元の作成者に相談すべきだったかどうかなどについて、まだ異議を唱えている人もいますが、実際には、これらのツールは世に出ており、すでにそれらを使用している組織は、映画のスクリプト全体を生成し、アプリやコードを書くことができると報告しています。

 

 ここでは高度なものはテストしません。状況がエスカレートしたり、受益者を遠ざけたりしない方法でハード・メッセージを作成するために使用できるかどうかを確認しています。

 

 つまり、チャットGPTにL.E.T.スキルがあるかどうかを確認しています。

 

 そのことを念頭に置いて、私は一般的な職場のシナリオを作成し、チャットGPT 3.5(OpenAIツールの最新の無料リリース)にいくつかのコミュニケーション・タスクを支援するように依頼しました。

 

(つづく)

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[ニュースレター] 2022年9月号

─2022年9月号─「自分でやるのか、グループの助けを得てやるのか⑪」

Date: September 11, 2022 | BY Dr. Thomas Gordon

 

(L.E.T. bookからの引用)

 

誰が責任者か?

 

 

それでもリーダーは、独断専行に走るリーダーが自分だけで決定したことについての説明責任を受け入れるのと同じように、グループ・メンバーが参加して決定したことについての説明責任を負うこともできます。どのように意思決定がなされるかは、つまりリーダーの説明責任とは全く関係がありません。意識的にグループ・メンバーを参加させて意思決定するリーダーは、そうすることで質の高い決定ができ、主体的に説明責任を果たしたいと思えるものなのです。

 

しかしながら、グループの決定の質についてはリーダー間で非常に多くの論争があります。参加型の意思決定や問題解決で本当に質の高い決定ができるのでしょうか?リーダーによっては、グループではよい意思決定はできないと確信している人もいます。彼らは、過重労働についてこんなジョークを引用します。「ラクダは委員会によって作り出された馬である(訳注:大勢が力を合わせて1つの良い結果を作り出そうと努力しても、個々の相違から中途半端な物しか出来ないということ)。」そのようなリーダーにとってはグループが賢い決定をするとは思えません。彼らにとって、賢い決定とは賢いリーダーによってのみなされるのです。

 

問題は最初から常に正しく形成されていません。議論は通常、最善の意思決定はグループ・メンバーによってなされるのか、それともグループ・リーダーによってなされるのかということに終始します。このように言うと、グループ・メンバーはグループ・リーダーと競わされ、しばしばグループ・メンバーは不利な立場に置かれます。なぜならば、リーダーの方がメンバーよりも多くの情報や経験を有しているからです。

 

 質問を言い換えてみましょう。リーダーは(グループ・メンバーのリソースなしに)グループ(リーダーを含む)よりも賢い決定を下すことができるのでしょうか?今、グループ全体が可能な限りのリソースを使って、限られたリソースしかないリーダーに立ち向かいます。この問題を家族の状況に置いてみると、一般的に受け入れられている考えに「父親が一番よく知っている」というものがありますが、賢い若者からは「確かにそうですが、父親は、自身と子供たちを足し合わせた知識よりも多くのことを知っているのでしょうか」と反論されるでしょう。

 

グループが問題を解決し、すべてのメンバーのリソースを活用して意思決定するときでさえ、すべての解決や決定が最も質の高いものであるかどうかの保証はありません。しかし、リーダーがひとりで問題解決したり意思決定したりしても、同じことが言えます。グループによる解決策や決定が、個人による解決策や決定と同じように、悪いものから素晴らしいものまでいろいろあります。7 章では、質の高い意思決定がしやすくなるように、グループによる問題解決の有効性を高める具体的な方法を紹介します。

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[ニュースレター] 2021年9月号

─2021年9月号─「自分でやるのか、グループの助けを得てやるのか⑥」

Date: September 12, 2021 | BY Dr. Thomas Gordon

 

(L.E.T. bookからの引用)

 

なぜチームを作るのか?

 

リーダーによっては、必要に応じて問題解決のためにグループ・メンバーの協力を非公式に求めることもあります。しかし、意識的にワーク・グループ全体を問題解決と意思決定の「マネジメント・チーム」に発展させようとはしません。このゴールを達成するには、リーダーはさらにステップを踏まなければならない上、効果的なスタッフ・ミーティングを行うにはどうしたらよいかも学ぶ必要があります。(意思決定のためのミーティングを開く際に必要な、特別なスキルについては7 章を参照してください。)

マネジメント・チームを作り上げる必要性は、私のコンセプトであるリーダー・エフェクティブネスの中心的な考え方です。そして、この立場をサポートする説得力のある議論が数多く存在します。

 

  1. 組織における個々のメンバーは、組織の目標や、いかにしてその目標を達成するかについての意思決定に参加することで、より一層組織の目標に共感し、その成功に関心を持ちます。
  2. マネジメント・チームのメンバーになることは、グループ・メンバーに自身の活動について自分がコントロールしているという感覚を与えます。これにより、彼らはリーダーの恣意的な権力の恐怖から解放されます。
  3. グループ・メンバーがグループの問題解決に参加するとき、グループのタスクが何であれ技術的に複雑なことを多く学びます。彼らはお互いから学ぶ以外にも、リーダーからも学びます。マネジメント・チームを作ることは、ある種、最高の継続的なスタッフの能力開発になります(On-the-Job Training)。
  4. マネジメント・チームに参加すると、自尊心や自己受容、自己実現といった高いレベルのニーズを多く満たしてくれる機会が与えられます。
  5. マネジメント・チームは、メンバーとリーダーの間の地位の格差を取り除くのに役立ち、メンバーとリーダーの間にオープンで誠実なコミュニケーションを促進します。
  6. マネジメント・チームは、グループ・メンバーが彼らのチーム・メンバーとの人間関係において学び、使って欲しい種類のリーダーシップの行動をリーダーが体現するための主要な媒体となります。こうすることで、効果的なリーダーシップが組織のあらゆるレベルに浸透していきます。
  7. 高い質の意思決定は多くの場合、ワーク・グループのリソースの組み合わせを利用することで、導き出されます。

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[ニュースレター] 2020年9月号

─2020年9月号─「地位に就くだけではリーダーではない⑮」

Date: September 5 2, 2020 | BY Dr. Thomas Gordon

 

(L.E.T. bookからの引用)

 

問題解決者としてのリーダー

 

他の人の行動が起きる場所によって、あなたの「行動の窓」は明らかに影響を受けます。たとえば、会社のクリスマス・パーティーでは、あなたのグループ・メンバーの一人ひとりに対する「行動の窓」はいつもより受容できる行動のエリアがより広くなるでしょう。

 

この環境下では、グループ・メンバーが2 ~ 3 杯お酒を飲んで騒がしい行動をしても、受容できるでしょう。仕事の時間に同じような行動をしたとしたら、到底受け入れられないでしょう。あなたの「行動の窓」は、他の人の特定の性格によっても自然と影響を受けます。長く働いている社員で、あなたがその性格に慣れている場合には、新入社員の行動よりもより受け入れやすいでしょう。

 

あなたの「行動の窓」は、グループ・メンバーの行動に対して「一貫した」感情を持つことが不可能であることを示しています。あなたは生身の人間であり、(受け入れる、もしくは受け入れられない)人間の感情は、その日その状況、相手によってかなり変化します。多くの人は一旦リーダーの地位に就くと、その役割を果たすために自分の人間らしさ、一貫性のなさを抑制したり隠したりしなければならないと思い込んでいました。

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